見出し画像

私は何者か、402


雨が降らない。
降らないと困ることもある。降りすぎても困る。ちょうどいいとは、ほんとうに難しいことである。

彼に肩を揉んでもらって、至極。なんて時は、ちょうどいい。互いに。多分。

雨がぽつぽつ、フロントガラスをたたく。
そして、伝い、伝うよ、どこへ行くのやら。

あなたにとって良いことが、私にとって良いことなら、そんな素敵な事はない。けれど、世界はプラスマイナスゼロ。だから、誰かが、何かが、じっと耐えているのです、あなたや私が楽しい時、そんなの楽しくないよーって、堪えているなにかがあるのです。わかっていても、己の快楽、いや、そこまでいかなくても、楽しい時間は手放したくないのがふつうでしょう。

小さく生きる。こころはでっかくてもいい。でも、個人距離を半径1.5メートルくらいで物理的に暮らせば、苦しみも少ないだろう。だが、楽しみは自分次第、工夫次第で、プチトマトの出汁漬けだって、できちゃうし、すごーく、美味しい。
小さく生きるとは、ちまちますることではなく、自分の思うように、たとえ、偏狭であっても、その、三角や台形や、瓶の底や、木の虚淵。サブリミナルのまた隙間。自在に行き来するこころをもつことを指す。


想像力は生き方。
生き方に帰依する。


空蝉のため息聞こゆゆふぐれに引き出しのなか光りだす過去



わたしはひぐらしの海、黒曜石の海岸に棲息する。


わたしは何者か。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?