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【9月】もうやれやれ/ここで泣いた日があったな/人生だなぁまったく

「もうやれやれ」

私は道端でため息をついた。そして、自分への慰めのため、1番そこから近い、団地の下にあるのを知っていたがまだ入ったことのないコンビニエンスストアヤマザキへアイスを買いにいった。

慰めのアイスを片手に家に戻ろうと思ったが、

ふとその団地のそのヤマザキを出て向かいのその涼しい木陰が目に入る。とぼとぼ帰るのではなく1度座って一休みしてから帰ろうと思った。座ってアイスを食べてみる。顔を上げて景色を眺めてみる。
あれ、そういや、ここで前に泣いたことあったな。

そもそも「もうやれやれ」になったのはこういった経緯がある。

その日は休日だった。息抜き楽しもうと思い、朝からパンケーキを焼いた。気分も上々。その後のコーヒーブレイク。鼻歌が出そうだったけれど、ふと、職場から出されている課題で、まだ手をつけていないものを、どこかでやらなきゃ、いつやろうかと考えはじめたら、思考が急に下向きになった。さっさと済ませようと、課題を机に出したが、いつの間にか、私がやりたい仕事はこんなじゃないと悔しくなったり、そもそも本当にやりたい仕事ことってなんだろう、と悶々としはじめ、午前中が終わった。

「あー外に出よう」

そうだ。
悶々としている時は家にいても抜け道がない。気分転換を図ろうとしてもまた戻ってきてしまう、モンモンさんやもん。

それでやっとだ。
やっと腰を上げてメイクをしてみて外には出れるような格好になり、まだ暑い9月1日家を出た。スマホを見ると15時05分頃。「ついさっきまでは14時台だったしまだ大丈夫、お昼ちょっと過ぎただけ。時間を無駄にはしていないよ、今日はこれからだよ、いい日にしてやろうじゃないか」と言い聞かせてまずは徒歩10分の所にある図書館に予約していた本を受け取りに行こうと歩く。

日差しをあびて、うーーんやっぱり外はいいなと思う。外に出てきて良かった。しかしだ。やっと図書館の前にたった瞬間思い出した。

「あ。

私財布持ってきてない。」

メイクしてカバンにのそのそと色々詰めて、本やアイパットも詰めて、数時間後もしかしたらどっかのカフェで生き生きと勉強や読書に勤しんでいるかもしれない自分のために活用出来るもの達を詰めたのに、肝心な財布をわすれた。図書カード、入っているのに。

あーーあ、せっかく家から出て、いいスタートを切ろうとしたのに

「もうやれやれ」

こんな感じです。

図書カードを忘れたことに気づいて家まで取りに帰ろうと思った時、そのまま戻っていては、損したようだから、そのヤマザキによってアイスなんかを買ったのだ。財布がないのでスマホ決済。木陰に移動。そこでふと3年前にもここに座ったことを思い出した。

「しばらくだなぁ。」

この景色を、座ってみたのはもう3年前だ。それ以来来ていなかった。

今の仕事の面接を受けにいった帰り、上手くいかなかったと、この広場のベンチに座って泣いたんだった、私。

ここの試験を受けるために東京にでてきて緊張と期待の中、面接を受けた。上手く答えられなかったと焦り、最後の最後に「ここで働きたいんです」と必死の言葉を言ったな。(ちなみに千尋(千と千尋の神隠し)ほどの勢いではない笑。職場をでてから、すぐそばの団地の広場のこのベンチに座り泣いたな。そんな日もあったな。

そうね

私の今の悶々も、次の成長に向かうための悶々なのだと思う。ちょぴっと初心を思い出した。頑張ろう

良いベンチ時間だった。

~その後のこと~
ちなみに私はこの良いベンチ時間の間に蚊にさされて舌打ち気分になった。でも、財布を取りに家に帰ってきたら、エアコンも扇風機もつけっぱなしだったから、こうして思いがけず家に帰ってきて良かったとも思った。

~その後の、その後~
家に戻ってエアコンと扇風機を消しついでに麦茶も1杯飲んでから、私は満足気に家をてで図書館まで戻ってきた。そうです、また財布を持たずに。

おいおい。いつの間にか16時すぎたぞ。

やれやれ、もう

なんか、

こういう感じ、ほんと人生だなぁ全く。



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