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実利重視の荒らし戦法【囲碁AI・絶芸に学ぶ次の一手002】

 このシリーズでは、ネット対局「野狐囲棋」にいる囲碁AI・絶芸の対局の名場面を紹介します。不利に思える局面を一瞬で覆していく妙技をご覧ください!

囲碁AI・絶芸とは
 絶芸はテンセント・ホールディングスが開発した囲碁AI。野狐囲棋のアカウントは「絶芸指導F」。現在は中国国家チームのみが検討などに使える。なお、棋士であれば置き碁(2子局、絶芸が白番)で対局できる。

【テーマ図:下辺への突入方法】
 白1と黒2を交換して、左辺の白を補強した局面。下辺の黒陣へどのように突入すべきか。白は可能な限り、攻めの対象を増やしたくないところ。

【正解図:荒らしの常套手段】
 白1と下辺の黒陣へ突入するのが好手。AとBを見て厳しい攻めが繋がらない格好です。

 黒2と左下への進出を止めるなら、白3以下でAの脱出とBの好点を見て、下辺の安全を確かめられます。

【変化図:大きな削り】
 かと言って、黒1と下辺方面を止められても、白2以下と懐を広げてシノギは容易です。黒Aには白Bと反撃する要領。

【失敗図:工夫不足の突入】
 白1と下辺へ打ち込むのは、黒2と手堅く受けられて、左辺と下辺の白を狙われる態勢となり、白不利な戦いになります。

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