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機敏な荒らしの好判断【囲碁AI・絶芸に学ぶ次の一手001】

 このシリーズでは、ネット対局「野狐囲棋」にいる囲碁AI・絶芸の対局の名場面を紹介します。不利に思える局面を一瞬で覆していく妙技をご覧ください!

囲碁AI・絶芸とは
 絶芸はテンセント・ホールディングスが開発した囲碁AI。野狐囲棋のアカウントは「絶芸指導F」。現在は中国国家チームのみが検討などに使える。なお、棋士であれば置き碁(2子局、絶芸が白番)で対局できる。

【テーマ図:常識を超えた一手】
 黒1と左下の白へ追及した局面。素直に受けていては形勢を覆せない状況で、絶芸は的確に踏み込むべき場所へ突入しました。

【正解図:見合いの荒らし術】
 白1と踏み込んだのが好判断。AとBを見合いにして下辺の黒陣を安全に荒らせています。

 実戦は黒2と右下の安全を優先し、白3以下と左下の黒陣を荒らすワカレとなった。白Aと左辺の黒陣を荒らす狙いもあり、地合いで均衡を保つ結果に。

【変化図:不安要素が増える】
 黒1と左下の進出を止めるのは、白2と右下の黒が攻めの対象となるため、置き碁の下手側としては怖い進行。

【失敗図:逆転の眼がない】
 白1と素直に受けるのは、黒2と攻められて白劣勢に。攻めの効果で左辺と下辺が固まる可能性があり、勝ちの目が薄くなります。

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