カーネギーの『人を動かす』を読んでみた

書籍情報

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書籍名:超訳 カーネギー 人を動かす
著 者:デール・カーネギー

翻訳:弓場隆
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はじめに

お客様がコンテンツマーケティングで成果を出すためには、私たちだけではなく、お客様にも協力をしていただくことが必要です。しかし、お客様は本来の業務で忙しいため、なかなか動いていただけないこともあります。そこで、お客様に協力をしてもらえるように、この本を読んでみました。

また、より多くの方の支援できるよう、社内のコンサルや営業にも協力をしてもらい、コンテンツマーケティングの価値を既存クライアントに伝えたいと考えています。

本書の内容を参考に、相手に気持ち良く協力してもらうにはどうするべきかを考えていきたいと思います。

人には「自尊心を満たしたい」という欲求がある

すべての人には、「自分を重要な人間として扱ってほしい」という、自尊心を満たす欲求があります。

本書では、「人を動かす唯一の方法は、相手が求めていることを与えることだ」と書かれています。

そのため、人を動かすには、相手が求めている「自尊心を満たしたい」という欲求を叶えることが最も効果的です。

本書では人を動かすための色々な方法が紹介されていますが、全ての方法がこの「相手の自尊心を傷つけずに、相手を重要な人間として扱う」という原則に基づいています。

相手の自尊心を傷つけない

本書では、他人と意見の相違があった時、議論をして相手を言い負かそうとするのは効果的ではないといいます。なぜなら、人は自尊心を守るために、否定されると自分を正当化しようとさらに意固地になり、心を開かなくなってしまうからです。

そのため、他人の悪口は言わずにすべての人の長所だけについて指摘をするようにした方が、協力者を増やすことができます。また、小さなことであれば他人にゆずり、他人の前で誰かの間違いを指摘するようなことも慎むことが重要です。

相手にまずイエスと言わせる

人は、自分の言動に一貫性を持とうとします。最初に「ノー」と言ってしまうと、後から気持ちが変わっても、「イエス」と言いにくくなってしまうといいます。

そのため、相手に「イエス」と言わせたいなら、自分の言いたいことではなく、会話の最初に相手が絶対に「イエス」と言えるような話題を持ってくることが重要です。最初に「イエス」という言葉を引き出せれば、その後も「イエス」と言ってもらえる可能性が高くなります。

私は、今までこれを自分が言ったら相手は「イエス」と言うかどうかをあまり考えたことがありませんでした。そのため、これからは絶対に相手が「イエス」と言うことは何かを考え、本題とはずれていても、そこから会話を始めるようにします。

関心を持ってほしいならまず相手に関心を持つ

自分に関心を持ってもらい、自分の話を聞いてもらいたいなら、まずは自分が相手に関心を持つことが重要です。

その方法の1つが、まず相手が関心を持っている話題から話すということです。

本書の例では、パン屋がなかなかホテルに大量発注をしてもらえず悩んでいた時、まずホテルの支配人が何に関心を持っているかを調べたといいます。その結果、支配人はホテル経営者協会の会長を務め、協会の運営に熱心になっていることが分かりました。そこで、次に支配人に会った時に、この協会の話をしたところ、支配人自ら協会のことを熱く語り出し、信頼を得てパンの発注をしてもらえたといいます。

相手の関心事について話すには、まず、相手のことを調べなくてはいけません。相手に興味を持ち、相手が何に興味を抱いているのかを話す前に徹底的に調べることが重要です。

相手をとにかく褒める

相手のことを調べたら、次はそのことについて相手をとにかく褒めることが有効です。

本書の例では、面接を受けにきた求職者が、社長の経歴を事前に調べ、面接中にそのことについて社長をほめたところ、社長自ら語り出し、最終的に採用になったということが書かれています。

特に経営者は自社のサービスにこだわりがあり、今までたくさんの苦労や功績を上げてきた経験があるため、それを人に話したいという人は多いと思います。

私も経営者のクライアントと話す時は、その人の経歴を事前に調べておき、相手に話してもらえるように、相手を褒めながら、経歴について触れてみようと思います。

話し上手より聞き上手

人は自分の話を聞いてもらうことで癒され、気持ちが軽くなります。本書では、ただ話を聞くだけではなく、都度相手を褒めることが重要だと書かれています。

自分の話を聞いてもらいたいのなら、まずは相手に話してもらい、話をさえぎることはせずに相手の気が済むまでしっかりと話を聞くことが必要です。

相手に考えさせ、決めさせる

人は、相手に強制されたり、命令されたりすると、行動する気がなくなってしまいます。

そのため、自分が提案をして相手に考えさせ、相手に決めさせることが重要です。

例えば物を売る時も、「買わされている」と思われてしまうと、買ってもらうことができません。そのため、相手に「自分で考えて買うことを決めた」と思ってもらう必要があります。

相手の願望をかなえる

人を動かすためには、相手の願望をかきたて、それをかなえるための提案をする必要があります。

相手にはっきりとした願望があればそれをかなえるためにはどうすればよいかを考え、願望にきがついていなければ、それを導き出さなければいけません。

そして、自分が相手にお願いしたいことがあるのであれば、自分の願望と相手の願望を結びつけることが重要です。

相手を理解して共感を示す

もし相手の言っていることが間違っていると思った時は、相手の間違いを否定するのではなく、相手の立場に立って「なぜ相手はこう言っているのか」を考えることが重要です。

そして、相手に共感を示し、「自分が間違えているかもしれないので、認識を合わせるために話し合いませんか」と伺い、落としどころを見つけることが必要です。

私は相手が間違っていると思ったらまず自分の意見を言おうとしてしまうことがあるのですが、そんなことをしても相手に聞き入れてもらえないということが分かりました。

相手は相手で理由があって言っていることなので、「自分が間違えているかもしれない」と先に伝えることで、相手に「話を聞いてみよう」と思ってもらえるようにしていきます。

まとめ

本書を読む前から、他人の協力を得るために「自分の話をするよりも相手の話を聞くことが大切」「相手を褒めることが重要」ということは色々な人からアドバイスをいただいていて、自分もそれをやろうとしていましたが、なかなかうまくできませんでした。

なぜかというと、自分から自分の話をあまりしてくれない方もいて、そういう人にはどう相手の自尊心を高めるような話し方をしたらいいかが分からなかったからです。

しかし、本書を読んで、それは自分が相手のことを調べていなく、相手のことを知ろうとしていなかったからだと気が付きました。

そのため、これからは協力してほしいと思う人(クライアントや社内の人)がいたら、まずはその人が何に関心を持っていて、どんな願望を抱いているかを調べられる範囲で調べてから会話をするようにします。

また、本書では「自分が話したいことを考えている時は、相手の話に集中できていなく、話を聞いていても上の空になっている」ということが書かれていました。

私はおそらくこの状態になってしまっていることが多く、自分の言いたいことで頭がいっぱいになってしまうことがあります。

そして、そのような態度で話を聞いていることは相手にも伝わり、話をしてもらえなくなってしまうのだと思いました。

今後は、相手に集中して関心を寄せ、まずは相手が私に「この人になら自分のことを話したい」と思ってもらえるような環境を作ることを意識していこうと思います。


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