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No.394 「大人(たいじん)は虎変(こへん)す」採用?

 令和になって4年目の今年の干支は壬寅(みずのえとら)で寅年です。
「虎」は動物ですが、「寅」は十二支の寅であって、年・月・日・時刻、方角などに使われます。十二支の漢字は、もともと動物とは関係がなく、一年の12ヶ月を農作物の成長を表わす漢字にしたものだと言われますが、龍(辰)を除けば、やはり、身近な動物たちの存在は否定できないように思います。

「猫でない証拠に竹を描いておき」
などという川柳は、絵が下手な私のためにあるような川柳です。その虎は、体長140~280cm、体重は90~300kgもあり、ネコ科の大親分、いや、ラスボスです。

「寅年の人といえば、意気軒高で元気と強い精神力を持っており、どんなことでも全力を尽くして突き進んでいくタイプ。そして、公明正大で周囲とのバランス感覚や公平心が高く親分肌です。さらに、自分がエネルギーが高すぎるので唯我独尊状態になってしまうこともありますが、面倒見の良さは12動物中ピカイチです。」
などと性格占いのページにはありました。確かに、大きい景色の人物を想像してしまいます。

 因みに、「虎」に関することわざの一つに、「大人(たいじん)は虎変(こへん)す」があります。中国五経の一つ『易(えき)経』にある言葉だそうですが、
 「徳の高い立派な人物は、日々、虎の皮の美しい模様のように、善い方向へと変化していく。」
という意味がありました。「君子は豹変す」(徳ある人物は、自分の非を悟ったら、すぐに改める)というのに似ています。元々は、ポジティブな良い意味で使われていた言葉ですが、現在では「節操がない」とか「態度ががらりと変わる」などネガティブな悪い意味で用いられる傾向にあります。

 ここは寅年にあやかって、「君子豹変」から「大人虎変」の四字熟語の採用も検討したいものだと思いました。