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沖縄で初めての遺骨収集

沖縄には今も戦争で亡くなられて遺骨が掘り起こされないままだったりすることがあります。あと沖縄は土地からして、鍾乳洞みたいなガマといわれる洞窟や、珊瑚のゴツゴツした岩がいっぱいあって、岩の先端がトゲトゲなので素手や薄い靴ではめっちゃ痛いしヘルメットは必須です。

ボランティア団体として遺骨収集をさせて頂いたので、それぞれグループに分かれて場所を担当して、私は岩の下の小さい穴みたいな、人間1人が丸まったら入れるくらいの大きさのところを担当させて頂きました。

 以下がその時の日記です☺︎

「ジャングルで1人で穴を掘りました。暗くて岩がゴツゴツして、いつ崩れるか、崩れたらどうなるのかと思うととても怖かったです。当時ここに身を潜めていた人たちは、この何百倍もの恐怖があったのだと思います。穴を掘っていると、ご遺骨のようなものを発見しました。実際それは木だったのですが、その時は一気にリアルと恐怖と、実際にここで逃げたり戦っていたんだと感じ、涙が出そうになりました。

今日の遺骨収集をして、「生きる」「戦う」という意思を持ちその時を懸命に生きた戦没者の方々が存在した証、戦った証に、直に自分の手や五感で感じることができました。同時に、日常では味わうことのないような、心の底・体の中心から湧き上がる「恐怖」を感じました。これは、普段ニュースでみる殺人事件の報道を見たときのような恐怖とはまた違う、なんとも言えない感情でした」

あんな素人が一度遺骨収集をしただけで、実際にあった戦争の残酷さや恐怖を全部感じとることは不可能だろうと思いますが、私はそれまでネットや教科書や資料館などでしか沖縄戦を勉強していなかったので、現場で活動したことで一気に恐怖を感じたのを覚えています。現在の視点だけで捉えたら、天気もいいし森の中で静かで空気も美味しいし綺麗な場所だというのが現場の印象ですが、実際そこで戦争があったと考えるとすごく怖かったです。


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