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石田衣良の「うつくしい子ども」を読んだ。
町で女児の死体が見つかる。絞殺死体で、胸に噛み痕がある。逮捕されたのは主人公の弟だった。中学生のジャガと、記者の二視点で話は進む。中学生側でははみだしもの三人が少年探偵団のようなものを結成し、お互いのことを話し合ったり事件で本当は何が起こったのかを調べたりする。記者サイドは中学生たちがアプローチしづらいキャラクターへのインタビューなどを受け持っている。
お、重い……。ジュブナイルって聞いていたのに。
再調査で黒幕探しということで、去年に読んだ小説を思い出したりする。鵺とか、でぃすぺるとか……。2001年刊行ということで、20年前ってほんの少し前の気がするけど、いろいろ変わってるよなあと思う。最後のほうの主人公の選択がすごくて、すごいと思いました。


以下ネタバレ













弟は黒幕が洗脳していましたって内容だけど、ストレートすぎるところでもあり、いちばんおもしろいところでもあった。なんとなく最近は陰謀論者をばかにするような風潮も感じ、現代だとこういう結論より弟がマジ単体で闇でした、ってふうになりがちじゃないかなあとか。洗脳描写は好き。図書館でおすすめの本与えて取り入って……ってしてたので、貸出履歴で黒幕と弟が並んでて、嫌な耳をすませばみたいになってたのがよかった。
あと裏(?)でジャルジャルアイランドも連作独裁者の卵をアップロードしていたのがよかった。


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