オウンドメディアから売上をつくる導線設計について

1.オウンドメディアを運営する目的

オウンドメディアを運営していると、PV数やセッション数などのKPIを追っていくと思います。でも、オウンドメディアを運営する目的は、PV数やセッション数を伸ばすことではないですよね。

一生懸命になればなるほど、どうしても目の前の数値にとらわれてしまってPV数を伸ばすことに躍起になってしまい、「PV数は伸びたけど、なんのために伸ばしてるんだっけ・・・?」ということにもなりかねません。

そうならないためには、オウンドメディアを運営する本来の目的を忘れず、目的から逆算した設計が必要ですよね。

オウンドメディアをやる目的は様々ですが、最終的には「売上アップ」のためにやっているというのはどの企業でも共通しているのではないでしょうか。

売上アップにつなげるためには、どうやってオウンドメディアからゴールまで導くのか、導線設計をしておく必要があります。

2.オウンドメディアからECサイトに誘導した例

まずは、オウンドメディアからECサイトに誘導した教材販売の例をご紹介します。

こちらの教材販売では、複数の資格の教材を扱っていたため、各資格ごとのテーマの記事を制作していました。

オウンドメディアで流入母数を増やし、購入数を増やすという目的があったため、全記事の最後に、記事内容に合う資格の教材の販売ページ(ECサイト)に誘導するテキストリンクを設置しました。

こうした導線を設計した結果、記事内リンクのクリック率は0.33%、クリックしてからの購入率は44.67%と結構高い数値を記録でき、オウンドメディアを公開してから1年間で5,995件の購入を発生させることができました。

3.バナーよりもテキストの方が反応が高かった

上記のオウンドメディアではバナーも設置したことがあったのですが、意外にもテキストリンクの方がクリック率が高い結果となりました。

これは推測になりますが、テキストの方が自然に記事になじみやすく、違和感を感じさせずに受け入れられたということがあると思います。

ノウハウ系の記事ではなく、実際に教材を検討している人向けの記事であれば、バナーで強くセールスをかけても高い反応が得られるかもしれません。

4.オウンドメディアから問い合わせに誘導した例

続いて、建設系のオウンドメディアで、メディアから問い合わせに誘導し、売上アップに繋がった事例をご紹介します。

こちらも各記事の最後にお問合せに誘導するリンクバナーを設置していましたが、このオウンドメディアで成功のポイントになったのは、

「問い合わせに近いキーワードで検索しているユーザーに特化して記事を制作した」

ということでした。

こちらは住宅の補修やリフォームを専門に行っているサービスを扱っていましたので、キーワードでも「修理」「リフォーム」を含むような、すでにサービス利用を検討しているキーワードを中心に対策をしていきました。

そのため、「リフォームの費用相場」や「効果的な補修方法」など、問い合わせに近い記事の内容となり、バナーを使って問い合わせに誘導しても違和感がなく、高い反応が得られました。

住宅のリフォームは価格が高く失敗を避ける必要がある商材なので、しっかりとした情報を発信することで信頼を得られるオウンドメディアとの相性も良かったと思われます。

結果的にこちらのオウンドメディアでは、広告費を使わずに、オウンドメディアから過去最高売上を発生させることができました。

5.オウンドメディアから売上を作るポイント

これらの検証結果から分かる、オウンドメディアから売上を作るポイントは大きく以下の2点です。

①記事の内容に合ったアクションを促す

②コンバージョンに近い内容の記事を制作する

②に関しては、当然母数が少なく、オウンドメディアの強みである認知拡大や潜在層へのアプローチができなくなってしまうリスクもあります。

そのため、理想はコンバージョンに近い内容の記事と、潜在層にアプローチできる記事の両方を作っていくことが効果的です。

また、予算やリソースが限られているけど短期間で成果を出したいというときは、コンバージョンに近い内容の記事を優先的に制作していくと効率良く売り上げを作ることが出来ます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?