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どうせ2日で終わる日記-38-【1/10-1/16】

マナ

口腔内宇宙

先週末あたりからだろうか。
口の中に若干の違和感を感じた。
20数年生きると流石にこうした違和感が何を意味するかくらいは理解できるように成長するようで、鏡を見て見ると、見事に下唇の裏側に口内炎が出来ていた。

僕は口内炎が嫌いだ。

恐らくこれを好きな人はそうそういないだろうが、まるで小説の書き出しのように表現してみると意外と文学的で示唆に富んだ文章になるような気がする。
……いや、良く考えれば別にそんなことも無かった。当たり前のことが描いてあるだけだ。

まあそんな表現論の話は置いておいて、ともかく口内炎ができてしまった。
読者の皆様方は口内炎を鏡で見たことがあるだろうか?
見たことある人ならわかると思うが、見た目が結構グロい。
若干灰色になり、皮膚が硬化しているのか、口腔内にクレーター状のものが突如として出現する。
これを「静かの海」と表現しても差し支えないだろう。
しかしその名前とは裏腹に、舌や歯が触れると若干の血の味と共に猛烈な痛みを引き起こす。
多分月もアポロ11号が着陸したときは同じように感じたことだろう。ロケットの鉄の味と共に旗を刺され痛みを感じたに違いない。
つまり僕と月は≃で近似することが可能ということだ。
よくよく考えれば「人体の宇宙」というような表現もあるし、きっとそういうことなのだろう。
口から肛門までのこの連続的な消化管構造は外側が内側に来ているという点で実質クラインの壺と同原理なのではないだろうか。はたまたブラックホールとホワイトホールの関係なのではないだろうか。そう考えれば僕がトイレをしている時、ホーキング輻射が発生しt(ry

今日は話がよく逸れてしまう。口内炎の話に戻そう。
この日記を見ていればわかる通り僕はこの世のありとあらゆるものを受け入れる博愛精神――いや、それすらこえる超博愛精神の持ち主であるが、そんな僕にも苦手なものがある。
そう、「口内炎の塗り薬」だ。
これは個人差があるだろうし、これに携わっている人には申し訳ないが、個人的にあれはどうしても好きになれない。
苦手なモノランキング3位に座している。ちなみに1位と2位はそれぞれ「クレーマー」と「突然こちらに近づいてくる散歩中の犬」だ。どちらも怖い。

口内炎の薬が体に無害なのは勿論分かっている。
分かってはいるのだが、あのボンドのような見た目とプラスチックのような若干の苦みを帯びた口の中がモャンモャンする味。そして付着している間に感じるじんわりとした痛みに耐えることが出来ない。
同じ系列で、僕はリップクリームもあまり好きではない。
多分食品以外が口に触れるのが嫌いなのだと思う。

そういう訳で僕は小学三年生からこれまでの人生で口内炎の薬とリップクリームは付けたことが無い。
それまでは親に付けてもらうことなどはあったのだが、流石に耐えることが出来なくなり付けなくなってしまった。
しかし口内炎は自然に治るし、唇も切れてもあんま気にしないようになってしまったので、恐らく今後の人生においてもこいつらと邂逅することは無いだろう。
もしつける時が来るとしたら、口内炎塗薬(コーラ味)とかが出た時だ。これを読んでくれている製薬会社の方がもしいたら、是非お願いしたい。


最近「今週読んだ本」のコーナーが無い。
まるで毎回恒例のコーナーだったように扱ったが、実際最初の2回しかやってないためこのような言い方をするのは些か誤解を招くのではないかという心配が付いてくるが、誤解を招いたところで何か問題が生じる訳ではないので特にその点を考慮することは無いことは承知しておいてほしい。
ともかく、最近「今週読んだ本」のコーナーを設けていないが、これには深い訳がある――と言いたいところだが実際は僕の卒業研究が色々立て込んでいるというだけで、特別な理由は存在しない。
ただ、この忙しさが尾を引いてこちらの日記の内容が薄くなる可能性がある、というか実際薄くなっている。
これに関しては申し訳ないとしか言いようが無いのだが、正直どうすることもできないので今後も申し訳ないが暫くこの薄めたカルピスのような何かを飲んでもらうことになる。申し訳ない。


それでは。

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