口先だけの人が昔から嫌いだった

子供の頃から、足の障害のせいでよく馬鹿にされた。

4歳くらいまで、身体障害者の施設に通ってた。その頃はガチガチにギブス嵌めてたのもあって、同じ障害者の子からも馬鹿にされてね。生まれつきだから仕方ない事を馬鹿にされるのは子供ながらに辛かった。
小学生になってからは結構エグい虐めにあったりもした。
殴る蹴る、金を巻き上げられる、貯水池に落とされるetc

子供ながらに、ああ、そんなもんねって思った。

母親は不倫してたし、親父はたまにしか帰ってこなくて酒ばっか飲んでた。

兄貴には骨折られた。

書き出すとめちゃくちゃ悲惨な感じするけど、実際こんなもんだと思ってたから元気いっぱいでした。

よくわかってなかったって方が正しい。

それでもなんだかんだ愛されてた気もする。

昔の事が今の原動力みたいに言う人を見聞きすると、なんか白ける。

悲しい過去なんてのは誰しも多かれ少なかれあって、それを宣伝に使うのは何か嫌だなって。

中学入ってからは、みんなグレ始めるんだけど俺はのほほんとしてた。たまに殴られたりしたけど(喧嘩最強決定戦的なのがあった)
カラオケ毎週行ったり、女の子の家の前でみんなで夜中に話したりね。

ある日、一方的に約束させられた事を反故にしたらめちゃくちゃボコられた。

んで、入院。

片目が見えなくなった。

これはマジでキツかった。1ヶ月入院してたせいで中学最後の体育祭出れなくてさ。

しょんぼり。

…これ淡々と書いてるけどめちゃくちゃ悲惨な感じになってきたな…

でも別にエンジョイしてたよ。好きな女の子もいたし、学校も行ってたし。
馬鹿な事ばっかやってた。

多分、何も考えてなかったんだろうね。

猫もいたし。

部活で後輩と喧嘩したり、同級生にスパイクで殴られたりもした。今も左腿に傷残ってる…

この頃、めちゃくちゃ嫌な奴だったと思う。反抗期って奴かね。

へとへとになって、家帰って、鍵でドアを開けて猫に餌をやる。

この頃は猫と犬を飼ってた。

未だに動物好きなのは子供の頃からずっとそばに猫がいたから。

未だにめちゃ好きなのは思い出込みなんだろうな。
泣いてた時、飼い猫がそっと近寄って膝の上に乗って慰めてくれた事があってさ。

高校生になってからは、ギター始めてそれなりに楽しかった。

卒アルの写真、クソダサいのだけが悔やまれる。

普通に楽しかった。

演劇部入って、めちゃくちゃ鍛えてた。

最後の文化祭ではバンドをやって、彼女と2人乗りで下校して、と。

リア充!!

実際、へらへらやってたな。

バンド始めてからもそこそこお客さんもついて楽しかったし。

未だに付き合いのある人も沢山出会ったし。

その頃は青春パンクブームの終わりかけでさ。
なんか、好きになれねーって冷めた目で見てた。

その頃、付き合った人とめちゃくちゃ揉めて完璧に精神がぶっ壊れた。
調子こいてた時代が終わり、鬱々とした時代へ突入。
パニック障害手前くらいに色んなことが無理になって、本気で死のうと思ってた。

まだ24歳とかだったのにね。

そこから何で立ち直ったんだっけ…
いや、ずっと暗かったけど。

ずっと視界にモヤがかかったような感覚でずっと過ごしてた。

バンドはメンバーが変わったりしつつも続いてたし。

新宿の箱でライブをやったら、終わってからビクターの人が来ててデビューに興味ないか?と話があった。この頃、同世代のバンドが次々デビューしてた頃で。ロックンロールバンドのブーム的な時だった。

自信が無くて断ってしまった。

その後もキングレコードと取引のある事務所にスカウトされたりして、何度かライブもやった。

一挙手一投足にまで口を出されるのが嫌で辞めてしまったけど。

バンドのレコ発で満員のライブハウスでやって、そこで何だかギアが変わった。

30代になったのもあったしね。

売れる為にやるって事より、好きな音楽を如何に続けるかって方が大事になってきたように思う。

どちらにせよ、片目の見えない状態で何が出来るかなんてわからないまま。手帳は取れないってわかって諦めた。

仕事も何度も変えたしね。

就職したら音楽やれなくなるって事は無くて、両立出来る仕事を選ぶしかなかった。
金を取るか時間を取るか。

でも今はおかげさまでしっかり働かせてもらってる。環境も悪くないし。

体動かす方が無心でやれるから良いなって思う。

恵まれてるだけだって言う人もいるかもしれないけど、全部自分で選んできた。
しんどい事もクソほどあったし。

一度きりの人生、落ち込む暇も悩む暇も惜しいんだよね。もう。








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