影響をあたえる第三者

ありきたりな話ではあるが、少し距離のある第三者の意見の方が取り入れやすいという話を二つ。

一つめは、子供をつくるか足踏みをしていた30歳前後の頃に子供をつくる事を決心するきっかけとなった話。結婚後、「暫くは二人で旅行でもして楽しもう〜!」と思い数年が経ち、そろそろ夫は子供が欲しいのだろうな〜と思いつつ、積極的に子作りをする気にもなれなかった時期があった。

周りが子供を持ち始め、耳に入る「大変で、何もかもが変わるけどカワイイよ。」という話の数々に、子供ができると、自分が自分でなくなってしまうような、持っている100の楽しいことが30くらいになってしまうような不安を持っていた。(この話はまた別の機会に書くこととしよう)

そんな時に、10歳年上の女性の友人と飲んでいた歳に言われた事。彼女は、いわゆるバリキャリ系の女性で、大学を卒業してすぐ結婚した相手と二人の人生をずっと楽しんでいた。てっきり「子供はいらない主義」の人なのだと思っていたが、そんな彼女が「子供はねー、いらないと思っていたんだけど、いざ欲しいなと思ったらできないんだよね。」と。

ぽろっと出てきたと思われるその言葉は私に案外重く響き、「そうだな。子供つくろう。」踏み切ることにした。それまでなんど母に「そろそろ子供は?」と言われても、鬼の形相で「うるさいな!二度とその話をするな。」と噛み付いていた私の心にすっと入ってきた「リアル」な第三者の言葉だった。(因みに当時40歳くらいだった彼女はその後子供を産み、さらに半年後に私も一人目の子供を産んだ。)

二つ目の話はかかりつけの小児科の先生の一言。二人目の子供の育児休暇からの復職直前にかかりつけの小児科に行った時の話。50台後半の女性の先生は働く母親の味方で、医者にならなかったら、保育園の先生になりたかった。と話してくれたいい感じの「おばちゃん先生。」

その先生に、「仕事復帰するの?」と聞かれ、「まあ、保育園の入れやすさもあるんで入れて復職しますね。」などと答えたら、「そのくらいの歳(←私の話)の時ってキャリアが大事でさ。私は仕事ばっかりしてたけど、今思うと、もっと子供といればよかったと思う」と。

当時生後8ヶ月だった子供を保育園に入れることにじんわりと罪悪感を持っていた私に、この言葉はすとんと落ち、きっと先生と同じ歳になった時「もっと子供と一緒にいればよかった」と思うことはあっても「子育てより、もっと仕事をしておけばよかった」と思うことはないだろうな。と思い、仕事はずっと続けるつもりだけど、ライフワークバランスに悩んだ時の優先順位はクリアにしておこう。と思えるようになった。

子供の話となると、どうもディフェンシブなスタンスになってしまう私なのだが、少し距離のある第三者の言葉だったから素直に影響を受けることができたという話。





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