見出し画像

[ph0]求ム、ハードサイダーメイカー(挑戦者)

お酒を愛するお酒を愛する皆様ごきげんよう、秋田は横手でハードサイダー(お酒です)をつくっております、阿部と申します。

まず秋田県横手市って、どこ?

そうです数年前B級グルメで一成を風靡した横手焼きそばの、横手ですね。そしてギャグみたいに雪が降る日本を代表する豪雪地帯で、我々はかいてもかいても復活する白い塊に一喜一憂しながらも、逞しく生きている民族なのであります。

そんな盆地ゆえの寒暖差激しい気候がもたらすのは、豊富で高品質な農産物。中でもりんごは隠れたトップランナーで、多品種を手がける周りの農家さん達から、単純に甘いだけじゃない、酸いも渋いも楽しめる、新しい美味しさを教えてもらいました。それが引き金であり、原点です。

私はとにかく好奇心と向上心にまみれた彼らのことをリスペクトしているし、もっとこの美味しいものたちを彼らの人柄ごと誰かに伝えたいし、もっともっとその可能性を広げたい。それぐらいこの土地の果樹産業の再発見は、衝撃的でした。

そして、ハードサイダー、とは

ご存知の方はありがとう、次のマスに進んでください。なんじゃそりゃな方は、ようこそ、魅惑の果実酒の世界へ。古来より日本人に刷り込まれたサイダー=甘い炭酸水は実はまやかしで、サイダー=りんごの発泡酒が誠という衝撃の事実から飲み込んでくださいね。

そして私達がつくっているハードサイダーは、アメリカスタイルの、自由で遊び心を欠かない、楽しみが尽きないお酒です。主原料のりんごだけでなく、その他の農産物やスパイスなど副原料をいかにミックスしてオリジナリティを出していくか、型にハマらずどれだけ美味しい組み合わせを見つけられるか。そこが一番の魅力だと思っています。

そしてなんと我が横手市はりんごだけじゃなく、桃やさくらんぼなどの果実、そしてホップの名産地。ハードサイダーというお酒の原材料たちが、このエリアで溢れかえっているのです。そんな環境にいたらもう、待ったなしですよね。


OK,ADAM、はじまりはじまり

そんなわけで2020年2月、OK,ADAM(オーケーアダム)として走り出しました。かつてアダムとイヴが運命を狂わされた果実のように、どうしても口にしたくなってしまうような魅力的なハードサイダーをつくりたい、という想いを込めています。

これまで近隣のブルワリーさんを中心にタンクをお借りして委託醸造をさせてもらい、約20種類の商品をリリースしました。まだまだ未知なお酒であるにも関わらず沢山のお店にお取り扱いいただいて、本当に嬉しい限りです。またこの1年ほどでサイダー専門店が続々開業されていたり、クラフトビールのブルワリーだけでなく、日本酒蔵がサイダー業界に参入していたり、日本のサイダーシーンはかなり動きがあったなと個人的には感じていて、2022年がとっても楽しみでもあります。


醸造の担い手を探しています

そんな私たちのサイダリー(醸造所)計画。今年夏の開業を目指して鋭意準備中なのですが、何を隠そう、人員不足です(資金も然り)。

去年からジョインしてくれている倉田くんは、阿部が立ち上げたゲストハウスの改修を手伝ってくれたご縁でつながった青年。彼には弘前のもりやま園さんやBe Easyさんで修行に励んでもらい、さあ自分達でやるど!という状態でずっと足踏みさせてしまっている状況。本当に一刻も早く、思う存分この地で酒づくりを一緒にしたい。そして、彼とともに醸造の担い手となってくれる方を、探しています。

求む、即戦力!といえどなかなかハードサイダーの醸造経験者は少ないでしょうから(あったら最高)、クラフトビールやワインの造りの経験がある方、関連の事務作業に明るい方、そして何より美味しいものに目がない方。食いしん坊と飲み助の集合体のような我々ですし、ハードサイダーという未知の美味しさを探究していく上で、 ”美味しい” という感覚を何よりも大事にされている方と共に歩んでいきたいです。これは口にするものに限らず美味しい音楽や、空間、人々など多岐にわたると思っています。

私たちについて

最後に、私たち、申し遅れました株式会社杢(もく)と言います。木の表面に不規則に現れるうねり のように、日常の延長に垣間見える、なんらかの要因によって施される異質な”形”を愛で、そんな要因(機会)を日々創出していけるように、旅と発酵を軸に色々やっている会社です。

これまで主としていた地元の発酵文化を伝えるバルを併設したゲストハウスに加え、今回新たに挑戦する醸造所は、ハードサイダーを造る工場、そこで生まれるハードサイダーを楽しむタップルーム兼ボトルショップ、そしてゆくゆくは付属の蔵をサウナ付き宿にしてしまおうというよくばりプランとなっております。

色んなことが未知数だからこその苦しみもあるけれども、同じぐらい、それ以上に楽しみがあると感じています。周りの人々のスペシャルサポート具合は、私が5年前に開業した時から、変わらぬ優しさです。あんまりこういうこと言わないけど、今だからこそ、私は地元秋田で事業を始めてよかったと心から思えています。変な人しかいないけど、異常に好奇心と受容力に満ち満ちた人々に生かされています。だから心配せずに、飛び込んできて欲しい!

ハードサイダーという可能性しかないネオクラフト酒を、秘境秋田から発信する。この小さな町だからこそできる、ここじゃなきゃ作れない遊びを込めて。

挑戦者、もといハードサイダーメイカー、求ム!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?