MTG 海亀全盛期を祝う ①導入~2000年代


初めまして、筆者の亀を愛してやまないものです。
私はMTGを始めたばかりのころ「うねる塔甲羅」というカードに出会い、クリーチャータイプ:海亀を愛してやまなくなりました。
うねる塔甲羅については別の記事で語らせてもらうとして、実は今その海亀というクリーチャータイプは全盛期を迎えているんです!
何言ってんだと多くの人はピンとこないでしょうがこんなデータがあります。
なお今後海亀のことは亀とも呼称します。


アルファ版~MH3までが対象


上の表は過去30年間でクリーチャータイプ:海亀を持つカードの枚数と再録を含んだ収録回数を示した表です(統率者デッキやシークレットレイアを含む)
表を見てもらえばわかる通り2020年代を境に亀の新規カードが大幅に増えていることがわかります!
2020年からの4年の間の数は、過去26年間の新規カードと収録回数に並ぶ結果となりました。
(全体のカード収録枚数とセットが増えてるだけでは?)

そして現在なんとエキスパンション5セット連続で亀が収録されています。
機械兵団の進軍サンダー・ジャンクションの無法者
これはMTG30年間の歴史の中で最長記録であり、未だに記録を伸ばしています!!
しかも次のセットは人間が存在しないエキスパンション、ブルームバロウ!そして実はブルームバロウですがとある亀の出身次元の可能性が非常に高いです。
そのため、こちらの記録の更新が非常に期待されています。

亀の全盛期の記録はそれだけではありません!
昨年MTG史上初の神話レアの亀が誕生しました。
そして今年も1枚神話レアの亀が誕生したのは皆さんの記憶に新しいかもしれません(イラストのインパクト的に)

といったところでまとめてみると下記の通りになります。

  • 亀の新規カード、収録回数の大幅な増加(総カードの半数以上が2020年以降に誕生)

  • 収録の連続記録を更新中

  • 全体的な高レアリティ化

以上のことから現在、亀の全盛期を更新中だと自信をもって宣言できるんです!!!!
上記の点とうねる塔甲羅の生誕10周年を祝い、亀のカードレビューを1枚ずつしていこうというのが今回の記事の趣旨となります。
ただ、私はタルキールブロックからゆるくスタンやEDHを始め、ここ2、3年で競技のパイオニアを始めた若輩者ですのでカード知識に自信がありません。レビューというより感想に近いものになってしまうかもしれませんが、MTGWiki等を参考に語っていきたいと思います。
その点考慮をしていただき、この記事を楽しんでいただければ幸いです。


海亀の基本情報

まずはざっくり亀の全体的な情報と特徴をまとめていきます。
クリーチャータイプ:海亀を持つカードは2024年6月現在37種類存在します。色の内訳は下記の通りです
青:14
緑:13
黒:2
赤:1
混成(青/緑):3
多色:4

ひと昔前までは圧倒的に青色が多かったのですが、昨今緑色の亀も増えてきており青と枚数はほとんど変わらなくなってきました。その2色以外にも少数ですが黒と赤に存在しています。ただ多色にも白を含むカードはないのでまだ白色の海亀というのは存在しません。

カード全体の特徴としては亀のイメージに漏れずタフネス偏重のカードが多くを占めます。パワーがタフネスより大きいカードはわずか1枚しかありません。
また大亀というイメージを活かしパワータフネスが大きい亀もちらほら存在します。海蛇のスタッツに似たような感じでしょうか。
能力に関しては様々な能力を持っているのでこれといった共通点をありませんが、強いて挙げるとすれば緑の亀に関しては土地にかかわる能力を持っています。

またクリーチャータイプの「海亀」という呼称ですが、イラストを見ていくとぜんっぜん海にいない亀もたくさんいます。
これに関してですが原語の「Turtle」は海亀という意味も持ちますが、実は亀全般を指す言葉としても使われるようです。
昔はクリーチャータイプは海亀(Turtle)と陸亀(Tortoise)と二つに分かれていました。2007年に起きたクリーチャータイプ大再編を受け陸亀がなくなり、クリーチャータイプが海亀一つにまとめられたという次第です。
そういった名残もあり、現在でも海亀と訳されています。なお亀っぽいものも海亀にくくられているので亀じゃないのもいます。こうご期待です(?)
では基本情報をまとめた所で早速カードレビューを始めていきます!


1990年代の亀

象亀

Giant Tortoise / 象亀 (1)(青)
クリーチャー — 海亀(Turtle)

象亀がアンタップ状態であるかぎり、象亀は+0/+3の修整を受ける。

1/1

MTG Wiki

アラビアンナイト収録のコモンの亀。かつMTG史上初のクリーチャータイプ:海亀を持つクリーチャーとなります(現在のクリーチャータイプ参照)トレーディングカードゲームの歴史を考えるにトレーディングカードゲーム史上初の亀かもしれません、保証はどこにもないけど。
上記で触れたように昔は海亀と陸亀の2つのクリーチャータイプが存在しており、象亀も昔は陸亀でした。
史上初の亀が陸亀というのはちょっと意外ですよね。
ちなみに同期には昨年SNSで話題になったあのダンダーンがいます。
能力はアンタップ状態の際にタフネス修正を受け、1/4となります。
黎明期の青のクリーチャーとしてはかなり良いのではないでしょうか。
但しタッパーとの相性が悪いのが少しネックか。
正直この時代のパワー感が一切分からないので、当時どの程度活躍していたかはすごい気になります。

再録もなされており、4版とエターナルマスターズにコモンとして採録されております。エターナルマスターズでは新しいイラストとフレーバーテキストを獲得しました。

ジェスやヴァレロンでは、「亀」というのは頑固の代名詞だ。

MTG公式ホームページより

うーん味わい深いフレーバーテキストでたまりませんね。

Giant Turtle 

Giant Turtle (1)(緑)(緑)
クリーチャー — 海亀(Turtle)
Giant Turtleは、あなたの直前のターンに攻撃していた場合、攻撃できない。
2/4

MTG Wikiより

レジェンズ収録のコモンの亀。
こちらは元々海亀のクリーチャータイプを持っていたので史上初の海亀はGiant Turtleとなります。
海亀といいつつ、イラストを見てもらえばわかる通り湿地っぽい場所にいますね。なので当初から海亀というより「亀」というニュアンスが多分に含まれているんですね。
能力は2ターンに1度しか攻撃できない能力。
当時の標準火力である稲妻を耐え、白騎士や黒騎士を返り討ちにできたそうです。
但し2ターンに1度しか攻撃できないデメリット能力はあまりにも重く、当時もほとんど使われなかったようです、悲しい。
まあこの能力でかつダブルシンボルは当時でも使われないといわれると納得はしてしまいます。

こちらのカードのリメイクといえるのが、かのうねる塔甲羅です。
つまりこの亀がいなければうねる塔甲羅が生まれていなかったかもしれないということです。
BIG感謝…
(使われないという点まで再現しなくてよかったんじゃないですか!?)

角海亀

Horned Turtle / 角海亀 (2)(青)
クリーチャー — 海亀(Turtle)

1/4

MTG Wikiより

ポータル収録のコモンの亀。
MTG黎明期の亀界を支えたカードとなります。
初出はポータルとなりますが、基本セット2010までの間に実に6度の再録を果たしています(テンペスト、基本セット6版、7版、8版、9版、 2010)
もしかしたら往年のプレイヤーからすると角海亀がMTGの亀として一番認識されているかもしれませんね。
2000年代は亀の新規カードがわずか2枚という冬の時代でしたので、角海亀の存在は冬の時代を支えてくれた貴重な1枚となっています。

 
能力はシンプルに3コスト 1/4のバニラクリーチャーとなります。
タフネス4もあればリミデでは十分地上の生物を止めることが可能でしょう。
地上を固めて空中から殴る、今も昔も変わらないリミデの青の基本を忠実に表してくれているカードの一枚です。
そういった点を評価されて6度の再録を勝ち取ったのかもしれません。

このカードで能力以上に語りたいのはイラストとなります。
再録を重ねたことによって角海亀には4種類ものイラストが存在します。
ポータルの名前を聞いてピンときた読者の方もいるかもしれませんが、そのうちの一枚がポータル版の簡体字版となります。
ポータルの簡体字版にはなぜか簡体字版にしか存在しないイラストが数多く存在します。
それなのにあろうことか簡体字版の流通数は他と比べ少なく、コレクター泣かせのセットとなっているのです。
角海亀もその例に漏れず専用イラストが存在します。
現在晴れる屋ではお値段25000円(2024年7月現在)と中々手が出る値段じゃないですねー。
でも簡体字版の角海亀ものすごく可愛いんですよね~。
他のイラストと比べてずんぐりむっくりな体につぶらな瞳。そして角海亀に嚙まれて慌てふためく人物の躍動感。
MTG初期特有のコミカルさがぎゅっと詰まってるカードだと思います。
是非一度イラストを味わってほしい一枚です。
フレーバーテキストがやけに短いのですが訳すとどんな感じなんでしょうか? いつか知る機会があればいいのですが・・・
ちなみに簡体字版以外のカードのフレーバーテキストからわかるのですが角海亀は肉食です。

亀が甲羅に隠れるというのは間違いだ。 彼らは単に、お前の頭の食いちぎり方をじっくり考える時間が欲しいだけだ。

MTG公式ホームページより

2000年代の亀

ヴィンタラのカミツキガメ

Vintara Snapper / ヴィンタラのカミツキガメ (緑)(緑)
クリーチャー — 海亀(Turtle)
あなたがアンタップ状態の土地をコントロールしていないかぎり、ヴィンタラのカミツキガメは被覆を持つ。(それは呪文や能力の対象にならない。)
2/2

MTG Wikiより

プロフェシー収録のアンコモンの亀。
2これからも数枚出てくるカミツキガメの元祖となります。
ちなみにカミツキガメは基本的には淡水にのみ生息している亀です。

能力はコントロールする土地がすべてタップされているのであれば被覆を持つ能力です。
被覆の有無を自身で調整できる点は恒常的に被覆を持つクリーチャーより小回りが利きます。
土地がたっている段階で強化呪文を打ち、除去されそうになれば土地をタップさせて相手の除去をすかす動きは魅力的ですね。
但し当時はマナバーンがあったはずなので、そこまでしてこの亀を守る瞬間があったかは多少疑問が・・・
まあ背に腹は代えられない瞬間もあったかもしれませんしね?
現在ではマナバーンルールの廃止で間接的に強化されています。

イラストに目を向けると、首と尻尾が非常に長く描かれているので亀にしてはスラっとしている印象を持たされます。
実際カミツキガメは他の亀に比べて首と尻尾が長いことが特徴として挙げられます。
多少誇張は入っているかもしれませんが、カミツキガメの特徴を非常によく捉えている1枚となっています。

ちなみに、カミツキガメは危険な外来種として名前が挙げられます。
東京や千葉、静岡等で定着が確認されており、名前の通り噛む力が強く、噛まれると大けがする可能性があります。
かつ首を伸ばすスピードが非常に速いため近づかないことが大事です。
見つけましたらむやみに近づかず、近くの環境課に連絡するようして下さい。


寄生牙の亀/Eormfang Turtle

Wormfang Turtle / 寄生牙の亀 (2)(青)
クリーチャー — ナイトメア(Nightmare) 海亀(Turtle) ビースト(Beast)

寄生牙の亀が戦場に出たとき、あなたがコントロールする土地1つを追放する。
寄生牙の亀が戦場を離れたとき、寄生牙の亀が追放したカードをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。
2/4

MTG Wikiより

ジャッジメント収録のアンコモンの亀。

能力はいわゆるナイトメア能力を持ちます。
出た際に土地一つを追放し、戦場から離れた時にその土地を戦場に戻します。
リミデットでは青にとっては貴重な地上戦力ですが、1枚土地が無くなるデメリットは中々痛そうに見えます。
また、同じサイクルで同じ青のカードである寄生牙のカニのほうがマナレシオに優れているのも無視できない点でしょう。

土地が戻ってくる条件が比較的緩いため、EDHのブリンクデッキで土地のETB能力の使いまわしするカードとしてチャンスがあるかもしれません。
ぱっと思いつくのは諜報ランドや神秘の聖域でしょうか。
但しブリンクの相棒になる白には廃墟の幽霊が存在するため、こちらが優先されそうですね。
土地のブリンクに2枠目を割きたいなら寄生牙の亀にも声がかかるかもしれませんが・・・最終的に抜けそうな感じも・・・

なお寄生牙の亀ですが、元々は海亀ではありませんでした。
元のクリーチャータイプはナイトメア、ビーストでした。
2007年9月にクリーチャータイプ海亀となりました。
海の中を泳ぐまさに海亀というイラストをしているのでこの変更にはほっとしますね。あとシンプルに亀の数が増えるのは嬉しい。
ちなみにこのカードは一度も再録がなされていないので、紙上では海亀と書かれた寄生牙の亀は存在しません。
果たして海亀と印刷された寄生牙の亀を見られる日はくるのでしょうか・・・

終わりに

今回は、亀の基本情報、1990年代と2000年代のカードを紹介させていただきました。
次回は2010年代のカードを可能な限り紹介していきたいと思います。
ブルームバロウのプレビューが間近に迫ってきておりますので、もしかしたらそちらで出る海亀のカードレビューが先になるかもしれません(願望)

ここまで読んでいただきありがとうございました。
次回の記事も読んでいただけると幸いです。

参考
MTG Wiki
MTG公式サイト
晴れる屋通販サイト
東京都環境局 気を付けて!危険な外来生物


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