世界最高レベルの子供が低レベルな大人になる謎の国

 日本は子供の頃は学業成績において世界最高レベルにあるらしいが、大人になったら世界的に見ても下から数えた方がいいくらい低レベルの知的能力しか無くなるそうだ。
 このからくりは簡単で、結論から書くと子供の頃の学業成績は知能の高さや意欲の高さからくるものではなく「従順さ」からくるものだからだ。
 同調圧力に従って和を持って尊しとする国民性に非常にマッチした学習カリキュラムが組まれており、そこに従える子供が(国民性からか)非常に多い。
 この「同じ行動をする」という性質は運動においても徹底しており、日本の運動会で一斉に同じ動きをする組体操にヒントを得て北の偉い人がマスゲームなる催しをすることを思いついたそうだ。
 そして大人になったら急に誰も勉強を強要してくることは無くなるので、その時に初めて知能の高さと意欲が意味を持ってくるが、知能イコール従順さとして徹底的に訓練されてしまうと、強要されない場合にわざわざ自分から「無駄」な行動はしないのが当然となる。
 従順さを誰も評価してくれず、アピールする場でもないのに知的で意欲的な行動をする必要は無いから「そんな従う人もいない状況で(学習など)疲れることをするのは愚行」となる。
 その「学習意欲を無くした人達」を出し抜こうと(学生時代のコンプレックスからか)急に胡散臭いビジネス書で知ったノウハウをアピールし評価を求め始めるのが「意識高い系」の方々である。新卒の一部から急に躍り出てくるので何事かと思っていたが、この「従順さ」を軸に考えると原理がわかってきた。
 学生時代に従順さが無かったのか、単についていけるだけの能力がなかったのかはわからないが、学生時代ではどうしても叶わなかった夢である「周りより優位に立つ」という状況に浸れるようになるので毎日楽しそうだ。
 もちろん学業優秀で従順な方々が同じ行動をやれば学生時代にうまくいかなかった方々など簡単に追い抜くだけの成果を(その胡散臭いビジネス書のノウハウにおいては)あげることは難しくないだろうが、その「従順さ」を評価してくれる対象が不在なので、やる意味が無いからやらないだけだ。
 もちろん本当に知能高くやる気に漲っている人もいるので、そういう人達が周りを圧倒して牽引していくことになるが、それは誰でも努力次第でなれるようなものではなく、生まれつきの素養が大きく関わるものだ。よって極めて稀有な存在であるし、再現性は無いと考えていい。

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