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【効果音のNFTストア】なぜ始めたのか。

皆様お世話になっております、株式会社okidesignの沖田純之介です。
私の自己紹介は以下にリンクしてあります。

効果音のNFTストア開設

NFTアート盛り上がってますね。自分も定期購読している美術手帖の特集で詳しく知り、さらに専門書を数冊読み込みまして、どうにか音でも出来ないのか模索しており、早速OpenSeaにてストアを開設してみましたが「そもそも効果音はアートと見てもらえない」という悩みがありました。
掲載していたのは、30秒位の効果音とその場で撮影した写真。結局1つも売れず、「どうしたらよいかわからない」という状態になりました。
それに自分はBtoBの仕事を長くしており、BtoCは難しいという事が分かってます。なのでどうしても企業向けに物事を考えてしまいます。
これはどうしようも無い事なので、AdamByGMOでもBtoB路線で考えて行きたいと思っております。

4月に開設したOpenSeaストア、リンクはこちら→ https://opensea.io/JunnosukeOkita

効果音の価値

そもそも効果音は無料だと思ってる方が多いですよね。
60年代のフィルム映画の時代に、録音を担当した方が足りない音を作り、効果を始めたのですが、効果音料金を取らなかったのがきっかけと考えております。時代が変わりマルチトラックになり、フォーリーだけだったのが、演出的効果音に移行していきます。ここらで効果音担当が出てきますが、音でお金をとるのではなく、エンジニア代金として請求を始めました。なので音だけではお金をとってないのですね。
演出的効果音は誰かが苦労して作った音です。例えば自分がよくテロップに使う「バーン」という音は、鉄製の2段ベットを殴り、その音を低速にし、バスケットボールをバウンドさせた音を組み合わせて作りました。言葉にすると簡単ですが、他にない音にするのに、数時間かかります。
また10代で入社したスタジオは、シンクラビアで作成したテレビ向けの効果音CDを発売してました。テロップが多い日本のテレビ向けに効果音CDを先輩方が苦労して作ったのですが、国内中の音効さんに6mmアナログテープでコピーをされてしまい世の中にあっというまに広がってしまいました。元のCDは20枚も売れてないですが、テレビ番組では今だにその効果音が主流です。それを使っている音響効果さんは無料でその音を手に入れた訳です。

そのような無価値と考えられている効果音ですが、そこに力を入れている自分のようなサウンドデザイナーが少数おります。
その音を使う所は主に映像作品やゲームになる訳ですが、この手の作品はシナリオが重要なので、「効果音が良かった」と言われる事はまずありません。

効果音録音の風景

価値のバージョンアップ

そのような注目されない効果音でも、使う場所によってはとても重要な意味を持ってきます。いろいろな場面がありますが、多くは喚起音です。皆さんが喚起音で一番多く触れているのはボタンを押した時の「ピ」です。「ピー!」だったらエラーだったり、あのシンプルさで意味を持たせているのは凄い事なのですが、数十年あのままの音です
それをバージョンアップさせたいと数年奮闘してきましたが、家電メーカーさんには音はあまり重要と思って頂けず、却下になる事が殆どでした。
1社だけインターホンの音を開発させて頂きましたが、残念ながら会社毎無くなってしまいました。

電気自動車のBMW i3

効果音をしっかり聞かせられる所

そこで効果音をしっかり聞かせられる所を探して行き着いたのは、電気自動車だと考えました。
元々車が好きで、常に3台は手元にある上、多く乗り換えて来ました。当然車で聞く音楽やラジオも好きです。

弊社がこの車メーカーへの営業を開始したのは2012年位。国内大手メーカー多数にアクセスしましたが「部品メーカーが作ってくれないと採用出来ない」と言われてしまいました。日本の車メーカーは部品を組み込むだけなので、音だけ渡されても困る訳ですね。営業を続けてますが、なぜ音が必要なのか分からないと言われる事が多いです。

その後2014年発売のBMWi3は電源投入時に「キュイーン」など印象的な音が色々と鳴ります。弊社でも購入してみましたが、電源投入が直ぐに分かりますし、危険を知らせる音など、とても勉強になりました。
最新のi4になるとハンスジマーさんが作成した豪華な音が鳴るそうです。このようにあっというまに海外勢に抜かれてしまいました。

車に採用される為には

このような新しい取り組みは、車内環境をデザインするような人に共感してもらわないと採用には辿り着けません。そこで、NFTを使い相乗効果を狙えないかと考えました。早速、美術手帖に特集が組まれていた、AdamByGMOさんとオンラインミーティングをさせて頂き、内容をご理解頂いてチャレンジすることが決まったという訳です。

ミックスの様子

ドルビーアトモス

電気自動車はエンジンが無い分とても静かです。走行中もタイヤが拾う「コー」という音しかしません。なので音楽も楽しめエンターテインメントが必要になります。自動運転が進めば映画を見ながら走行できると思います。
となれば車内空間は早い段階でドルビーアトモス環境になると考えており、小さい空間なうえ、天井にスピーカーを入れる事などは容易い筈です。特に高級車になれば吸音もしっかりされているので、音環境としては最適な空間になるでしょう。
そんな事から「効果音のNFTストア」に並ぶ音はドルビーアトモス、空間オーディオで作成することに決めました。

実際ドルビーアトモスのホームページには車の記載があります。


弊社のスタジオ。9.1.6chで構成。

道をひらく

電気自動車は常にネットに繋がりますので、起動音も数種類から選べたり、好きなアーティストの音にできたりする時代が直ぐに来ると思い、
音源を作っている後輩等にも道が開けると考えてます。

広告媒体への音楽提供は1年契約が一般的で、弊社の場合は効果音も1年契約にして頂いており、次年度も広告が流れると使用料としてお金が入ってきます。
NFTストアの場合はロイヤリティ設定が自由に出来ますので、次の方へ販売されると売り上げの数%が入る訳です。苦労して作った効果音が無料という事からは離れられるかもしれません。

日本に多くある無料効果音サイトでは、広告収入で稼ぐスタイルです。
その理由から質の高い音が殆どありません。対して海外の効果音サイトは有料なので、豪華な音が沢山あります。
またWeb3.0になれば個人で配布や販売が簡単に出来る様になると思うので、早めにその体制を整えておこうという考えもあります。

効果音のNFTストア

皆様にお願い

今回出している音は車メーカーさんや企業向けに作ったので、売れるのかは大分疑問です。でもチャレンジしない事には道は開きません。
是非、SNS等で拡散のお力添えを頂けますと幸いです。
ハッシュタグは  #効果音のNFTストア #AdamByGMO #NFT の3つです。
リンクは以下のバナーになります。


本日はここまでとなります!
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