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カンボジアからタイへ ガタゴト陸路列車の旅 - 前編 -

プノンペンに住んでいるのて、タイへはわりと出かけることがあるのですが、LCCというありがたい存在がある世の中なので、いつも飛行機。友人と飲んだとき「ちょっとした旅をしようか」という話になり、そういえば他国と陸続きの国に住んでいるのに陸路で国境を超えたことがないなぁ、もったいないなぁという展開で、友人とお盆の休暇を利用して陸路国境越えをすることにしたのです。目的地はタイの首都バンコク。

旅の目的はふたつ

”ただ国境を超えました”じゃあつまらないので、今回の旅の目的はふたつ。ひとつは、「どうやら再開したらしい? 」鉄道に乗ってバンコクに行ってみること。もうひとつは、カンボジアの国境の街ポイペトでNGO活動をしている日本人女性に会うこと。ふたつめの目標は本当にいいカタチですばらしい出会いをいただいたのですが、それだけで1本書きたいくらいなので、今日は鉄道のお話にします。わたしはほんのり乗り鉄の鉄子だったりするので、バスか電車という選択肢では、電車を希望したのであります。ただ問題は、タイ側のアランヤプラテート駅までは、国境から少し離れているのでTukTukか何かを捕まえて列車に乗らなければならないらしいということです。わたしの感覚では、”タイのTukTukはボる”。できれば避けたい。

プノンペンからポイペトへ

まずは首都プノンペンから国境の街ポイペトまで長距離バス移動をしました。わたしたちはVirak Buntanのバスで7時間かけて到着。ふだん地方へ出張するときには絶対に立ち寄らないどローカルな休憩所で、得体の知れない肉まんを買ったり名前も知らないクメール料理を食べたりして二度ほど休憩がありましたが順調な旅程でした(運転手さんはまったく英語が通じませんので、カタコトでもクメール語がないといろいろアレです)。ポイペトでは、前述の日本人女性が経営している国境食堂HARUで食事をし、そこに併設しているTARA58という宿で一泊。Virak Buntanのバスストップから5キロほど離れていたのですが、そこらへんのTukTukで移動。地図が読めないドライバーさんにわたしが指示するも、道すがら「遠い! 遠い! 」と叱られ、最終的に30000リエル(7,5ドル)をお支払いして到着したのでした。そんなに遠くないわい!

カンボジア出国とタイ入国

翌日、陽気なTukTukのおっちゃんに国境まで連れて行ってもらいまして(7,5ドル)国境のゲートに到着。いざ、出国審査へ。友人は公用旅券なので「あんたはなぜ普通のパスポートなんだ? あんたの仕事はなんだ? なんていう名前ところで働いてる? 」と、どうでもいいじゃんという質問を受けた以外は、まったく行列もなくスムーズでした。タイ側へ出ると、入国審査はそれなりの列をなしていて、30分以上は並びました。審査自体は質問もなく、あっさり。ただ入国審査用の用紙が「文字が小さい・印刷が薄い」なので老の眼のお年頃にはつらいですよ。冗談ではなく半分想像で記入したくらいです、笑。

このゲートの右側の階段(キャリーケースにはひぃいい〜、リュック推奨)を上がると出国審査

列車探し

ポイペトの宿の方に「列車は14時発らしいですよ」と聞いていたのですが、何があるかわからないので早めに出発しました。タイへ入国したのが12時ころ、宿を出発してから1時間で出国と入国を終えることができました。さて、問題の列車。入国審査の建物を出て直進しながらキョロキョロすると左に駐車場+派手なTukTukたち(ボられる系)が、右に線路が見えました・・・。え! 線路? 線路って列車が走るやつですよね? 踏切も見えました。もしやここがアランヤプラテート? いや、でも「ちょっと離れている」という話しだったような。確かめるべく線路の方に歩いてみると、なんと、駅があるではないですか! バーンクロンルック国境駅という駅で、コロナ渦中に延長されてできた駅だそうです。時刻表を確認すると13:53出発(バンコクの終点駅には19:40着)。次のアランヤプラテート駅発が14:00なので聞いた話もうそではなかったです。13時にならないと切符が買えないので、腹ごしらえをして待ちました。線路を渡って右側に神のような存在セブンイレブンがあり、ビールとおつまみを購入。店を出て左斜め前方に「5G」という看板が見えたので、野生の感にしたがって行ってみると、5日間7GのSIMカード(100バーツ)も入手できました。準備OK!

午後の列車は276号

そして切符も無事に入手し(驚きの49バーツ)列車に乗れることになるのですが、線路を見つけたときの”よっしゃ!”とビールを飲んだときの”ぷっはー”、そして携帯がつながったときの”やっほー”が気持ちよかったので、とりあえずここで筆を置きます。このあとの5時間半の旅は、また次に。

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