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在来種のカワラナデシコを育てる

在来種のカワラナデシコ

カワラナデシコは、秋の七草の一つで、清少納言も「草の花は、なでしこ」と、ナデシコを一番に上げています。古く平安時代から親しまれている花ですが、最近は河川の改修工事などで、その数が減少しています。

 ナデシコ属の仲間は、容易に種間雑種が生まれることから園芸品種も多く、今では在来種はなかなかみられなくなりました。カワラナデシコは、昔は京都の鴨川の河原にも自生していて、府民に親しまれてきたので「京都府の花」ともなっています。

カワラナデシコを育てることになった経緯

 元東京農業大学教授(現在は東京大学大学院農学生命科学研究科客員研究員)根本正之先生が、平成23年11月13日に多摩川産の種をセルポットにまき、発芽させたものを、平成23年11月29日に、私は、先生から20株ほどいただき、しばらく私の自宅でセルポットで育ててから、直径約10cmのポットに移植、その後11株を庭に地植えして育てました。(7株は大沢コミュニティセンターの花壇で育て手もらうように依頼しました。)自宅庭では順調に育ち、翌年の平成24年7月末から10月末の間には、自宅庭で花を咲かせてくれました。

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上の写真は、ポットで育てたカワラナデシコの苗 平成25年3月ごろ撮影

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上ン写真は、自宅庭に植えたカワラナデシコの苗 平成24年4月撮影

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上の写真は、自宅庭のカワラナデシコ 平成24年6月ごろ撮影

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上の写真は、平成23年8月に自宅庭で咲いたカワラナデシコの花

カワラナデシコの苗を沢山育てる

秋には、カワラナデシコの種が沢山採取できました。翌年の平成25年から、毎年セルポットに種を蒔いて、根が張ってきたら、ポットに移植し、苗を育てています。

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上の写真は、採取したカワラナデシコの種  平成23年秋に撮影

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上は、カワラナデシコの苗  平成25年4月19日撮影 


そのカワラナデシコの種から育てた苗は、毎年、すこしずつですが、近くの公園や花壇に提供しています。花期は、7月下旬から8月下旬ごろです。多くの方々に楽しんでいただいています。

苗の提供先

平成25年は、三鷹市星と森と絵本の家(国立天文台構内)に40株を移植した。

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三鷹市星と森と絵本の家の花壇のカワラナデシコの花  平成25年8月11日撮影 


平成26年は、野川公園にも30株を提供した。

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平成26年8月7日撮影 野川公園旧管理棟対面のカワラナデシコ(左手)とフジバカマ(右手)

三鷹市星と森と絵本の家(国立天文台構内)にはその後、平成26年30株、平成27年に15株、平成28年に10株、平成29年に10株のカワラナデシコの苗を提供した。

平成24年春、地域の大沢コミ二テイセンター花壇にカワラナデシコ7株を提供した。平成28年にも10株を提供した。

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上の写真の大沢コミュ二ティセンター花壇のカワラナデシコは、手入れがよく、花がよく咲いた。


平成27年は、三鷹市立羽沢小学校に30株を提供した。

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平成28年は、野川公園自然観察園に30株を提供した。

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上の写真は、野川公園自然観察園七草山で咲くカワラナデシコ  平成29年7月22日撮影

平成29年春には、神代植物公園植物多様性センターにカワラナデシコの苗30株を提供した。

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2019年7月25日神代植物公園植物多様性センタ-「武蔵野のくさはら」で咲くカワラナデシコの花

最後に

 

在来種のカワラナデシコは、日本的な清楚な花です。大伴家持が、「君はなでしこが花に比べて見れど」詠ったことで、日本女性を大和撫子になぞらえることがはじまつた。平安時代に中国から「石竹」と表記するナデシコが渡来したので、唐撫子とし、これに対して我が国の在来のものは「大和撫子」と名付けて区別した。カワラナデシコは、この大和撫子のことです。在来種のカワラナデシコは、いつまでも大切に守っていきたいものです。水やりに注意している環境では、カワラナデシコはよく育つて、花を咲かせてくれています。日照も必要ですが、水も大切です。                  

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