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たこ焼き焼けたよの昼ご飯。からの「神は細部に宿る」話。

たこ焼き作ると油の量におののく。


娘の中間試験の初日。

昼ご飯が二人分ということで何を食べようかと思っていたのだが、食べたいと思ったとき用に冷凍しておいたタコを使ってたこ焼きにすることにした。

タコの量が、家族三人分には少ないのでちょうどいい。

たこ焼き粉で生地を作り、タコ 長ネギ キャベツ 紅ショウガを切って、揚げ玉も準備して待ち構えているが、娘、なかなか帰ってこない。

*     *     *     *    

我が家のたこ焼きは、ガス火の上に鉄器のたこ焼き器を置いて焼く。

ずいぶん昔、職場の友達に家でたこ焼きを作りたいと言ったら、家で2回くらい使って放置状態のものがあるからと譲り受けたたこ焼き器だ。

お礼に、義母から送られてきたりんごをおすそ分けした。


ちょっとズレるが、この「お返し」という発想が他人から何かをして貰ったときに反射的に浮かぶようになると「大人」だなあと思う。


「友達!」とカジュアルに言うのはためらうが、状況が作り上げたなんとなく親しい関係というのが大人になると増える。

そういうところに発生するそれほど大仰でないことへの「お返し」「お礼」についてである。

とりあえず、やってもらったことには早めにお返しをと思う。
(どんなものをどの程度とか考えるからそこそこ面倒~)

もちろん本当にそれに助けられてという場合は喜んでお礼をするが、微妙なラインで悩む時、お返ししないのかと思われるのも不本意だし、お礼されて嫌ってことはないだろうと一応やっとこうと落ち着く。

でも、お礼とか損得とか考えず自分がしたいから誰かに何かをして、逆もまたしかりで成り立っていた子供時代が懐かしい。



逆の立場になるが、娘が小学生の時、ママ友というほどでもないが、以前から顔見知りのママさんが、一緒にやるはずだった当番の朝の旗振りにこなかった。

あれ?こないな…とは思ったけど20分程度で終わるし、一人がいないからわたしの負担が増えるというものでもない。
急用かしら、程度で気にしていなかった。

そうしたら、後日(2週間以上経っていたと思う)、家でだらんちょしていたら、ピンポーンと鳴って、「日程を間違えてて…ごめんさい」と大袋の菓子をいくつか持参で訪問された。

いや、そんなわざわざ……って今、みっともない格好…(もちろんすっぴん)、でも、出ないわけにいかないしって、短パンをスカートにしてザバザバ顔洗ったりして慌てふためきつつ玄関へ。

こんな丁寧にみんなしているのかな? いや、そんなことないよね、と思いながら対応したが、娘は、やった!お菓子だ~と後ろで喜んでいたという。


というかそれこそ、この時のママさんも迷った上で、「とりあえずお詫びしとこ」だったのかもしれない。

お詫び、そして、それに対するご丁寧にわざわざすみません、ありがとうございますってやり取りを経て、今も顔見知り程度ではあるが、お互い悪い印象はない(はず)。

小さなお礼もお詫びも、小さくはない印象を作る。


神は細部に宿ると言うし、大きなものも小さな部分から出来上がっているのだ。


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さて、娘が帰宅したので、じゃんじゃん焼き始める。
たこ焼き粉の量で言えば40個できる計算だ。

タコが足りないので、チーズも入れてみる。

娘にも好評で、わたしも焼きながら立ち食い。

アツアツ焼き立てに鰹節、マヨネーズ、ソースをかけて頬張る。

G・W中にチンするたこ焼きを食べたけど、やっぱり焼いた方が美味しいねってそりゃそうか。

たこ焼き屋さんのは、高い!が先に立ち、まず買わないが、大阪のは食べてみたいなあと思う。

プレーンなたこ焼きでも、お店によって味って結構違うのかな?

最後のロット。
残った具材全部のっけ盛り。
紅ショウガ、大好き。

#エッセイ #たこ焼き #娘 #お礼やお返し #大人になること #お返しマナー #創作2024 #エッセイ部門



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