No.1126 お元気ですか?
39年前の1月中旬、娘が生まれました。クラスの4人の男子が近づいてきて、
「先生、どっちでしたか?」
と目を輝かせて尋ねるので、
「女の子だったよ」
とこたえると、
「やったー!」
と片手を突き上げた男子がいました。
「担任の初めての子どもが、男か女かを賭けていた疑惑?」
の急浮上です。「人の褌で相撲を取る」という、実にけしからん連中です。
その件の連中が、放課後4人で机を囲んで座っています。互いにノートの表紙を衝立のようにして何かに打ち興じている風情です。
「あらま、感心。何の勉強をしとるのじゃろうか?」
とそっと近づいてのぞき込むと、それぞれ、自分の前に紙に書いた麻雀のパイのようなものを並べ、見られぬように表紙で隠していたのでした。
彼らは、本物を学校に持ち込めば謹慎になるだろう、紙に書いた似非ゲームなら罪には及ぶまいと考えたようです。「賭け麻雀」ならぬ「書け麻雀」とは、悪知恵が働くものです。その一見無駄そうな努力や意識が、いつか役に立つのかもね?
まっこと、けしからん4人組ではありましたが、ひょっとしたら大物になってくれるかもというかすかな期待もあり、目をつむりました。
その彼らも、今年55歳前後のはず。今や勤務先の中枢で活躍していることでしょう。もちろん、どんな肩書でいるかよりも、元気でいてくれるかの方が大事なのですが…。
※画像は、クリエイター・シンヤのチャンプルーライフさんの、「【9万点超えの半荘】秘蔵の麻雀写真の大量アップじゃーーーいッ!!!」の1葉をかたじけなくしました。お礼申します。