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現実逃避♡女将が大学で学ぶわけ|女将の大学生ライフ

この春、女将は大学生になった。
情報マネージメント学部。
ようは、経営学を基軸にした、人材マネージメントと組織マネージメントの基礎と専門を学ぶわけだが、なぜ、大学に入ろうと思ったのか‥それもこの年で。。

経営とは?を一から学びたいから?
学士取得を目指したいから?
オンラインスクーリングの普及でこれなら学び続けられると思ったから?

こんな風にかっこよく、都合よく考えていたように思う。でも本当にそうなのか。
最近自分で疑問に感じてきたので、もう一度ここで考えてみたいと思う。

今学んでいる科目の一つに、「知的思考の技術」という科目がある。

テキストを読み進めていくと、what と Whyを結び付けて考えることが重要であるとなっている。

そこで私もテキストに問われている通り、自分に置き換えて具体的に考えてみることにした。

What: 私は何をしているのか?・何をしようとしているのか
➡ 大学に編入学し経営とはなんぞやを学ぼうとしている。
Why: なぜそうしているのか?・なぜそうしようとしているのか?
➡ 経営学を一から学ぶ必要があると感じたから。

さて、自分に説いてみた。本当にそれが理由なのか?と。

じっくり考えて考えて考えて・・・そしてちょっと違うんじゃないかと思い始めた。

本当の理由は、もしかしたら・・・

そう、思いあたる真の理由があるから。

このコロナ禍で、たくさんの素敵なお店が幕を閉じた。
そして、また一つ。素敵なお弁当屋さんが🍱、幕を閉じた。

頑張りやの女将から、頑張り屋の女将にプレゼントだよ。
そう言って、お弁当を買いに行くと、小さなサラダを一つ入れといてくれる…そんな気遣いのあるおばちゃん女将の経営する弁当屋だった。

地域では人気の弁当やで、学生、社会人、主婦、学校関係者、おじいちゃんおばあちゃん・・・老若男女問わず、みんな大好きなお弁当屋さんだった。


弁当屋で孫まで大学出したよ❢と、自慢げに話す彼女。


ゴハンやで娘を慶應に入れたよ❣️と、私。


倒れるまでお互い頑張ろうね。
と、ついこの間話してたのに…

シャッターの下りたままの店舗。そこに貼り紙がしてあり、閉業を伝えるメッセージが書かれてあった。

貼り紙の前で呆然と立ちつくす私。言葉が出ない。まさか、このお弁当屋さんが閉業するとは。

ここだけでない。周りのたくさんの飲食店が、次から次へと閉業していく様を目の当たりにしていると、気がおかしくなりそうだ。

もう通常の精神ではいられない。

どうにか自分を奮い立たせて、倒れてはいけない、ぶれてはいけない、投げ出してはいけない!と自分で自分にけしかける毎日。

ある夜、ふっとお嬢(娘のことをそう呼んでいる)の言葉を想いだした。

なんでそんなに勉強するの?

体調不良が続き高校へ行けなくなったお嬢にそう聞いてみたことがあった。
ベッドの中で、パジャマのままで、なぜか無心に勉強だけは続けていたからだ。

すると、こんな答えが返ってきた。

勉強していると無心になれる。現実逃避ができる・・・

と。

ふーん、そうなんだ。

とその時の私。

まあ、そのおかげで慶應義塾大学に合格できたのだから、結果よし!なのだろうけど、その時はその意味が分からなかった。

でも、今ならわかる。

勉強していると、無心になれて、そして、考えなくていいことは考えないでいられる。

だから、勉強していると落ち着くのだ、ということが。

あ、これか、お嬢の言っていたことは、これなんだ。

つまり私も、経営学を一から学んでみたい・・なんてかっこいいことを言っているけど、本音は現実逃避をしたいのではないだろうか・

理由はなんでもいい。

とにかく今は勉強したいという気持ちにうそはないのだ。だったら、その理由が現実逃避であってもいいじゃないか。

そう思えたら、なんだか楽になってきた。

気構えることなく、勉強できそうだ。

先日、お嬢が珍しく優しい言葉でLINEを送ってきた。

「体を壊さないように、無理をしないように、ストレートで卒業しなくてもいいのだから、のんびり学べばいいのだから、だから焦らずゆっくり進めてください」

と。

私は、誰もが認めるせっかちだ。自分でも今までの人生自分よりせっかちな人に出会ったことがない。

だから、のんびりゆっくり・・・という学び方は無理だと思う。

まあ、試験が通らない・レポートが通らない‥という理由でおもったより時間を費やしてしまった・・ということはあり得ることだが。

なにはともあれ、無心になる時間をしばらくは楽しんでみようと思う。

女将の戯言でした。

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