文章を設計する感覚で技術士論文を書く
技術士論文の書き方を身に着けることが、試験合格への近道です。
もちろん専門知識を覚えることも重要です。
しかし私自身の添削経験から言うと、論文の「書き方」が身についていないために不合格となっている人が多いのです。
書き方を改善すれば、合格に近づくことができます。
まずは論文の書き方を身に着ける。
作成した論文の添削を経て、必要であれば知識を足していくという流れが勉強手順のベストです。
論文の書き方を学ぶ際には、あるコツがあると思っています。
「文章を設計する」という意識です。
文章を設計するとはどういうことか
文章を設計するとはどういう意味でしょうか。
製造業で働いている方であれば、普段から設計を行うことが多いので、ニュアンスは伝わると思います。
「設計」の意味を辞書で引いてみると、「目的を具体化するために、計画を作ること」と書かれています。
私の専門の有機化学の場合、目的物を取得するために、その合成法を計画することが設計と言えそうです。
合成法の設計で重要なのは、ゴールから逆算をしてマイルストンとなる重要中間体を設定することです。
決して、計画を立てずに出発物質からいきなり合成を開始するわけではありません。
技術士論文を書く際も、この「設計する」という意識が重要です。
問題で問われている内容を満たすという目的のために、書くべき項目を計画します。
いきなり頭から答案を書き出すと、論文が破綻してしまいます。
計画に沿って、必要な情報を適切な分量で書く。
これが技術士論文を書くということです。
必須問題であれば、課題抽出、解決策提示、波及効果とリスク、技術者倫理、これらすべての項目に何を書くか、まず設計を行います。
課題(1)
課題(2)
課題(3)
解決策(1)
解決策(2)
解決策(3)
波及効果
リスク
技術者倫理
設計が完了してから、答案用紙に解答を書き始めます。
設計を事前に行わず解答を書き始めてしまうと、多面的に課題を抽出できなかったり、解決策に書くべき内容をリスクの対策に書いてしまったりということが起きてしまうのです。
文章の設計方法
どのようにすれば、設計の意識で文章を書くことができるのでしょうか。
一つの手法が、型に沿って書くことです。
型に従うことで、論理を外さずに書くことができます。
技術士試験で問われることは、例年同様です。
型を決めておくことで、本番でも論理性を書かずに記述することができます。
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