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30歳最後の夜

「今のうちに遊んどけよ」と言われて絶望したのは、大学2年生の冬のことでした。

就活したり社会人になったりした先輩たちはいつの間にかみんな疲れてて、「楽しいのは学生の間だけ」と呟く先輩たちを見て悔しくなったのを覚えています。

誰にも言わなかったけど、その日心の中で「充実した社会人人生を送ってやる」という決意が芽生えました。

社会人1年目と2年目は、ミュージカルの舞台に立ちました。歌と演技とダンスを全力でやりきった。終演後の舞台裏ではみんな嬉し泣きしてて、大人になってからでも夢中になれる素晴らしさを知った。

社会人3年目には、創作活動を始めました。写真を撮って、デザフェスに出展したこともあった。「すごく綺麗で惹かれました」って写真集を買ってもらえたとき、心が震えるほど嬉しかったのを覚えています。

社会人4年目からは、無人島に行ったりサンタさんとして子供に夢を与えたりしてきました。非日常を味わえる経験は刺激的で、毎回いろんなドラマがある。

仕事は自分に合った働き方ができていてストレスも少ないし、仕事もプライベートも比較的楽しめてるほうだと思います。

そりゃもちろん落ち込むことはあるし、しんどいことも多いけど、めちゃくちゃ頑張ったあとのサウナが最高に気持ちいいことを知ってるから頑張れる。

何が言いたいかと言うと、社会人でもちゃんと楽しめたなってこと。

「何者かにならなきゃ」っていう不安感でいろいろ行動したけど、その度に蒔いた種は無駄じゃなかった。いくつかは芽が出て、予想もしなかったような花が咲いてきている状況です。

去年30歳の誕生日を迎えたとき、これまでとは違う不安がありました。「もう甘えられない」とか「もう若くない」とかそういうの。

でも、周りには楽しんでる30代が多くて、「差が開くのも夢が叶いやすいのも30代」ってメンタリストのDaiGoも言ってて、なんかやる気出た。

20代のときよりも、もっと人生楽しくなりそうでわくわくする。夢中になりたい。没頭したい。自分の強みは没頭したときの集中力ってことも、これまでの経験でわかってきた。

いまやってて楽しいのは動画編集で、できるようになりたいのがモーショングラフィックス。わくわくして夢中になれそうなおもちゃを見つけたような感覚です。

「今のうちに遊んどけよ」って昔言われたけど、いまはむしろ、遊びみたいな感覚で仕事を楽しめてる。

いま大学生の自分が目の前にいたら、「社会人になったらもっと楽しいよ」って言うと思う。

31歳の自分は30歳の自分よりも楽しいんだろうなって思うと、すごくわくわくする。新しいことをたくさんしたい。そんな希望に満ちた30歳最後の夜を過ごしてます。

充実した31歳になりますように。とりあえず、これまでほぼ行ったことないサーティーワンにでも行ってみよう。

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