どうせ2日で終わる日記-50-【4/11-4/24】

早いものでこの日記も50回の節目を迎えることになった。
この日記のタイトルを付けた段階でここまで続くとは思ってもみなかったが、今更日記の名前を変えるのもどうかと思うため、既に意味のない保険を相変わらずかけ続けている。

生まれる、そしてケーキの謎

丁度先週の日曜日、僕は生まれた。
正確に言えば23年前の4月17日に生まれたわけだが、暦を循環する関数ととらえればアーギュメントが異なるだけで得られる値が同じなので同値な物として扱っても差し支えないだろう。

本来ならば50回目という節目の時期に丁度誕生日が重なるというミラクルを引き起こしたのだから、ちゃんと当日に更新しない手はないはずなのだが、相変わらずの計画性のなさと偶然の重なりにより誕生日に更新することができなかった。
社会一般ではもはや学生とは認められない年齢になったのにも関わらず、僕の意識はいつまでも高校一年生の夏くらいで止まっている。高校一年生の夏に何かあった訳ではない。ただそこから成長していないという事実があるだけだ。

しかし、その計画性のなさのおかげでケーキの写真を載せることができたのもまた事実だ。

写真 2022-04-18 20 22 20

名前がチョコ板に書かれていたので雑に消している。
誕生日の翌日、18日ではあったが、未だ実家暮らしなため母親が近所のケーキ屋さんで買ってきてくれた。ありがたい話だ。
まあいくら日本甘党の総裁である僕であっても、流石にホールケーキ丸々一つ――それも生姜焼きを食べた後に――食べるほどの大食漢では無く、ちゃんと家族三人で分け合って半ホールだけ食べた。
悲しいことに、今までぺろりと食べられていたこのショートケーキも、23歳ともなると胃もたれするようになってしまった。ソフトウェアは高校生のままアップデートしていなくても、ハードウェアは劣化していっているようだ。

やはり誕生日といえばケーキだ。
ケーキがなければ始まらない。だからそういう意味では僕の内面がアップデートしていなかったおかげで、18日に食べたケーキを誕生日の日記として公開することができたといっても過言ではない。
ところで、何故誕生日にはケーキなのだろうか。
誕生日だけではない。
一年の中には祝い事というのが多々あるが、その多くでケーキという存在が我々の中でその日を祝日たらしめているように思える。
逆に、ホールケーキなどを見た時には我々はほぼ100%の確率で「祝い事かな?」とも思う。
思い返してみれば、祝い事で食べられる食品というものは多くあれど、ホールケーキほど祝い事の時にしか食べないものは無いのではないだろうか。
寿司もチキンもピザも、別に何もない日にちょっとした贅沢として食べる日はある。
しかし、ホールケーキだけはそんなことは無い。別に何もない日にちょっとした贅沢としてホールケーキを買う人間がいるだろうか?いたら教えて欲しい。お友達になりませんか?

しかしやはり不思議である。
別に祝い事にはケーキで無くても良かったはずだ。
パフェなどはどうだろう?名前も演技が良いし、見た目もよいではないか。
ケーキが祝い事の定番として世界中で皆が食べるようになったのなんてどうせ近代以降なのだろうから(偏見)、そんな古い歴史が重要であるとも思えない。
一体何故ケーキがまるで祝い事のアイコンのごとき存在となっているのだろうか。
こういう時に役立つのはやはりwikipedia大先生だ。
試しに「ケーキ」という記事でその歴史などについて一通り目を通してみた。

残念ながらクリティカルな情報は得られなかった。
ただし、「古代ローマ時代では宗教儀式に用いられた」や「ケーキを『ぜいたくな平たいパン』と定義していた」というような記述があり、何となく理由の一端を掴めたような気もする。
しかしやはり未だぼんやりとした輪郭を得られていないので、もう少し調べてみることにした。
普通に検索をかけてみると、やはり同じようなことが気になる人が大勢いるのか、怪しげなまとめサイトがわんさか出てくる。
情報源としての価値は低いが、何かの取っ掛かりになるかもしれないと眺めていると、どうも「古代ギリシャの宗教儀式が由来である」というのがまとめサイト間での通説だった。
月の女神アルテミスの誕生を祝って月のように丸い形をしたケーキをお供えしたのが誕生日ケーキの始まりである、ということらしい。

……いや、納得が行くわけがない。
そもそも何故アルテミスだけなのか。確かに有名で人気の神様ではあるが、何故アルテミスだけがそこで選ばれているのか。そもそもアルテミスの誕生日なんてわかるのか。地上生まれのオリオンの方がまだわかるのではないか。そもそも古代ギリシャのケーキはちゃんと丸かったのか。何故小麦なのか。豊穣の神という訳でも無いのだから肉などでも良かったのではないか……などなど、色々な疑問が湧いてくる。
月の光に見立ててローソクを立てた、というのも如何にも後付けっぽくて怪しい。大体ローソクを立てる風習が本当に古代ギリシャからあったというのか?近代以降の文化じゃないのか?第一ロウソクがさせる程古代ギリシャのケーキは柔らかくて分厚かったのか?せいぜい薄いパンケーキ程度なんじゃないか?おい、どうなんだよ!!おい!!!!!!!!!!!!!!

……などと怒っても仕方が無い。
調べていくうちに歴史が分かりそうな書籍をいくつか見つけたが、それを読むにはちゃんと図書館に行かなければならず、この日記にそこまでのリソースを割くほどの価値は無いと思っているため、今後気になって個人的に読みに行くことはあっても今すぐリサーチしに行く気にはならない。
そこで最終手段として、Google Scholarで検索をかけてみた……が、生憎こちらもよさげな文献を見つけることは出来なかった。
ただ、ウエディングケーキの歴史についての書評を見つけることができた。これによると、どうやら17世紀には少なくとも存在していたらしいが、(当たり前ではあるが)一部の特権階級の食べ物のようであったようだ。

しかし残念ながらこれ以上のことはすぐには分かりそうもなかった。
一応英語版wikipediaも覗いてみたが、そこまで有益そうな情報は得られなかった。
恐らくケーキというもの自体はかなり古い起源をもつのだろうが、それが誕生日やクリスマスといつ結びついたのかまでは分からなかった。
結局このリサーチも15分程度しか行っていないので見落としなどがあるのかもしれないが、そこは答えを知りたいと感じるその心を大切に、是非画面の前の皆様方ご自身でその謎に挑んで欲しい。


あくまでも日記であるため、毎回毎回何かしらオチがある訳ではないのだが、50回の節目の記事ともなるとお洒落でモダンな喉越しの良いオチの一つでも付けたくなる。
しかし、僕のブルーベリーほどの小さな脳みそではそんな綺麗にオトせる訳もなく、まとめサイトよろしく「調べてみました!わかりませんでした!」メソッドを流用する他無かった。
「調べて分からなかったのなら記事にするなよ!」と思うかもしれないが、そこは日記なのでご容赦いただきたい。

こんなグダグダな日記であるが、これからもどうか何卒宜しくお願い致します。
それでは。

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