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「なぜ?」からはじめるオープンデパートマニュアル

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ムサシオープンデパートの運営手法を怒涛のように全公開してきます。全国各地で開催するオープンデパートのマニュアルであり、コミュニティデザインの右往左往の記録でもあります。
運営しているクリエイター

#オープンデパート朝市

朝市の運搬仕事の勘どころ

□運搬は悪である □運搬はゼロ化せよ  運搬はそれじたい何の価値も生まない単なるコストである。最小化を目指すこと。朝市の目的は人と人の接点を増やすことだ。それ以外の準備や撤収は労力が少ないほうがいい。一瞬で会場ができるような手法を作る。そのためには重機でも政治力でも魔法でもなんでも使ってよい。 □時短ではなく労力最小をめざす □動線設計は設営・撤収効率をもっとも大きく左右する  会場の動線設計は会場設計のもっとも重要な要素である。イベントの集客や盛り上げが成功しようとも

丘の上文化祭(ON THE HILL 1周年)終わる

 ON THE HILLで開催されていた1周年記念イベント「丘の上文化祭」の2DAYSが終わった。  来なかったみなさんのために雰囲気を解説しておこう。  雰囲気はSAVE KAKOGAWA FES(SKF)の小さいバージョンだ。あの開放的な雰囲気に、クラフトやアート系の割合を増やした。それもすべてがハイ・クオリティをかならずしも目指しているわけではない。  バラバラのものを混在させ、それをナゾの空間認知能力を持つ岡本亮(ごぞんじおれの弟ね)がまとめてみせるという、かな

「おかげさま」を越えていく(SKF2022秋)

 スポーツ選手のオリンピックメダル獲得シーン。試合後のインタビューで典型的な応えは「チームメートのがんばりのおかげで」「支えてくださるスタッフ、その他のみんなのおかげで」「家族のおかげで」「おかげさまで」。  「おかげさま」この聞き飽きたフレーズ。  こういうコメントにたいし日本では「謙虚」という評価がされることが多い。しかしじつはこれはその選手が謙虚なのではない。たんなる事実を述べているだけだ。  たいへん当たり前のことを言うと、1人の人間が偉大な結果を残すのは1人で

SKF直前、初めての電子書籍を出す

 明日のSAVE KAKOGAWA FES(SKF)をひかえ、電子書籍を出版することができたので、ひとまずお知らせ。いまのところAmazonランキングで395位まできた。電子書籍っておもしろい。書くのはしんどいんだけど、そこから後に起きるいろんなことのスピード感と空間を超える感触がたまらない。  考えてみていただきたい。とりあえず日本語で書いたけど、これDeepLなんかで翻訳してこれまたAmazonに放り込んだら、いきなり「洋書」が出せちゃうことになる。ほんとあきれた時代だ。

記録(2) SAVE KAKOGAWA FES 2022

人なんか歩いていなかった。JR加古川駅の北口から川原まで、下見をくりかえして設定した動線はぜんぜん機能していない。 しかも、安全のために配置した誘導人員は、なぜかぜんぜんちがったルートに配置されてボーッと立っている。メチャクチャではないか。  さらに問題発覚。今回、改札前と川原の入り口の2カ所にはとくに愛敬のいいスタッフを配置する指示を出していた。お客さんをまっさきに最高の笑顔で迎えたいからである。なのになぜかきわめつけに愛想のない社外スタッフがぼんやり突っ立っているではな

記録(1) SAVE KAKOGAWA FES 2022

 SAVE KAKOGAWA FES(SKF)が終わった。  初めてづくめのイベントだったので、こういうことをくわしく記録しておくのも貴重だと思うので、備忘のために書いておくことにする。  今回は現場で働いた人々やお客さんはもとより、ソーシャルメディアなどを通じてもたくさんの人にたいへんお世話になった。困り果ててのおれの投稿をシェアしてくれた100人を超える方々のおかげで、初めてづくめのイベントはなんとか成功にこぎつけた。  加古川に住んでいるやたらに反骨的な兄弟のイベント

SKFラジオ05 アウトドアコンテンツ

SKFラジオ03 川は流れれば美しくなる

SKFラジオ04 会場と音楽

SKFラジオ02 これから川原のフェスを「やり続け」ます

これまで毎週の朝市だけで5年、大型イベントのムサシオープンデパート(MOD)を含めると10年、合計軽く200回以上やってきましたが川原で本格的に開催するのはこれが第1回目、ここが始まりです。われわれが目指すのは場作り。最初からすべてが成功するわけではなく、絶対アチコチ失敗しますが、みなさん一緒に楽しんで加古川をSAVEしていきましょう。

めんどくさいからと仕事を削るやつはだめ

「ここにタープつけたら相当いいかんじになるなあ」 と提案があったとする。朝市の会場をよりよくするための提案だ。この提案を聞いたら、そしてそれがいいものだと思ったら、どうやったら実現可能かをまず考える。  ここにタープをつけるためには、大きさと重さから判断すると会場のこのあたりとあのあたりに強固な支柱が必要やなと予測できたとする。そのときに感じる、ああこれは結構な作業量になるなと予想できる。  そのときにだ、割と高頻度でそれを阻止しようとしてくるやつがあらわれる 「それ

SKFラジオ01 駐車場がない良さ

「加古川」をまぜくり返すSave Kakogawa Fesの情報をお届けします。記念すべき第1回の放送は、MOD(ムサシ・オープン・デパート)はじめての試み、大きなイベントを駐車場レスでやってみようというチャレンジについてのお話です。

必ず振り返って確認する。けつはきっちりと拭く

 今週の朝市は13時に終了した。朝市は基本的に何もない場所にテントを張ってベンチを置いて開催するので、おわった後は何もない状態にして帰る。  そのときに、私が必ずやっていることは振り返ることだ。さあ終わりました解散ですとやったあと必ず振り返って会場をみて最後のチェックをする。  ゴミを拾うトングを持ちながら、会場を一周する。ゴミは落ちていないか、現状復帰ができているかどうかなど。ウェルネスパークは公共の場所。駐車場を週末だけかりて朝市をやっている。実は1箇所車が通るにして

自家発熱の人々と「鉄の根性」

 大東市に行った。入江智子さんに会うためである。morineki(もりねき=森の近く)という官民連携でエリア開発を敢行した人だ。彼女とmorinekiについてちょっとだけ解説してみる。 1 もともとは同市役所の職員である。 2 市営住宅の改築の担当になった。 3 改築して元とおなじの殺風景な団地にしたくなかった。 4 そこで市役所をやめて会社を興した。 5 岩手県紫波町に3人の子連れで移住、オガールプロジェクトで修行をする。 6 公民連携プロジェクトのmorinekiを実現