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㊸クッキー缶をつくる

 クッキー缶は店舗がないときから作っていてオリジナルデザインの缶にあこがれを持っていました。私じしん気に入ったかわいいお菓子の缶に切手とかボタンとかをしまったりしていたのでそうやってクッキーを食べてしまった後も長く使ってもらえるようなオリジナルの缶が作りたいと思っていました。板橋区では「毎年ボローニャ絵本さんぽ」が開催されいていて区内のカフェやパン屋さんなどに絵本の原画が飾られます。2021年、当時わたしがいちにちカフェで使わせていただいていた「杜のまちや」さんも展示会場となりオオノ・マユミさんの原画展が開催されていました。そのとき見た原画の色が明るくて元気が出る感じで、花や蝶などかわいらしいモチーフなのですがとっても洗練されてると思いました。その後クッキー缶のデザインをお願いしたいと思い、向島のikkAさんでオオノさんが個展をされていたときに出かけ「クッキー缶のデザインをお願いできませんか」と相談してみましたところ、ご快諾いただけてとても嬉しかったです。その後オンラインで打ち合わせして頂き参考になるよう好きだと思うデザインの資料を少しお渡ししたりはしましたがなんというか細かい絵柄の話というよりはオオノさんに「さわや歌さんのいちばん大事にしてることはなんですか?」と聞かれたことがすごく印象に残っています。私は「自由でいることです」と答えました。よくそのことを考えてたときだったので聞かれて驚きました。そして完成したデザインを見てとびあがるほど感激しました。クラシックな草モチーフでKIBI'S BAKE SHOP の文字がデザインされている中にお花をくわえたオカメサブレが描かれてたのですがそのオカメサブレがほんとにオカメサブレだったからです。目とホッペの位置がさいこうでした。オオノさんはボローニャ国際絵本原画展に入選されていたりボローニャ・ブックフェアにも参加されてたり絵本を多国籍出版されていたりと、お話しているととても穏やかな空気を纏った方ですが内面の情熱とか努力とかを思うとすさまじいものがあるのだろうと想像します。店舗の1周年記念に合わせてクッキー缶を販売できました。その後、改めて原画まで描いてプレゼントして頂きましたのでお店の壁に飾っています。


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