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124 実家の両親の終活⑤~ショートステイのロング?

《前回の話》

前回の報告から約3か月になります。実家のある三重県伊勢市には、今年の冬休みも帰省することを諦めました。それは両親ともに高齢者向けの施設にお世話になることがさらに増えたから。コロナ第8波の影響で老人の罹患が増えており、重篤化しやすい高齢者そして彼らに接することの多いスタッフの方々に余計なリスクを負わせる訳にはいかないのです。というか、ケアマネージャーや施設の担当者から理解を求める依頼もありまして。

先日実家に戻って両親や弟と色々な話し合いをした後で、母の認知症が悪化しました。以前から分かってはいましたが最近特に酷くなったのです。それでも本人はしっかりしているつもりなので、母に指摘をすると怒りだしたりして困っていたのですが、「指摘されて怒り出す」のは認知症の典型的な症状で。

そもそも父の具合も思わしくはないので、そこに父の世話はおろか自分の身の回りの雑務もできなくなってきた母が居ると問題は倍増。必然的に両親の衝突も増えて、弟もケアマネさんも手を焼いていたのです。

それはもうショートじゃないのでは?
やむを得ず母がショートステイで世話になっている施設に相談したところ「ショートステイのロングがあります」と何だか矛盾しているようなサービスを紹介してくれたので、これを活用することに。通常よりもかなり長い時間の世話をしてくれるもので、時には数日の宿泊も可能とのこと。

しかし気位だけ高い母はこれが大いに不満だったのでしょう。ある時、私や妻、子供たちの携帯電話に母から大量の留守電が残されていました。私たちは仕事中や授業中などで対応できない時間帯で「私はいつ帰れるのか」「いつまでここに居なければいけないのか」などの不平不満ばかり。さすがに心配になり、後で電話したのですが何と母は「私はそんなことはしていない」「機械がかってにやった」「淳二(弟の名前)に聞けば分かる」とか意味不明な言い訳を連発。余計に不安が増しました。

すぐに弟とも話し合ったのですが、実を言えば彼はそれまで父とほぼ断絶状態。だから彼は家を出て近所に家を持っていたのです。遠方に住んで戻ることがままならない兄貴としては、私が帰れない状況を理解してくれている弟に父としっかり話し合うよう説得するしかありません。彼もようやく理解を示し、父と向き合って腹を割って話し合ってくれたようです。

珍事連発?
結果、母のショートステイロングは解約して家に戻れることになりました。母も気持ちが落ち着いたのか、珍しく自分の非を認めて留守電の件を謝罪する連絡がありました。こんなことは54年で初めてなので、逆に母の遺言ではないかと心配になったのですが。

そして今回は弟に感謝の電話をしました。これもまた珍事かも?正直に言えば、彼のこれまでの振る舞いには随分不満があり何度も文句を言ってきたのですが、ここまでしっかり対応してくれたことには大いに感謝しています。今の私の状況ではできないような後始末を付けてくれたことには心底ホッとしました。

この状況がいつまで続くのかは分かりませんが、しばらくは様子見でしょう。正月に実家に戻ることはできませんが、家族全員が穏やかな新年を迎えられるといいですね。

《つづく》

【今後のプリエンド協会イベント】
◇第47回終活会議(終活パワーチームZoom定例会)

◆2023年1月19日(木)19時~20時45分 ※毎月第3木
メインプレゼン/稲葉陽一(お墓じまい専門家)
「おひとりさまの墓じまい~時代に合った終活のかたち~」

◇ローズ倶楽部様 終活セミナー
◆2022年12月21日(水)13時30分~15時
「おひとりさまの介護保険&認知症対策~自分も周りもこれで納得!~」
【講師】角田信(保険コンサルタント)

◇第11回終活会議 実践会
◆2022年12月21日(水)15時30分~17時
「終活コンサルタントが身につけたいコンプライアンス、倫理、士業とのかかわりかた」
【講師】野田啓紀(司法書士)

終活問題に関するご相談は、経験豊富なあらゆる専門職の揃った一般社団法人プリエンド協会までどうぞ。

岡橋秀樹
一般社団法人プリエンド協会 代表理事
㈱プリエンド・マーケティング 代表取締役
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