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地元の焼き菓子から全国の半生菓子へ 山内製菓

 1922年(大正11年)6月に創業して、今年でちょうど100周年を迎える同社は、「みんなの笑顔を届けたい」をモットーに、焼き菓子や半生菓子、黒糖を製造販売する、鹿児島県日置市に本社を置く伝統あるメーカーだ。

 創業当初は、黒砂糖などの地元の原料を使用した焼き菓子の製造販売が中心だったが、近年では老若男女問わず好まれる洋風半生菓子に主力製品をシフト。徹底された製造管理の下、生菓子と遜色のない流通半生菓子を目指し、長期保存ができるしっとりとしたケーキ生地の研究に邁進。2010(平成22)年に『ミニロールケーキ』シリーズをヒットさせた。中でも、発売当初より人気のミルクフレーバーは、国内厳選の原料をくちどけの良いクリームに加工し、何度も改良を重ねて、2019(平成31)年発売の『ふんわりロールケーキ 北海道ミルク』で市場拡大に至り、現在も好調を持続。

 ロールケーキシリーズは、鹿児島県産の安納芋や徳之島黒糖をはじめ、北海道ミルク、京都宇治抹茶、福岡あまおう苺(写真)など、産地を謳えるクリームに特化して開発を進めていて、パッケージには特定栄養成分「カルシウム」の栄養機能食品を表示している。

 製造面は、小麦粉をはじめ、油脂などの原材料が高騰を続けている分、原料以外でのコスト削減を実施中だが、将来的には規格変更も視野に。販売面では、菓子卸とともにまだまだ露出できていない小売への拡売や地方スーパー等への浸透を狙う。


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