古い写真のなかの私は、そこで笑っている。永遠にそこに閉じ込められ、その笑みを浮かべたまま、もう、何年も笑っている。飛ぶ矢は止まっている。その通りではないか。遠い昔の私に出会い、不思議でもあり、当たり前でもある今を、それでも、刻々と止まりながら、進んでなどいないのか。そんな午後。

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