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日本の一力、黒星スタート【第10回応氏杯世界選手権・準決勝三番勝負①】

 7月6日に「第10回応氏杯世界選手権」の本戦準決勝三番勝負が中国で行われ、日本の一力遼九段は中国の柯潔九段に敗れ、後がなくなった。準決勝三番勝負第2局は7月8日に行われる。

【7月6日:準決勝三番勝負第1局】※左側が勝者
柯潔(中)―一力遼(日)
謝科(中)―許皓鋐(台)

Golaxyの勝率と目数のグラフ(△一力九段―柯潔九段)

 黒番は一力九段。本局はジワジワと差を広げられ、見せ場を作れずに敗れた内容となった。柯潔九段の壁を破れるのか、残りの2局で巻き返してほしいところだ。


模様構築で対抗

【局面図1:大胆な布石構想】
 黒1と白2を交換した後、黒3と右上の模様を広げたのが一力九段の決断。白は模様へ突入せざるを得ず、戦いは避けられない展開。

【参考図1:攻めの構想】
 黒1と左辺の白陣を割りながら、左上の攻めを見るのも有力。模様より実利を重視した布石構想。


サバキのテクニック

【局面図2:巧妙な整形術】
 白1以下と右上の黒陣へ働きかけながら、右辺の整形を試みるのが好手。黒の攻めが不発した結果となり、白有利な局面となった。

【参考図2:攻められない理由】
 黒1、3と分断するのは、白4以下と右上の3子を捨て石に、Aの利きやBの反撃を見て白有利な戦い。

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