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42年生きてきて未だに心に強く残っている生き物の話をしてみる⑥

〜大分県佐賀関沖の無人島にはびこる悪魔、肉食ダンゴムシのオマル編〜


なんか最近色々忙しくて、書き溜めた原稿を推敲する暇もない。やっとこさ、noteの更新ができました。

なんだかんだありつつ、無人島到着である。


下船

30分程度の船旅ということもあるが、中途半端な揺れだと船酔いする者も、激しい揺れだと意外と船酔いしない。船酔いよりも生命危機感の方が勝ることが理由だろうか。知らんけど。

船の舳先が無人島の岸に突っ込むと、船は微速前進をかけ引き波でも舳先と岸が離れないように維持する。

舳先にいた私を筆頭にとんぴん勢は、足取り軽く船から降り、まだ船にいる連中からバケツリレー方式で荷物を岸に降ろしていく。荷物を全て降ろし終わったら全員下船だ。

船長はあっという間に船を岸から離し、船は去っていく。早く帰って酒を飲みたいのか、パチンコでもしたいのかな?

そういえば、「とんぴん」という言葉は一般的と思っていたが、ド方言であることを大学で東京さ出てから知った。「とんぴん」とは、調子にのるといった意味合いのローカルワードである。親や先生が、子供に「おまえらとんぴん張りよったらくらす(ぶん殴る)ぞ」といったのが、使い方の例文である。

今回の島について

だからnoteに書けるというのもあるが、今回の無人島は人工物が一切ないハードコアモードの無人島では実は無い

この島は夏場のみは現佐賀関市がキャンプ場として運営する島で、ちょっとした船着場が整備され、船着場の傍には4棟くらいのバンガロー的な小屋が建っている

我々が下船し、休憩がてらこれからの行動の作戦会議をしていると、小屋の奥から無限の刻の中にいるじいさんが出てくる

宿泊客や日帰りの客のために管理人を行政が置いているようだ。

じいさん「日帰りか?」
私「いや泊まりです。何泊かします。」
じいさん「聞いてないぞ。」
私「言ってませんもん。」
じいさん「泊まるなら小屋使うか?」
ユウキ「え!いいんですか!?」
私、ゆうきの頭パシーン!
私「いや、小屋は使いません。」
じいさん「どうするんや?」
私「島の裏側に回って野営します。」
じいさん「ほーん。」
ユウキ「どうしてだよー!!」
(カイジ風)

じいさんは宿泊客が居ないときは夜になったら島から帰るのか、宿泊客がいるときはじいさんも泊まるのか、毎回島の裏に回る我々は未だその答えは知らない

ただ、この島に3回行って、1度目、2度目は我々しかいなかった3回目は、小屋の方からラテンな音楽が流れているので覗いてみたら、多分フィリピン人と思われる外国人御一行がBBQをしていた。セブ島おるんか思ったわ。

島の裏側へGO

完全なる無人島がベストなのに、人工物があることは、甚だ遺憾である。

この島は周囲5kmくらいはある。何の根拠もないが体感でそれくらいはある。多分間違ってないと思って調べると5.5kmだそうだ。自分の体感に自信をもった。

船着場は岩場にある。岩場の方が陸に近くても水深が確保され、船が乗り上げるリスクが低いから、自然とそこになる。

その船着場以外は、ビーチとまでは言えないが、奥行干潮時で10m、満潮時で2、3m、大潮とか荒れたらほとんど無くなるくらいの海岸線だ。狭岩場閉じ込められ勢の我々からすると、これだけの砂浜がある無人島は神無人島である。

一瞬で我々に興味を失い、無限の刻に帰っていったじいさんを見送り、移動を開始する。ここにいたら、ユウキがこっそり小屋をこじあけて侵入するかもしれないからな。ユウキに罪を犯させるわけにはいかない。

背嚢(リュックサック)は優秀だ。結構重くても全然苦にならない。キツイのは手に持った荷物だ。買ったまま持ってきた2リッターの水6本が入ったダンボールは岩場を進むのにマジで邪魔。ビニールに入れた重量物は、持つところが手にどんどん食い込むし、うっかり岩場にスったら破けて途方に暮れることになる。

だがこれも文明の利器を無人島に持ち込んだカルマ。時折指を休めつつ、はあはあ言いながら海岸線を進む。300mくらいで岩場は終わり、砂浜に到達。よいポジションを探して砂浜を進み続ける。

1km近く進むと、砂浜の突端にたどり着く。その少し手前に、多くの流木が流れ着いており燃料も長距離運ばずに済み、波風の侵食で最悪家を作れなくても雨風をある程度しのげる岩の窪みがあり、想定以上に潮が満ちてきても草木が生い茂る山では全然ないし、丘でも全然ないが、ちゃんとした陸地に繋がる経路も確保できるポイントを発見する。

野営地はここに決定。着いた者から荷物を置いてへたり込み、水を飲んだり煙草を吸ったりして一服する。

一段落したら野営準備の開始である。

そろそろ文字数もいい感じなので、続きは次回。

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