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ヘッドホン簡易測定器作成。

音に関わる皆さん、自分のヘッドホン音量がどれくらいかお分かりですか?

自分はスピーカーだと小さめで75dB程ですが、ヘッドホンだと82dBでした。
ヘッドホンでも小さめだと思っていたのですが、案外大きな音でした。
なんだかショックですね。

さて、そんなヘッドホンの音量や周波数バランスをなんとなく測定したく、
アマゾンで買える機材で測定器を作成してみました。

もちろんプロ用のヘッドホン測定器は売ってますが、130万円します、、
ちょっと知りたいだけなのに、この金額は出せません。笑


まずは測定器!
弊社はアマゾンではなく正規代理店から購入しました。
ソフトにバグがあるようで、ただいまメンテナンス中、デモ機を送って頂きました。一応アマゾン貼っておきます。

この測定器は、マイクを延長できるので、延長した先を以下のダミーヘッドハンガーに設置。

設置は、耳穴の所にマイクサイズの穴を開けて裏側から刺しただけです。

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外耳道は平均で3.5mmあると言われてますが、この測定は耳の正確なシミレーションではないので、かなり外耳近くに設置しました。


ピンクノイズ

測定に必要なのは、ピンクノイズです。これ売ってる物とかいろいろありますが、自分が信頼しているのは、ProToolsのシグナルジェネレーターです。
ここからピンクノイズを出し、ヘッドホンで再生。
自分の気持ち良い音量にして、この簡易測定器にかけます。
測定値は低域まで見たいので、Cウェイティングです。

ヘッドホンアンプは多くのマスタリングスタジオにある以下を使ってます。


さあ、測定してみましょう!
まずは毎日愛用しているAKG K371です。

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6kHzあたりにピークがあったのですね。
これは気付けてませんでしたが、自分には丁度よく聞こえてました。
AKGで20年程仕事してきてますので、自然に聞こえてます。

そして次にYAMAHA MPH-MT8です。

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高域がツンツンしてると感じてましたが、やはり12kHzくらいまですーっと伸びてますね。高域が多い分、低域が少なく感じたのですね、なるほど。

ということで、本日は時間切れなのでここまで。
外耳道とかをしっかり作れば、もっと正確に測れるかもしれませんね。

また次回、記事更新させて頂きます!


2021/6/9追記!
前回は時間のない中、パパッと測定してしまいましたので、本日は少し考えながら測定してみました。
まず、シリコン製の耳ですが、結構硬くて、実際の耳のように柔らかくありません。ヘッドホンをかけた時に、耳と隙間が結構あいてました。
なので、漏れ音が聞こえない位に、手で押さえ込む事にして再測定いたしました。

再測定、AKG K371

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いいですねー!自分にはこういう音に聞こえてます。
低域から高域まで、しっかりある感じで、10kHzくらいでなだらかに落ちていく感じです。この高域抜けが少しあると最高なんですが、、。


再測定HPH-MT8

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これはやはり、中高域向けなんですよね。ハイハットがツンツンするのは10〜12kHzのピークが原因なのでしょうね。
逆にこれで低域が増強されれば、使えるかもしれませんが、弊社では音源納品前のチェック用ヘッドホンです。


創業時にノイズチェック用にしていたMDR7506!

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やはり、6-8kHzくらいがグッと持ち上がってますよね、SONYの音という感じです。当時はR&Bアーティストを多くMIXしていたので、これが丁度良かったです。


今年前半までのリファンレスヘッドホン、ATH-MSR7

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特に特徴を感じてなく使ってました、良いヘッドホンだと思ってます。
やはり測定結果も綺麗ですね。

B&W805D2を信頼しているので、購入してみたP7。

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低域中域は問題を感じてませんでしたが、女性ボーカルに癖を感じてましたが、測定してみると、3-4kHzくらいにディップがあったのですね。
でも、それ以外はフラットに近いですね、このあたりはさすがです。


アシダ音響、音楽用ヘッドホンST-90-05

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かなり低域寄りで、高域に癖を感じてました。
アナライザーの見た目の通りで、歌の子音は出るのに、抜けがない。9kHzくらいから衰退しているので、自分が聞こえている通りです。

ただし、今回測定したなかで唯一のオンイヤータイプですので、シリコン製の耳からの漏れ等があるとおもいますので、メーカー測定値とはかなり違いが出る可能性が大きいです。


2021年8月19日更新!

AKG171Studio
購入したのは20年位昔だと思いますが、測定してみます!
以下のリンクはMK2ですが、測定したのは初代です。

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いいですね、AKGらしくフラット方向です。でもミックスするには帯域が狭すぎる感じで、殆ど使われずにしまってあります。


AKG271Studio
これも20年ほど経過してると思いますが、171より低域のレンジが広く、ミックスに使ったりしてました。以下のリンクはMK2ですが、測定したのは初代です。

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女性ボーカルのEQがかけにくいと感じてましたが、3kHzあたりにディップがあったのですね。


AKG Y50
これはプロ用ではなく民生機ですね、調査として購入しました。

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測定結果みると、やはりですね。60Hzあたりがかなり凄いです。


Beats EP
これもY50と同じように、調査で購入したものです。

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ところが、、、かなりフラットなんです、これ。帯域が狭いですが、これは優秀です。日本人エンジニアにはBeats嫌い多いですが、自分は好きですね。
壊れてしまったので、もう一度買い直そうと思います。


RAZER Kraken
ここで変わり種、ゲーミングヘッドホンをチェックしてみます。

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これは、、、酷い帯域バランスです。一通りリファレンス音源を聞いてみましたが、どれも違う曲に聞こえました。
ゲーム用は中域を減らす方向なのでしょうか??というか帯域バランスの調整してないのだと思います。


CLASSICPRO CPH700
900円という値段が気になって購入してみました。
プロ用ヘッドホンでマイク付きで4極端子というのが殆どなく、試しに購入してみたのです。

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これは帯域が狭く、音楽聞くヘッドホンではないですね。ミーティング用とかそんな感じと思いました。




弊社にヘッドホンはまだまだあるので、もっと測定していこうと思います。
本日はここまで!

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