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策伝大賞 2024


毎年岐阜県でこの時期に開催されている、学生落語の全国大会です。3.16、17に、公立大落研の先輩たちと一緒に出場してきました!

わたし(成田屋解散)は、『初天神』という演目をしました。駄々っ子だけど賢い息子と、それに振り回されるお母さん(原作では父)のお話で、とにかく楽しかったー!



noteでこの話しかしないな、と自分でも思ってるけど、表現力の面で色々発見とか勉強になるものが多かった。大会中に思ったこととか旅行記とかは自分の日記に書いてるからこっちではいいや

着付けを何から何まで手伝ってくださった京大落研のぱあるさん筆頭に、決勝に進まれた8人の方は言わずもがな。一緒に大会に出た公立大落研の先輩方の演目を練習会とか対策寄席、本番で改めて見ても色々すごいな、と思うことが多かったからそれを皆にも共有したいです。見てください。一緒にすごいな、と思いましょう



2回生の柱香薫さん、釈尊亭喜汰郎さん、成田屋布石さん、3回生の聖護院論波さんと一緒に岐阜まで行きました!


柱香薫さん『秘伝書』
薫さんは、前々日までは元の古典に何ヶ所かオリジナル入れるスタイルだったのを、前日に全箇所オリジナル加えることに決めてた。前日みんなが部室で細かい修正入れたり、言い回しを悩んでたりしてる間、薫さんだけは部室のホワイトボードでネタ書いてた。このニューバージョンめちゃくちゃ面白かった!すごすぎる。前日にこの先輩は何をしてるんだ!とは思った!他大学の色んな人たちも「無香ノ薫のピンネタみたい」って言ってたけどこれはほんとにそうで、無香ノ薫のピンネタが面白いならそりゃ落語も面白いか、と思った みんなも思ってた  薫さんのこういう手口の落語をもっと見たい。あと色んな他大学から無香ノ薫が知られててやっぱすごいな〜、、


釈尊亭喜汰郎さん『皿屋敷』
喜汰郎さんはすうどんのネタでも落語でもキャラが活かせていてずるい。自分のキャラをネタに落とし込むのが上手すぎる。後半に怒涛のオリジナルを加えてて、あの部分は、喜汰郎さんが演じるから面白いと思う。あとマンキンすぎる。落研に珍しい純粋に落語大好きマンだから、「落語ってこんなことしていいんですかね?」みたいなこともかなり沢山相談に乗ってもらった。しかも部員で唯一フル尺で実況の落語家さんたちに褒められていて面白かった。喜汰郎さんのことを褒めてる見知らぬ人のツイートがあって嬉しかった!!このことに関してはちゃんとオチもついてて朝ゲラゲラ笑った。喜汰郎さんはずるい。


成田屋布石さん『n度目の正直』
すごすぎ。完全布石さんの創作で、噺の面白さはもう言わずもがななんだけど言葉選びとか構成力とかがすごい。あと声が良すぎる。第一声の「大阪公立大学落語研究会より参りました」聞いて おぉ、、となった。惹き付ける能力がある人だと思う。魅せる力というのか。羨ましい…。私は去年の年末に書いたnoteでもこの話をしている。ずっとしてる。The演じてます感がないのに、なんでこう、こうなってるの、、?という仕組みが分からない。落研のYouTubeに過去の寄席の動画が残ってるんだけど、昨日布石さんのやつ全部見た。布石さんのシリアスな噺ももっと見たい。シリアス寄席やりたい。付き合ってくれる人がいたら主催します。予選が唯一同じ会場だったんだけど、私この人と屋号同じなんだよな🎶🎶🎶🎶🎶🎶🎶と思ってた。1番惜しいところにいて、1番悔しい思いをした人だったんじゃないかな……とずっと思ってる。


聖護院論波さん『猿後家』
論波さんがいなかったら策伝みんな来れてない。唯一の経験者で、全員何も分かってないから全部論波さんに頼って全部やってもらっていた。個人個人にも声をかけてくれて、私はめちゃくちゃ自信をつけてもらった。論波さんは、表情での表現がすごい。特に、目。口元とか眉で表情を表すのは演じる側としては分かりやすくてやりやすいけど、眼球の動かし方とか目の見開き方であそこまで表現できる幅が広がるのか、と思う。論波さんはほんとに怒らない優しい人だから怒りの表現にずっと迷ってたけど、結局持ち前の表情表現力でリアルだけど面白い場面になっててすごいと思った。あとは今回の噺に限らず、論波さんの落語は、そういう普段から醸し出してる優しい雰囲気が、初見の人にも良い効果として伝わってるといつも思う。これはみんなわかってくれると思う。


私は前々から自分の表現力をめちゃめちゃ表層の薄っぺらいものだと思ってて、今回の策伝で他大学の人の演目を見たり、練習会で先輩たちとアドバイスしあったり、スーパー裏方イチバチさんに意見を聞いたりしてる時に、尚更それを思った。

これは上手く言語化出来ないんだけど、
私がいま落語でも演劇でも漫才でもやってるのは、語尾を上げて子供っぽくしたりお母さんは金切り声で叱ったりみたいに、頭で考えてその通りに喋る小手先の技術(技術といってもいいのかわからん)だと思ってる。だから私を見て先輩たちが「表現力すごいね〜」って言ってくれても、
自分の確立されたスタイルを落語でも使う力とか、自分のキャラを上手く使って演じる力とか、構成力・聞く人を惹き付ける力とか、自分の人格や普段の喋りを落とし込む力、みたいに、人間的な魅力とか特徴とかで、その人にしかできない表現の仕方をしてる人の方がよっぽど魅せる力があるし、見てて面白いし、表現力があって羨ましい。

やっぱり決勝に進まれた8人の方も、その人にしかできない、そのひとの魅力がよく現れた語りだったな〜と思った。ただ上手いだけじゃなくて、決勝に進むのに1番必要なのはこの力なのかもしれない。


まじでまだまだだな〜〜〜❗️❗️と思えてよかった!来年も絶対出たいです!まずは動画予選を確実に通過すること!この1年で、自分をどう見せたら魅せられるのか考えながらとにかく数をこなしていきたい。いっぱい落語します!でも落語だけに言える話じゃないな。演劇でも漫才でも朗読でも!

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