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【HTH】プロジェクト型学習ってこんな感じー人文科学

学期の始めにもらった時間割表にあったHumanitiesという科目。
なんだ、この科目は。
速攻で辞書を引きました。
Humanities=人文科学=英語+アメリカ史

本来、交換留学生は英語とアメリカ史が必修です。
いわゆるツマラナイ授業2トップ。
それが1教科で済むなんてラッキー!

この教科では、アメリカの民族史
(ふつうの歴史書よりも人々の生活に焦点を当てて書かれた本)
を題材に授業が進みました。

・宿題で本を読んでくる。
・先生が解説する。ちょっとディスカッションをする。
・プロジェクトをする。

Humanitiesの授業では印象に残ってるプロジェクトがいくつかあります。

Who am I project 
まず最初の授業でやったプロジェクト。自分のルーツを知る課題でした。
めずらしく個人課題。

・模造紙で自分の型紙を作る。その上に自分の好きなものをどんどん貼る。
(食べ物の写真、旅行先、ひたすら犬、セクシーなお姉さんの切り抜きなど。)
これは自己紹介みたいな感じで、お互いのシートを見ることで会話のきっかけになりました。

・自分の祖父母の伝記を書く。(2人分)
祖父母に電話してインタビューして、記事を書き起こすという課題で、これがとても良かった。自分のじいちゃんばあちゃんなんて、生まれた時からじいちゃんとばあちゃんでしたからね。
若い頃どんな風に生きていたのか、10代から今に至るまでしっかり話を聞けたのはかなり面白かった。

・自分の家系図を作る。(何かの形にしてクラスで発表。)
 どこまで遡れるかってところを突き詰めました。私は両親が高校の同級生で、実家同士が近いので全然おもしろくない。
だけどアメリカ人のクラスメイトは、ルーツがヨーロッパやメキシコやフィリピンや、もうそりゃあ色んな地が混ざっていて面白かったです。
逆に純血のナショナリティってことで、私の方がレアでした。

私は家系図といえばってことで巻物風にまとめたんですが、これもインパクトあったのか評価が良かったです。

Vietnam Play Project

ベトナム戦争が題材。まず歴史教育について思うことは、日本もアメリカも自分の国が受けた被害についてはフォーカスするけど、加害の部分はさらっとしかやらないということ。原爆の投下よりも、パールハーバーの方をずっと深く学びました。私の先生は日本で3年英語を教えた経験があって、広島の原爆資料館にも行ったことがある人なので、原爆の被害の話もきちんとしてくれました。
他の学校へ行った留学生に聞くと、原爆投下が1行で書かれていて悲しい思いをしたとか、原爆のお陰で戦争が終わったように言われて悔しかったという話も聞きました。

・2人1組になって、ベトナム戦争をテーマにした劇の台本を考える。

・クラスで発表して、1番良かったペアの台本で実際に劇を創作。

・全校集会で発表する

これは1ヶ月ぐらいかけてやった大きなプロジェクトでした。
3年生4クラスそれぞれ全然違う劇が出来て面白かった!
内容が違うのはもちろん、演技が凝っていたり、生演奏を入れてみたり、ライティングに特殊効果を使ったり。
自分たちの作品をブラッシュアップして行くのも楽しいけれど、他のクラスの作品を観ると勉強になる。

そして全校の前で発表するってことに全くテレなく、動じずにできるアメリカンカルチャーさすがだなと思いました。

Economic Study Project 
近代史の最後の方で、現代の生活について考えるプロジェクトでした。

・まず、夫婦だと想定して男女でペアになる。
男子がクジを引き、相手の女の子にプロポーズするというユーモアから。

「あなたのことが大好きです!僕と一緒に暮らして下さい!」
「君を幸せにするために生まれて来た。結婚しよう。」
「ほら、空を見て。あのヘリコプター、will you marry me って書いてあるでしょ。」

みんなノリノリだった。シャイな子も頑張ってプロポーズしていた。
私は最後まで余って、同じく余った女の子と組んで同性愛カップルとなった。

そしてこの課題の間、小麦のバッグを全員持って赤ちゃんだと思って世話をするという謎のお題もあった。3年生全員が小麦の袋を胸に抱えて教室を移動している姿はだいぶシュール。休み時間も雑に扱っていると巡回に来た先生に減点されたり、小麦粉バックが破裂して廊下が白くなったり、なんかとにかくコメディ。

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赤ん坊の世話をしつつ、2人で1ヶ月の家計の収支を計算する。
どんな仕事をすると収入はどれくらいか。家賃がいくらだとどの位の家に住めて、税金がどれ位かかって、子どもをどうやって育てるのか。
そうやって細かく数字を出しながら、休みがどれだけ取れて、休暇はどこに旅行に行くのか、どんなクラスの車に乗れるのかなど、具体的にシュミレーション。
パワーポイントに資料をまとめて、最後にクラスで発表。ここでもみんな抜群の演技力を発揮して自分の家庭をおもしろくプレゼン。

超安定思考の家、リッチな家庭、攻めた貧困家庭。
そこには色んな家の形がありました。

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