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おかやんの本紹介 part1 「習慣の力(The POWER of HABIT)」

私たちの行動はほとんど習慣です。
人が習慣を作り、習慣が人を作ると言われたりもします。
怠けることも遊ぶことも浪費することもずっと続けていくと習慣になって慣れてしまうものです。
同様に勤勉なことも正直でいることも、丁寧な治療をするのもずっと続けていれば習慣として慣れるものです。
一度習慣になってしまえば、はじめにあったはずの抵抗感は薄れていき次第にその生活をしなければいけない自分に変わっていきます。
そして習慣の力さえ身につけてしまえば人生の辛いことや苦しいことの大半を逃れることが出来るのです。

歯科の疾患も習慣と関わりがありますよね。
食生活習慣や歯磨きの習慣、定期検診の習慣など習慣はとっても大事です。
もしも他人の習慣をコントロールすることができればどうでしょう。
もし患者さんの間食を減らすことができればそれは綺麗に削ることよりもカリエスの予防に寄与するでしょう。
真面目に定期検診に来てくれないPの患者さんに対して、必ず定期検診にくる習慣をつけることができればどうでしょう。
それは歯科医としてレベルアップしたと言えるのではないでしょうか。

ところであなたは筋トレや運動、読書などを習慣にしようとして3日坊主になった経験はないでしょうか?
大体の人が経験あると思います。
自分の行動をコントロールして習慣にするのってとっても難しいことなんです。
自分の行動、習慣もコントロールできないのに他人の習慣をコントロールするべくもありません。

そこで紹介したいのがこの本

チャールズ・デュヒッグ著
「習慣の力(The POWER of HABIT)」


習慣のメカニズムについて考察されている良本です。
何気ない繰り返しの効力を科学的に解き明かし、良い習慣を身につけて悪い習慣を減らす秘訣を伝授してくれます。
第1部が個人の習慣、第2部が成功する企業の習慣、第3部が社会の習慣について書かれています。
第1部でアルコール依存症を治すことについて、また爪を咬む癖を治すことについても記述されていて、それだけで参考になると思います。
また1900年代初めの頃、ほとんどの人が歯磨きしていない時代に練り歯磨き粉を有名な商品に仕立て上げ、その過程で歯磨きの習慣を生み出したエピソードなんかも書かれていて、歯科医師としてとっても興味深いです。
第2部ではスタバの問題児をリーダーにまで成長させた話が描かれています。自制心や意志力も成長させる必要があり、組織においても習慣に対する知識の大事さを考えさせられます。

私は小学生の検診に毎年いきますが、毎年カリエスの多さを実感します。
詳細は省きますが、(カリエスについて詳しく語るとガチ勢に怒られそうで怖いです)カリエスになっている子の問題はお菓子やジュースなどの間食であることが多いです。「間食」を減らすことができれば・・・、「間食」を減らしたい!と考えて私は習慣について勉強するに至りました。
勉強した結果やはり他人の習慣をコントロールするって難しいです。
アドバイスのレベルはだいぶ上がった気がしますが、どこまで患者さんと向き合えるか、どこまで向き合ってくれるかが結局のところ重要です。
以前身内の勉強会で「習慣をデザインする」という題名でプレゼンしたこともありますがもし機会があれば情報発信していきたいと思います。
ちなみに私は仕事の昼休みにランニングする習慣をデザインして、2年以上続けています。

習慣のメカニズムを知り、習慣をコントロールできるようになるといいですね。
ではまた。

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