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どくだみフォビア on the road


しばやす@めんどくさいカフェです。

2024年6月1日に開催の、めんどくさいカフェDX.vol.4「どくだみフォビア」のお知らせを見たかたからつぎつぎ寄せられる愛情あふれる、新鮮などくだみ情報に、面食らうやら嬉しいやら。…ということで、今年のわたしとどくだみとのめんどくさい日々の実況とともに、会期までの数週間、紹介していきますので、よかったらおつきあいください!



4.25…   どくだみ水? どくだみ油?


「チラシに “どくだみ水” って書いてあったけど、これ、いわゆる浸出油=インフューズド・オイルでしょ?だったらさ、“どくだみ油“の間違いじゃないの?」…
チラシを公開してからほどなく、友人から鋭い指摘が。
ひゃあ〜…、その通りです。す、すンません。

浸出液にはインフューズド・オイルのほかに、もうひと通り、チンキというのがあります。

つくりかたはインフューズド・オイルとほぼ同じく「空きビンのなかに8分目くらいまで乾燥した(半生でもよい)、または生の ※ 植物を入れ、完全に浸るまで液体を注ぐ」のですが、この液体が油ではなくウォッカや焼酎などのいわゆるヘビー・リカーを使います(インフューズド・オイルと同じくたまにゆすって混ぜます)。浸かるはオイルより少し長く、一ヶ月くらいかかります)。どっちが“水”かと言えば、こっちですよね…。 ※5.15 半生でもよい→または生の、に訂正しました!

このチンキ、使うときにその都度、テキトーに水で薄めれば、そのまま虫除けスプレーや、うがい薬化粧水になります。私はそのまま使ってしまいますが、アルコールに気をつけたいひとは、沸点が79℃弱なので湯煎で飛ばせるはずです。
果実酒をよく作る人は、もうお気づきと思いますが、そう、一年以上熟成させれば、梅酒のように飲むこともできます(まあ体にはやたら良さげな味。良薬はなんとやら。養命酒的にたまにキュッとやる分には)。

このあとの記事は、チラシにある「どくだみ水」のことをインフューズドオイル、ヘビーリカーで浸出したものをチンキと呼びます。
うわー、いきなりめんどくさくなっちゃった!ごめんなさい。


5.02…   初刈(狩)りと、生ハーブティー❤️

花が咲いてからにしよう、と思っていましたが、他の植物が行方不明になるほどどくだみの勢いがすごいので、ビビってちょっとだけ刈(狩)りました。きれいに洗ってよく拭いて20本くらいずつ、2束、干しました。乾燥したら、まずはこれでチンキをひと瓶つくろうと思います。

初草刈り(狩り)。まだ蕾はついていません

落ちた葉っぱやハンパなものは、生ハーブ茶にしてすぐ飲んじゃいます。だいたい1リットルの水に対して手のひら二杯くらいの葉っぱを入れ、5分くらい煮出せばできあがり。この時期しか飲めない、言い換えれば、作業のたンびにこの時期にはやたらと飲むお茶です。乾燥したどくだみ茶とは、全く違う爽やか系の味わいで、わたしは昨年初めて飲んで中毒になるほどハマりしました。レモン汁で割ったり、氷でキリッと冷やして、ぜひ試してみてください。

これは、昨年はじめて飲んだ生どくだみ茶です。今年はもう水筒に入れてグビグビ。

5.03…   どくだみの天ぷら、食べたい! 


チラシを公開したとたん、Instagramで上州屋のおっさんが、尋常でないどくだみ愛に満ちたコメントをつぎつぎと書き込んでくださってもう、仰天。「どくだみの天ぷらが大好物です💛今年も早速食べました🎵」とか「エスニックなサラダにもパクチーの代わりに使っています😊」とか「ベトナム料理には普通に使うそうです」とか!!

ええ?! 天ぷらとな!

聞けば、深大寺(@調布)のお蕎麦やさんで食べて以来、ハマったとか。
めんどくさいカフェDX.vol.2 ムクロジカル・マインド以来、神代植物園の年間パスポートをゲットしてしまったわたしにとっては、渡りに船、のロケーション。ということで、どっぷりお世話になったムクロジの木に感動の再会がてら、今日、深大寺参道のお蕎麦やさんで「季節の野草の天ぷら」というメニューを注文したのですが、「ウチはどくだみぁ、やらないね」とのこと。ざんねん(でもお蕎麦と天ぷらと深大寺ビールで極楽タイム)!

どくだみの天ぷらとは出会えませんでしたが…

が、しかし。

少しまえに喜多見の知人と世間話をしているとき、「すごい人がいるもンでさ…」となにげに切り出すと、またまた驚いたことに「そうそう、どくだみの天ぷら、美味しいよねえ〜」とうっとりした表情で返されて、あっけに取られ。

もしかして、フォビア!なんて言ってるのは私だけなのかい?
こんなにどくだみ愛に溢れたひとたちがいるなんて…。どくだみ、おそるべし。

その人は野草を日常的に摘んでは食らっているそうで、近々、一緒に草を摘んで、その足でいろいろ調理して食って遊ぼうよ、ということになりました。やった!遊んできたら、またこちらに報告します。

ちなみにベトナム語で、どくだみは rau diếp cá だ、とグーグル先生が教えてくれました(よ、読めない)。近くのベトナム料理屋さんも訪ねてみます。これまた報告します。


5.05…   ようやくお花のつぼみがつきました。  

ようやく蕾がつきました。ロウソクの灯っぽいです。白いけど…。

今年も、いつの間にかあっという間にベランダ庭を占拠し、どんどん勢力を伸ばしていたどくだみ。葉っぱがモリモリ茂っていくばかりの毎日でヤキモキしていましたが、ようやく蕾がつきました。

なぜヤキモキ?それは…、

開花する時期が、もっとも薬効がある!」とか「花にもっとも薬効がある!」といろんなページに書かれている複数のひとの言うことを信じて、花が咲いたら、花だけのインフューズド・オイルを作ろうとしているからです。昨年、引っこ抜いてから花を分別したら、えらい手間がかかったので、今年は、優雅にまず最初にお花だけを摘む日を作りたい。

作りかたは葉っぱと同じですが、そっと洗ってしっかり拭いて乾かし水気を切ったら、そのまま消毒した空き瓶に入れて大丈夫です。摘んですぐ仕込んでから2週間で出来上がりますから、お花だけバージョンも、ぜひ作ってみてください。

これ、どうしてなかなか…。まるでハーバリウムみたいで見惚れます。

昨年のお花だけのインヒューズドオイルです(右)

5.12…  ついに、どくだみの天ぷら、いただきました。

パリッ、香りフオ〜ーン。天ぷらって香りを鼻じゃなく口で利くものだったのね。

さっきまで「一緒に草摘んで、調理して遊ぼう!」と誘ってくれたユミさんちで遊んでました。すでに草摘みは早朝してきちゃったよ、とのこと。しかも、おしゃべりの合間に、いつの間にかサクサク調理しては次々出してくれて、ヒメジオン(えっ食えるの?)の蕾のポン酢あえやら、鶏肉とイタドリ(えっ食えるの?…って高知では名産なのね)の煮物やら、タンポポの葉(えっ花じゃなくて葉?)の半熟玉子載せサラダやら、わたしは、歓声を上げながら食うばかり。

天ぷらにしたどくだみは、庭の葉を摘んで、衣つけて、油にサッと通して、この通りです(ハート)。

美味しいお塩をつけていただくことに。パリサク食感のあとに、ほのかに酸っぱい香りがフォ〜ンと口に広がりナイス、ナイス!
若くて柔らかい葉を選ぶべしとのことで、天ぷらにしなかった生葉もそのまま食べてみましたが、上州屋のおっさんが「パクチー代わりに使う」と言っていたこと、しっかり合点がいきました。

またひとつ、どくだみとフツーに?やっていく自信がつきました。これからは、干したり漬けたりするフォーマルな付き合い?だけでなく、パセリやオレガノみたいにカジュアルに、ベランダ庭からパッと摘んで、いろんな材料と組み合わせて食らってみようかな、という気がしてきました。
なにも知らずに、このあいだ引っこ抜きまくったヒメジオンとも、来年は、ぜひめんどくさくお付き合いしたいです。


5.14…  どくだみのことを、やっつけ勉強。そして…

美肌とかデトックスとか、とにかく漢方薬界では「十薬」なんて呼ばれているほど効き目がたくさんあるんだよね!…とめんどくさそうに返事をすることで、ここまでやり過ごして来たけど、急接近して離れがたくなり、関係がよりめんどくさくディープになってきたいま、もう、それでは気が済まなくなってきました。

十薬というのは、馬医(獣医)が「馬に与えたら十種類の効果がみられた」と言ったのが由来、と大和本草で貝原益軒が紹介している、と、ふむふむ。

花びらだと思っているのは、じつはガクのようなものである(正確に言うとガクでもないの?)、と?まあ、いまは置いといて。ふむふむ。

というわけで、第一回、ひとりぼっちのやっつけ勉強大会一時間一本勝負の成果(メモ)を披露します。デタラメ・勘違いだらけだと思いますので、ツッコミお待ちしております…。

まず「開花の時期に収穫するべし」というのは正解でした(「お花に効能が詰まっているから」というのは、そこを曲解した勘違いみたいです)。
どくだみの効用のうち、一番ポピュラーな「毛細血管を太くする」「利尿作用」「老廃物排出」は、どくだみが全身に持つフラボノイドーーそのうちでもクエルセチンという成分によるもので、これら成分がもっとも多く含有する時期が、花をつけているときなのだ、と学びました。
どんなときに効くかと言えば、冷えとか、むくみ・だるさになります。
これらは、乾燥した状態のどくだみが持っている成分です。

そうだったのか!ムー、じゃあ、お花だけのオイル、もったいないンじゃん。でもキレイだしなあ〜。

そして、これもよく聞く「強力な殺菌作用」虫刺されや、ニキビ・水虫に効きめあり、という話。これは、デカノイルアセトアルデヒドという成分のおかげで、でもこれ、揮発する性質があるので、乾かしてしまうと消えてなくなってしまうのです。
だからこの効果を期待するなら、生の、しかも揮発しちゃうから摘みたてを使うべし、と学びました。しそとかバジルを摘んだら速攻、和えたり漬けたりして使う、あれと同じ感覚ですかね。

あれ?そういえば「虫除けスプレーになる」という記事がどこにも載っていないのですが、虫刺されに効く、という言葉から勘違いしちゃったのか、昨年、薄めたチンキをスプレー瓶に入れて愛用していました。実際にユーカリやミントのスプレーと同じくらい効きめありの確かな実感があったのですが…。あれ、刺された先から強力に殺菌されて、結果オーライだったってことだったのかな…??? いやいやそんなバカな。今年もあえて使ってみて、刺されているのか確かめてみよう。

それから、ミネラルも豊富で、なかでもマグネシウムクエルシトリンは、腸の中に水分を溜めて便を柔らかくして排出しやすくする効果があるので、便秘に効きめあり。だから摂りすぎると下痢や頻尿の原因になるから注意、ということも学びました。

あと、カリウム豊富なので、ナトリウム(塩)を排出してくれる。従って高血圧に効果あり。だけど、腎機能に気をつけている人は、高カリウム血症になるかもしれないから注意せよ。ふむふむ。

今日はここまで!ぜいぜい、はあはあ、…。

と、ひと息入れていたら、このあいだ「やってます。」にはじめて遊びに来てくれたちゅうちゃんが「ドクダミスゴイですね〜」と、Xの記事を送ってくれました。

さっそく風呂上がりにやってみました

えええ〜?手を合わせるだけでえ?! でも確かに、どくだみ狩りしたあとって、ご機嫌さんになることが多いような気もするし。風呂上がりにやってみると(家族が気味悪そうに見てた…)、ホントにスッキリシャッキリした気がしました。

あした「やってます。」に、どくだみをひと束持っていって、一緒にやってみようかな…。


5.15… 使うのは、生の葉でもOKなのでした!

チューハイ?カクテル?… いいえ、調理室は飲酒厳禁です

今日の午後は、調理室でプレワークショップ(やりたいことをリストアップしていろいろ実験したり検証したりして、最終的にDXでどんなことをやるかキメます)。実験はちょっとあれれ?もおよよ?もオドロキの大成功!もあり。当日作るコスメはバーム(軟膏)に決定しました。面白くなりそうです。うふふ…。

…とか、呑気に言っている場合じゃなかった!

今朝、起き抜けにいきなり、「エッ?!デカノイルアセトアルデヒドって、もろ作ろうとしているコスメに期待する成分じゃん!」ということに気づいたのです。
いま、参加のみなさんに「全部やりたいひとは…」とチラシで呼びかけた説明文には「カラカラに乾いた葉にオイルを注ぐ」となっていますが、カラカラに乾かしてしまうと、揮発性のデカノイルアセトアルデヒドは消えてなくなってしまうではありませんか!(5.14の記事をご参照ください)

生の葉を浸してはダメなんだっけか?と慌てて調べたのですが、なんとまったく問題ないことを確認しました。どうやら昨年「お茶(乾燥葉)をたくさん作れば、一年中、飲めるし、兼・コスメの材料にもなる」と思って、迷わず乾燥葉を使っただけのこと、それをそのままチラシでお伝えしたということのようです(おまけに、チンキ=お酒のほうについては、生のまま使っていたことも確認しました汗。4.25の記事=※じるしのところ=も一部訂正しました)。

そこで!乾燥する間がないからと宿題をあきらめていたかた、インフューズドオイルは2週間で浸かりますから、だいたい今週末(18日)までに生の葉を収穫してそのまま漬ければ、まだ間に合います。よく洗って水分をきっちり拭き取れば大丈夫です。ペーパータオルの上に広げては重ねておき、仕上げ拭きしながら消毒した瓶に詰めていくとうまくいきました。
もしすでに乾燥葉でオイルを制作中のかたも、2バージョン目としてぜひ作ってみてください。じゃあ、乾燥葉のオイルは食用に使うのはどうだろう…とかまた考え出しちゃいました。

ペーパータオルが重宝しました

ちなみに、昨年、乾燥葉オイルで作ったバーム、虫刺されや吹き出物にじゅうぶん、役立っていた実感があり、どうにも腑に落ちません(暗示にかかりやすいタイプであることは確かですが…)。私も2バージョン作って、虫除けスプレーとともに、今年は検証してみようと思います。

またまた、めんどくさいことになっちゃいました!ホントごめんなさい。


5.18… 今日はチンキを仕込みました。


チンキ、カッコつけててっぺんににお花を詰めてみました

今朝は、パクチーだの青シソだのの苗を土に下ろすスペースを作らにゃいかんということで、どくだみと格闘(どうしても戯れる…、とか遊ぶ…とかいう表現にならない笑)。午後は水筒で生茶をグビグビ飲みました。DX.にご参加予定のかたからメールをいただき「熱いどくだみ茶は甘みがありました」とご指摘があったのですが、そうか、このほんのりした甘みが“無限に“飲んじゃう理由かもしれません。

一昨日、花だけのハーバリウム風の瓶もやっぱり作りたくて、そのためのお花は先に摘んでオイルに浸しておいたので、今日は、思いっきり根こそぎ引っこ抜き、葉も茎も花も分けずにギュウギュウ詰めて、ホワイトリカーに浸しました(カッコつけててっぺんにお花を詰めてみました)。できあがるひと月後まで、机に置いて眺めてゆすって付き合おうと思います。残りは、結局、ザルの上で広げて“干してお茶に!“となりました。

お花だけのオイル、やっぱりキレイさんです

しても、まだまだワッサワサ生えて勢いが衰える様子もないどくだみ。どないしましょう…。


5.24… 化粧水と、どくだみマサラ!

化粧水は、精製水25mlにグリセリン5mlというのが基本のようです

「今日は、単なる雑草として付き合わせてもらうかんね!」なんてすごみながら、今朝はどくだみと格闘し始めたのですが、ここまで深く付き合うと、とてもそんな気になれません。
 結局、お花を中心に、ほら、こんなふうに化粧水を作ってしまいました(この容器、調味料入れとして売られていたものなんですが、重宝しています)。

 ヘチマ水を作ったとき「こんな配分でオッケー」といい加減に覚えたのは、水分25mlに対してグリセリン(とろみがつく保湿成分。なくても良いのですが、皮膚に害がないと言われると、つい入れてしまいます)5ml。風呂上がりにパチパチやってから保湿クリームを塗ってみると、まあ、なかなかいい気分です。

残りは、やはり煮出して生ハーブティーにして日中、ごくごく飲んでいたのですが、じつはこの煮出したあとの泥状になったどくだみ、皿の上に開けておいて、手の平をジューンと押し付けてからすり合わせると、ドロドロがサラサラに変わって不思議と気持ちいいパックになります。
ちょっと不気味な写真ですが、載せます。

感触も不気味!でも、こう…クセになりそう。

 そして夕飯は、ずっと作りたいと思っていた、上州屋のおっさんが教えてくれた、どくだみマサラ、作りました。この、知らせてくれたレシピが何の分量もないところが粋で、たまらんです。↓
サバ缶、軽く刻んだどくだみ、クミン、ターメリック、クミンシード、コリアンダーシード、生姜、五香粉、岩塩、ウスターソース、ケチャップ

もっとどくだみ率が高くても良いかなというくらいの馴染み感。

 先にマサラを作っておいて、どくだみは柔らかい若い葉を選んで適当量摘んで…、デカノイルアセトアルデヒドが蒸発しちゃう!なんて焦って即混ぜてから、サバ缶と和えました。サバ缶が、いわゆる味付けしてあったものだったのが不覚で、ちょっと味が濃すぎる仕上がりになりましたが、なるほど!という味。鯖、あうわあ。
同居家族から「いっそ、塩焼きの鯖にソースでかければ」という提案あり。イケそうな気がする。今季のうちにリベンジしてみようと思います。


5.29…  初めてのバインセオに、どくだみなし

ミント・大葉・きゅうりとサニーレタスのバインセオ(セオXaoは焼きという意味と学びました)

ベトナム料理では、ふつうのハーブとしてどくだみを使うと教わってから、ひそかにチャンスを狙っていたんですが、蒲田の「ミ・レイ」でやっとありつきました。

あれこれ書かれている記事によると、どくだみが定番で使われる料理は「バインセオ(ベトナム風お好み焼き)」とのこと、さっそく頼んでみると、お皿の半分がどっさりの生野菜(ハーブ)、もう半分が黄色っぽいパリッとした生地にエビ・豚ひき肉・もやしを包んだ半月型のお好み焼きが乗っかっているお皿がドーンと出てきました。

「野菜でお焼きを包んで甘酢タレをつけて食べて」ということだったんですが、ひとくちがデカくなってしまい上手にできず、タレかけて箸で摘んで口中調理して食べました。

あれ?肝心のどくだみは、入っていませんでした(美味しい美味しい食べているうちにすっかり忘れていたのですが…)。意外なことにバクチーもなし、なにか逆に人気のお店の凄みを感じました。この生野菜(ハーブ)のチョイスや配分の違いが、そのお店の味になってるってことですね。すごいなあ。

一年かけていろんなバインセオを食べて回ったのち、来年のいまごろ、自分セオしてみたいなあ、と思います。もちろん、どくだみ入りで。


5.30…  フォビアについて

強い雨が明けてみたら、ベランダ庭のどくだみ、なんだかグワ〜っときていた時期のギラギラ感がなくなって「あー、さすがに疲れたわ」という落ち着いた雰囲気になっていました(どこがどうってハッキリしたことではないんですが)。私もホッとしながら、ちょっと寂しい。夏の始まろうといういま言うのもまったく変な喩えですが、まるで夏の終わりみたいな感じ。


なんとなく落ち着いた雰囲気?

どくだみって英語で、chinese lizard tail(トカゲのしっぽ)って言うんですね。切っても切っても生えてくるからかな?…

なんて未練たらしくどくだみについて調べるうち、俳句や短歌でも探してみようかな、と検索ワードを入れると、おびただしい量のうたが(十薬という名でも同じくらいズラーッと並び、十の字がまさしく一面のどくだみ花に見えてくる…)出てきました。
ここでも恐るべし、どくだみ愛。

それにしても、わたしの持つ印象とは真逆のキャラクターとして描かれているものがけっこう多いンです。サクマーさんが書に描いてくれた茂吉の歌「道のべにどくだみの花かすかにて咲きあることをわれは忘れず」もそうなんだけど、ひっそり人知れず、とか目立たない日陰ものだけど健気な様子、とかそんなイメージ。
醜いとか特異な臭いというのも、まったくピンと来ませんし。
たとえば、たくさんのページで紹介されていた星野富弘さんの詩では、どくだみは「臭いと言われ嫌われもののおまえ」が「いつかおまえを必要とする人が現れるのを待っていたかのように」「道の隅で歩く人の足許を見上げひっそり生きていた」と描かれています(読んでいるうちに、なにか勘違いしてきて「そんなオンナはいねえからなぁ!」なんてプリプリしたりしちゃいました)。

臭いと言われ…って、どう考えても「これ、草の匂いですよ」と言われ「えええッ?」と驚くようなもんではないと思うし、どうにも腑に落ちません。

かくゆう、私のフォビアも「ヤツの増殖は誰にも止めることはできない」「大事に育てているほかの植物を容赦なく滅ぼしていく」という、そもそもは伝え聞いたまったくこちら人間さまの一方的な都合と視点から貼ったレッテルとキャッチフレーズ、しかも思えばほんの半月くらいの限定的な状況を、大袈裟に面白おかしく人にまた伝えたり自分の中で反芻したりしているうちにどんどん増殖していったような気がします。

ふと、めんどくさいカフェDX.vol.2「ムクロジカル・マインド」のときに、お世話になった「ひらせん」こと平林浩さんが「生物の生態を人間社会のあれこれに喩えるのはいかがなものかと思っています」ということをおっしゃっていたことを思い出しました。

フォビアやヘイトのもとをたどると、あんがい、同じようなところに行き着くのかも知れないなあ、このこと、誰かとおしゃべりしたいなあ、という思いにいたったところで、どくだみフォビアのon the roadは、いったん終わります。

めんどくさい話につきあってくださって、たくさんのどくだみ愛を寄せてくださって、ありがとうございました


おわり








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