リモートワークでのデイリースクラム例
この記事は アジャイル開発 Advent Calendar 2020 の 12 日目です。
岡田です。なんちゃってスクラムマスターをしています。
現在私のいるチームは、基本リモートワークなのですが、デイリースクラムは、結構うまく回ってるように見えます(主観!)。もちろん試行錯誤の末にたどりついたものです。
私がスクラムマスターになったのは、チームがリモートワークに移行したのと、ほぼ同時期のタイミングでした。
今日は、私たちのデイリーのやり方、仕組みを作る上で意識してきた観点などをご紹介します。あくまで一例なので、ご参考までに。
(リモートに限らず、応用できる TIPS もあるかもしれません)
私たちのデイリーの流れ
私たちのデイリーは、大きく2つのパートに分かれています。
司会者が Google Meets で画面共有をして、このパートを回していきます。
1. JIRA のボードで、みんなのタスクの進捗を更新+確認
2. 「デイリー掲示板」(※詳細は後述)確認タイム
JIRA のタスク状態は、基本デイリーのときにだけ動かすようにしています。
「タスクが動いたんだね」ということも、同期して全員で知るためです。
例えば、他の人のタスクの動きを見て「お。じゃあ私は、フロント側の作業に入れるな」等がわかります。情報伝達を非同期にしないことによって、自分以外の動きを見逃してしまうのを避けます。
「デイリー掲示板」では、目標の進捗確認や相談/共有事項を話し合います。詳細は後述します。
司会者は週ごとの交代制
司会者は週ごとに交代します。
「今日の司会だれやる?」タイムの防止と、全員が司会をできるようにするためです。
今ではスクラムマスターがいなくたって、日々のスクラムイベントが回るようになっています(私のやることもうない😪)。
デイリーは、朝・夕の2回やる
朝に、「今日はこんな事をやります」の宣言を。
夕に、「今日の進捗はこんなカンジでした」の共有をします。
もし、夕会で予定通りに進んでいなければ、それをチームに相談します。
また、接点が増えるので、タスク以外の相談や、モブ/ペアプロを開始するキッカケにもなります。
実例だと、「そのタスク時間かかってしまっているので、この後もうモブしましょうか!」という流れが何度かありました。
(※「リモートだから、接点を増やす目的で2回なんだね」と思われるかもしれません。もちろんそれもありますが、私は対面だとしても、朝・夕の2回デイリーイベントをやるのが好きです)
Google スライドで、「常に見ておきたい」情報を集約させる。デイリーで必ず見る
チームとして忘れてはいけない情報の集約場所として、ホワイトボードの代わりに Google スライドを使っています。
チーム内では「デイリー掲示板」と呼んでいます。
イメージ図:
項目は下記のとおり。
・今週の目標
・共有/相談したいこと
・ワーキングアグリーメント
・直近リリースを控えている機能(とその日付)
今週の目標
チームでは週のはじめに、今週の目標を設定しています。このコーナーでは、目標の進捗度合いを可視化していきます。
デイリーのなかで毎回「目標を達成した人はいますか? もしくはヤバそうって人いますか?」を質問します。(達成した人がいたら、みんなで拍手!👏)
共有/相談したいこと
メンバーは、トピックを予めここにリストアップしておきます。(スライド URL と編集権限は、メンバーに開放されています)
掲示板にこの項目を開設した経緯としては、
・共有事項が何個あるかわからず、時間配分が意識されずにデイリーがずっと長引いてしまう
・発言する人が固定化しがち(共有事項が多い人に自然と比重が行ってしまう)
ということがあったためです。最初に量がわかれば、時間配分も意識できます。
今では、「ちょっと時間に余裕がないから、この話題は夕会で/別途予定作成します!」というムーヴが定着してきました 👍
ワーキングアグリーメント
デイリーで必ず触れるコーナーというより、忘備録です。
「JIRA ボードパートでは、1人3分まで!長びきそうなら、別途時間をつくって相談しよう!」などが書いてあります。
直近リリースを控えている機能(とその日付)
こちらも忘備録です。ただ、高頻度でメンテしています。
開設経緯としては、かつてはみんな同じチームなのにも関わらず、自分が関わっていない機能のリリース日は把握できていなかったからです。
私たちのプロダクトではフェーズ的に、新機能を次々と開発しています。また、リポジトリも多いです。そのため、「○○をリリースした影響で、他のリポジトリに影響が起きたみたい...」という事態が何度かありました。
もちろん今ではこうした問題は解決しています 👍
(また、ビジネスサイドにリリース予定日を伝えるときも、ここをコピペすればオッケーなので、速く+正確になりました)
その他良いところ
アナログホワイトボードと比べ、保存しておけるのが良いところでした。
週が変わったら、先週のスライドをコピーして、新しい週のスライドを作っています。こうして過去の週の成果(目標達成度、何をリリースしたのか)をとっておけるので、ふりかえりイベントのときに役立ちます。
(私たちのチームでは、ふりかえりは2週間に1回やっています)
* * *
以上、私たちのデイリーのやり方でした。書いていて思いましたが、気をつけている観点は、じつはリモートかどうかはあまり関係ないかもですね... 👀()
「リリース日」については、Google カレンダーにリリース予定を入れておく、という運用もあったのですが、情報が毎日必ず見る場所にあることのほうが効果があるように思いました。
チームとして忘れてはいけないことは、上記観点を意識して「デイリー掲示板」のような仕組みで解決するのはいかがでしょうか。
ただ、デイリー掲示板の項目も今のスタイルも、チーム内で「これはあったほうがいいね」「これはなくていいかも」というディスカッションがあった上で、今の形になりました。皆さんのチームに合った形を見つけていただくのが良いかと思います。
この TIPS が誰かの役に立てれば嬉しいです。それではまた!
岡田
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