キドナプ・キディング / 西尾維新
17年ぶりの戯言シリーズの新作。いーちゃんと玖渚友の娘・玖渚盾が主人公。
戯言シリーズ全てにいえることだが、「面白い！でも何も心に残らない」っていうのはまったく同じ。章の合間合間に書かれている、いーたんの戯言がいい塩梅に腹がたつ。いいこと言っている風なのが尚更、腹がたつ。さすが戯言である。
主人公は母である玖渚友から一つだけ教訓を受けているが、その教訓が「なんのこっちゃ」である。西尾維新の戯言シリーズの読了感は「ドラゴンボール」「NARUTO」「ジョジョの奇妙な冒険」を読んだ後の気持ちに似ている。あー楽しかった！
人生の糧になるような教訓なんて何もない。イラってくる戯言だけがある。相変わらずの戯言シリーズさで実家に帰ってきたような安心感すら感じる。相変わらず「推理」が酷すぎて、今回は「動機」すらもなくて、ミステリー作家としてはどうなの？って思うけど、エンタテイナーとしては合格でしょう！
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