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ダンボールの月、仮面の下

「人生を踏み外す」ということは、どういうことなのだろう。

犯罪を犯し、誰にも、どんな仕事にも受け入れられないような状況になり、稼ぎ口も見つからず生活が困窮しているような状況だろうか。

それに比べたら「僕の人生における間違いの程度」など、大したことはないのかもしれない。
そもそも僕はこんな「本来考えるべき必要もないこと」を日々考えながら、これを読むあなたや、長いあいだ僕の歌や作品を必要としてくれる人たちのおかげで、それなりに楽しく暮らしている。

「お金を稼ぐ」ということだけでいけば、僕がやっていることの効率は悪いと思う。もっと効率的にお金を稼いで、それなりに生きていく方法もあるのだろう、と時々思う。

僕は社会が恐い。それが甘えだということもわかる。
でも「自分には耐えられない社会との向き合い方」で向き合わず逃げ続けた結果、どういうわけかこうして今、この画面の前にいる。

今ふと思ったのだけど、僕が「こうしてこれを読んでくれているあなたに向けて話す」という行為は「僕なりの社会との関わり方」ということにならないだろうか?

もしもそれを肯定しても良いのなら、もう少し僕のやっていることにも希望が持てるような気がする。どうだろう。

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