焼肉と雑感

パソコンが使えず、スマホで書くのは目が疲れるので文章を更新するのが億劫になっていた。しかし最近頭がゴチャついてきているので我慢してスマホで書くことにする。

部落問題について研究している連れあいの斉藤直子が、関西のある被差別部落の青年界の人たちと車で一緒に移動しているときに、また別のもうひとつの被差別部落の横を通り過かかったら、青年たちが「なんか臭いな」「なんか臭いで」「ここ部落ちゃうんか」「ここ部落やで」と言いながら大笑いしていたそうだ。

岸政彦『断片的なものの社会学』

先日、素直に面白がれず苦笑いするしかないユーモアに遭遇した。その時、それを発した当人からそんな顔で睨まれると怖いと言われたのだが、決して怒っていたわけではない。戸惑っていたのだ。そのユーモアは誰かを傷つけてはいないのか、不快な思いをする人はいないか、というような一瞬の逡巡があって、そうしている間に話題は次のものへと移ってしまっている。

別に今自分はいつでも他人を害さないように注意して発言をするべきだと言っているわけではない。自分が見聞きしてきたものや生まれつきの性質が伴って条件反射的にそういうものが頭の中をよぎってしまうだけなのだ。

人間はそもそも不十分でしかあり得ないのだから、そのユーモアに対して不適切だと批判することに意味はなく、こういう時どうしたら良いのかは本当にわからなくなる。ただ、聞き飽きた類の不道徳を引きにしたユーモアは正直しんどく、ちょっと疲れた。

敵は退屈という点で私たちは一致している。しかし、自分これをやったったんよ、みたいな、かまし合い、ポジションの取り合いみたいなところに落ち着いてしまうと、人間本当に周りが見えなくなってさもしいものになってしまう。もちろん自分も。

会話は個人戦ではなく団体戦でみんなが退屈という網に向かってボールを投げる玉入れのようなものだと思えたらいいなーと思う。


私がジャンキーです。


3年で集まる会はチャレンジングだったし、素直に楽しかった。一応言い出しっぺではあったもののなんにもしていなかったので、それぞれ動いてくれた同期の人たちに本当に感謝です。

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