No.1039 出逢いのお手柄
長い間、気になっていたことが氷解したのは、7年前の10月のことです。
今は亡き愛犬チョコと散歩中に、面白い表札に気づきました。「小紫」(コムラサキ)さんです。庭の植え込みに、紫色の花が咲いていたりする事もあり、雅な風情に、その家の主にいささか心引かれていたのでした。
丁度今頃のある日の午後、その家から老夫婦が出て来るのに運良く出くわしました。時候の挨拶を交わし、「苗字が興味深く思われた」こと、「出身はどちらかお尋ねしたい」ことを話したら、快く応えてくれました。
「よく、小柴さんと間違えられます。」
と笑いながら、
「兵庫県の出身です。加古川から西の方に小紫の姓は多いんですよ。」
と出自を明かしてくれました。へーボタンです!
ちょっとネットで検索をかけたら、大分県に「小紫」さんは約10人とありました。そして全国の約1200人の「小紫」さんのうち、兵庫県が910人(75,8%)で断然トップを占めていました。
源氏物語の「紫のゆかり」かな?と思っていたので、更に調べてみました。
「宮城県刈田郡蔵王町には地名も残るが、小村崎の変形。兵庫県に多くみられる。」
とネットの「名前ランキング」の解説にありました。「小村崎」を「小紫」と文字を変えたとは、正に改善。いとやんごとなき感じが漂っています。
いやあ、出逢いの妙って、本当にあるものなのですね。そのお手柄だと思いました。
興が乗ったので、我が家のルーツを「名前由来net」で調べると、県内の豊後大野市がヒットしました。その昔、苗字と同じ村があったのだそうです。ちなみに、全国には同姓の方が約600人いるとのこと、そして、名前の順位は11,166位でした。どんだけー!
※画像は、クリエイター・雪柳 あうこさんの、タイトル「深まる秋、たわわ。」の1葉をかたじけなくしました。みごとなムラサキシキブのさまです。お礼申し上げます。