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#40 3回目の入院。3クール目の副作用。また前回とは違った物でした。

2021年 1月中旬

特に問題もなく3回目の入院がスタートした。
これが最後の抗がん剤治療の入院だと思うとグッと気持ちも引き締まる。
やるぞ!今回でいなくなれよガン

治療開始前の検査もすんなりクリア。
3度目の抗がん剤投与もトントン拍子で完璧なスケジュールで終わった。


(岡安の投与の時の過ごし方はこちらに書いたりしてます。)


この時期、気になり出してくるのは

・放射線治療の首の皮膚が爛れだす
・食欲不信
・喉の痛みが増加
・しゃっくり

意外な副作用にしゃっくりがあった。
1回目、2回目も多少はあるものの、そこまで気にはならなかったが、3回目の治療時ははっきりと副作用が出て来た。
普段のしゃっくりとは出方、タイミングがなんか違う。
あの酔っ払いのベタなしゃっくりでは全くない。
言うなればガチのしゃっくり?(全部ガチか?笑)
なので敢えてこう書こう。

吃逆しゃっくり


止まったと思っていてのに忘れた頃に

ヒック!

と思っていたら連続のやつ。

ヒッヒック!

これが結構長い時間。
なかなかの厄介な副作用だった。

シスプラチンの副作用で意外なところで【しゃっくり】がある。
原因はまだ解明されていない。
しゃっくりを止めるにはいろいろな方法があるが
抗がん剤の副作用として起こるしゃっくりは時にしつこく、これらの方法では止まらないことが多い。
そこでしゃっくりの薬物療法でコントミンなどが使用されています。
                  岡安診療所調べより

コントミン!!!!

なにこの名前!
これはお笑い芸人でコントを長年やっていたらひっかかるっしょ笑
これを飲んだらすげー面白コントが出来たりすんじゃない?
[※いいえ、ただのしゃっくりを抑える薬です。]


そんなこんなで吃逆とも戦いながらの3回戦目が始まった。


投与翌日。

意外や意外。前回のような気分の悪さはそこまでなかった。
しかし、倦怠感、気持ち悪さの時間が明らかに違う。

長い。

前回の気分の悪さはせいぜい1時間くらいづつだったのだが、今回は数時間〜半日くらいゆっくりと気持ちが悪い。
え?"気持ち悪い"にこんなにレパートリーあんの?
こうなるとベットからあんまり動けないし気持ちもグンっと下がってマイナスな思考が過り出す。
食事もほぼ出来ず、薬を飲んで寝るのみ。
そこにきて吃逆しゃっくりが追い討ちをかける。

ヒック!

もう!なんなんだよ!
前回と同じ感じの副作用来いよ!くそっ!

ヒックッ!

わぁーーー!

そんな時、岡安ん家のしゃっくりの止め方を思い出す。

とある日の飲んだ帰り道

「ヒック」

「あ、しゃっくり出てるね」

「今日は飲みすぎたねぇーヒック」

「止め方知ってる?水飲んで下向いてむらさきいもって10回言って息止めるの」

「え?なにそれ?そんな止め方あったっけ?ヒック」

「やってみ、止まるから」

水を飲み下を向く。

「むらさきいも、むらさきいも、むらさきいも…」

「はい、10回言ったね。じゃあ次、息止めて」

「……」

「どう?止まった?」

「……」

「ねぇ?なんで無視すんの?せっかく教えてあげたのに」

「……今やってっから!しゃっくり止めてる時に話しかけないでよ」

「あ、そっかごめん」

「ヒック」

「止まってないじゃん、ちゃんとやってよ!」

「止め中に話しかけないでってヒック!」

酔いどれ夫婦の謎のやりとりが思い出された。
『今やってっから!』が面白くて、三・四回繰り返したな。

あれ?これコントにできる?
ん?これはまさかのコントミンの力?
いやいやこれじゃ無理だろ。コントになってねぇし!

なんてこと考えてたらしゃっくりも落ち着き、就寝。


                     つづく




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