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活動の話 折り紙教室


思えば1番最初に決まった活動が折り紙教室。最近は活動も定期的に行われるようになり、落ち着いてもきたので折り紙教室について記したいと思います。

きっかけ

以前の記事でも書きましたが、折り紙教室が始まるきっかけになったのはこれ。

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赴任して最初の1か月半は全クラスの授業を日替わりで観察していました。目的は、モンゴルの学校の様子と教育方法や習慣を知るため(課題把握を含む)
ただ観察される先生方としては、「いきなりやってきた日本人が自分の授業を見に来てめっさメモしてる!何メモしてるんだろう??」と不思議に思う方も多いはず。さらに言えば、【授業を観察される=評価されている】と捉えて必要以上の緊張感を与えてしまうかもしれないと思い、『あなたの教室の魅力』というタイトルで授業観察後に手紙を手渡しすることにしていました。そのときに一緒に渡していたのが折り鶴。モンゴルでは色紙は販売されているものの、【折って作品を作る】という習慣がないようで先生方の口コミで折り紙が広まったというわけです。

 そんなわけで要請内容であるはずの算数や体育よりも早く始まった折り紙教室。最初はとても悪戦苦闘しました。






折り紙教室<放課後編>

 最初は授業が終わった放課後に折り紙教室を行うことになりました。14:00-15:00、15:00-16:00、16:00-17:00 の3コマで1クラスずつ何と1人で行うことに。小学生+わたしの拙いモンゴル語という悪条件のため、教室内はカオスに……。心の中では「そりゃそうなるわ!無理!」と思う気持ちと「でも何とか1人でやり遂げるしかない…」という気持ちが入り交じり、精神的にも疲れる日々。クラスによっては一緒に教えてくれる先生もいて、作品の出来も当然良い。指示が正確に言葉でも伝わること、落ち着いて作業に取り組むことが重要だと実感しました。

ある日、3年生に入って2クラス終えて疲労がMAXになりつつ向かった4年生のあるクラス。そのクラスは先生が一緒に作品作りにも参加してくれて、最後には日本語を含めた歌を歌ってくれました。疲労が一気に吹っ飛んでいったあの感覚は一生忘れることはないと思います。『子供に救われる』ことを改めて実感した瞬間でした。

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活動の修正を提案

そもそも私の活動する上での考え方として、私がいなくなった後も継続される活動や技術を残すというのが強くあります。折り紙教室にこれを当てはめるのであれば、先生方にも折り紙教室に参加してもらい、作品作りを体験してもらうことで、私が日本に戻った後も継続的に子供に教えられるようになってほしいと思っています。もちろん、それ(折り紙を教え続けること)を強制することはできませんし、したくもありません。ただ、折り紙の教育効果を知っている先生方もいる。その先生方が長年教員を続けていく中で、折り紙を授業に取り入れようとしたときに何もできない、となって欲しくはありません。**教育活動の1つのツールとして先生方の引き出しになることが私にとっては1番嬉しいことです。


そのため、10月のJICAスタッフが活動見学に来た際に面談を行い、私の素直な気持ちを伝えてもらいました。CPと校長は不在だったため、4年生のクラスで一緒に参加してくれていた先生(モンゴルでの母と呼んでいる)が代わりに面談に入ってくれました。

活動に関わること、私の思っていることはできるだけ語弊がないように伝えたい。だから語学力を磨くことは必要だと痛感している日々です。ですが、私の語学力はまだ相手の理解力を頼りにした状態でしかなく、真意が伝わっているかもわかりません。JICAスタッフがこの時期に来てくれたことは救いいでしたが、私自身の語学力を向上させるとともに人間関係の構築が重要だと再認識しました。






折り紙教室<授業編>

 面談を終えて、CPが折り紙教室を授業に組み込むことを提案してくれました。授業として行えば、先生もいるし冬に向かっていた時期なので子供たちの下校時間が遅くならずに済みます。算数・体育・折り紙教室の時間割を組み込んでくれました。

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結果、折り紙教室はほとんどのクラスで担任の先生も一緒に参加してくれるようになりました。

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子供への指示も正確に伝わる→作品の出来栄えも良くなる
担任の先生が注意をする→落ち着いて作業に取り組むことができる


この2つはほぼ全クラスで達成されています。中にはそれでも教室から出て行って休憩に行ってしまう先生もいますが……

 そして意欲ある先生は、作る作品を私に提案してきて一緒に作ることもありました。オリジナリティが出るし、何より私の存在がその先生の1つのアイディアが浮かぶきっかけになったことが嬉しかった。1人の先生に1回でも良い、そういうきっかけを残り1年半でどれだけ作れるかが私の存在意義だちお思っています。

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作品の準備

 どのような作品をつくるかは基本的に土日にネットで検索したり、同期隊員に相談したり、日本にいる母親と話をしたりして決めています。そのため土日は家で作品を1度作るのが習慣化しています。

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私の人間性をよく知ってくれている方は、私が不器用で細々した作業が嫌いなことを分かっているはず(笑)そんな私がはさみやカッター、のり、色鉛筆を自宅に買い揃えて(折り紙は日本から持参していました)1人黙々と作品を作っていると想像したら笑えるのでは? いや、もはや笑ってくだされ。まさか私もこんなことになるとは…

作品を決めるにあたって意識していることは

① 40分で学年に応じてできる難易度かどうか
② 子供が興味をひく作品であるかどうか(動物は人気)
③ 季節や行事に合ったテーマの作品になるかそうか

この3つです。特に③は先生方も喜ぶので意識しています。赴任してからの行事はハロウィンとクリスマス。ハロウィンについては知らない子供も多かったので、PPで行事の説明をしてから作品を作ることを子供に提案。そうすると子供も喜びます。日本の渋谷の写真を見せたらとても驚いていました(笑)欧米との比較もして、行事の捉え方の違いも面白かったのかもしれません。







作品の掲示板

 モンゴル人は綺麗好き(個人差あり)で、美しく見える飾り付けやそれが必要になる行事ごとが好きで楽しんでいる様子が多く見られます。日本人が初めて活動するようになったこともあり、校長はそれをアピールすること、折り紙作品を保護者にも見てもらいたいことが理由で壁一面を折り紙教室の作品掲示板にすることを指示。3人の先生+私+子供のお手伝い2人 で作成しました。

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個人的にはとても嬉しくもありました(半分恥ずかしい)私が撮影した写真を半数以上使って、私の住む千葉県の魅力を伝えることができたこと、多くの保護者に作品を見てもらえること、私という日本人がこの学校で活動していること、これらが伝わる掲示板はお気に入りでもあります。

 今後は担任の先生が選んだ8~9作品が全クラス作品ができる毎に更新されていくことになります。どんな掲示板になるか、その変化を楽しみにしつつ私もアイディアを出していきたいと思います。


こんな感じで折り紙教室は始まって3か月経とうとしています。
作品はできるだけ随時instagramであげていきたいとも思っています。
ぜひそちらも飽きずに見てあげてください。

活動に関する記事はどうしても固くなってしまうなぁ。
頭の中はどうでも良いことたくさん考えています。そんなどうでも良いことも書いて許してくれる読者しかいないマニアックなnote.だと思っているのでおそれずくだらない記事も書いていきますわ('ω')

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ハイセンス。


ではでは。