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社会人サッカーのリアル



現在、私はホリプロという会社で働きながら
品川CCというクラブでサッカー選手としても活動しています。



もともと私は、18歳のときに
水戸ホーリーホックというクラブで
プロサッカー選手としてキャリアをスタートしました。


そこから5年間、23歳まではプロとしてサッカーをし、
24歳の1年間はセミプロとしてプレーをしました。


その1年は、午前中にサッカーの練習で
午後はテレアポの仕事か、
スクールコーチの仕事をしていました。



その1年を経て、24歳で引退


27歳になる2021シーズンに
品川CCで現役復帰


これが大まかな僕のサッカー選手キャリアです。



サッカー選手の活動だけで生計を立てていたプロサッカー選手時(18歳~23歳)

サッカーをメインに考えて、足らないところは仕事をして生計を立てていたセミプロサッカー選手時(24歳)

仕事が基盤としてあり、その中でサッカーもして、仕事もサッカーも全力で取り組んでいるサッカー選手時(現在)

と、大きく分けて3パターンの状況で選手をしてきました。


プロの時の状況と
セミプロのときの状況。


この時の経験を踏まえて、私がいま挑戦していることである

仕事もサッカーも全力で

これの難しさを強く感じています。

そのあたりを書いていこうと思います。

長くなりますが、
ありのままの思いを書いているので、
是非読んでください。


1、プロサッカー選手とセミプロサッカー選手


プロサッカー選手は文字通り、
プロとしてサッカーをしている選手。

私の場合は18歳からの5年間は
サッカー選手で生計をたてていた時期です。


おそらく、子供たちはここに分類される人たちに
憧れをもっているとおもいます。


プロの選手たちは、
1年1年が勝負です。

結果がでなければ、クビです。

それまでもらっていた年俸が、一気に0になります。


そのような環境で仕事をしている人がどれほどいるか。


もちろん僕もいまは違いますが、
プロサッカー選手をしていたときは、
毎年行う契約交渉のときは
ピリピリしていたのを思い出します。


かけているものの重さが違います。


選手は強い思いでプレーしているので、
それを見たいと思うファン、サポーターは増えますよね。


プロはサッカー選手としての活動をすることで
対価をもらえます。

その活動の内容、その選手の価値により、
次の年が契約更新か満了か決まってきます。


つまり、日々が勝負です。

そんな世界で生きている選手のプレーは感動させるし、
それを生業にしている選手へのリスペクトは上がります。





これに似たもので
セミプロサッカー選手というものがあります。


これは、サッカー選手としても多少の対価はもらいますが、
それだけでは経済的に厳しく、別の仕事もしている選手のことです。


このセミプロの選手の中には
上のカテゴリー、プロになることを目指している選手
が多くいます。


また、このような選手が多くいるチームには、
上のカテゴリーから若い選手が期限付き移籍をするケースも多く、
プロと同じようなモチベーションを持って
プレーしている選手が多いです。



この選手たちは、
サッカーとそれ以外の仕事を比較したときに、
サッカーの優先順位が高くなります。




だから、
土日に仕事が入るような職種には就かない。
チーム練習の時間にも仕事をしなければいけない職種に就かない。
練習に響くほどの重労働の仕事には就かない


となります。

サッカーに悪影響がでない仕事を選び、
もし仕事がかぶったら、仕事の休みを取って
サッカーに行くのがセオリーです。


このようなチームが多いのは、
JFL地域リーグの中でも強いチーム。


地域リーグからのJFL昇格をかけた戦いの
全国地域サッカーチャンピオンズリーグ
試合を見ればわかると思いますが、
気持ちと気持ちのぶつかり合いです。


見ている人も感動すること間違いないし、
選手本人も相当な気持ちをもってプレーしています。


実際自分も経験した大会なのでわかります。






セミプロとはいえ、選手たちは
チームから年俸をもらい、プレーをしています。

1年の最後には契約の話もあります。
契約満了でクビになる人もいます。



サッカーを第一に考えているので、
契約満了になったら引退するか、
他のチームを探すところから始まります。


そこはプロと同じです。


カテゴリーによって金額は違うかもしれないけれど、
サッカーを第一に考え、
厳しい環境に身を置いてプレーしています。


ここもプロと同じです。
それだけ懸ける思いが強いと、
見てて感動しますよね。




これらと大きく異なるのが
仕事もサッカーも全力で取り組む形


品川CCはそのような選手、ビジネスマンの形を
1.5キャリアと呼び、新たな価値観を創出しようとしています。


僕もGMのこの考えに共感し、
品川CCに加入を決めました。


しかし、いざ1年プレーしてみると
難しいと感じる部分が多々ありました。


感じたことをありのままに書きます。



2、1.5キャリア サッカー×ビジネス



僕自身、24歳のときに鈴鹿アンリミテッドというチームで
セミプロとしてサッカーと仕事の両立の経験はしていました。


そのため、仕事をしながらサッカーもするということに対しての
抵抗はまったくありませんでした。


今回が前回と違うのは優先順位


このnoteにも書いていますが、
品川ではサッカー優先にならないことようにしています。


どうしても仕事とかぶって試合や練習に行けないこともありました。


さらに、練習量も鈴鹿のときと比べてしまうと少ないので、
そういった部分が要因なのか、
古傷でもある膝や腰が耐えられないときもありました。


目標のひとつとしていた、試合出場をすることはできましたが、
全体で考えるとまともにプレーができなかったシーズンでした。


チームには戦力として価値を与えなければいけない存在だったのに
なにも価値を与えられなかった。


そこにとてつもないもどかしさと申し訳なさを感じました。




仕事もサッカーも全力で







両方ともに全力で取り組むこと。
どちらも第一に考えること。

これがどれだけ難しいことかを感じさせられた1年になりました。



自分自身がお金という対価を得ているのはビジネスの方。

サッカーをやめても生活が困ることはない。

むしろ、交通費やその時間を他のことに使えると考えると
やめたほうがいいのかもしれません。


それでも全力でサッカーを続ける意味

これだけ難しいことにチャレンジする意味があるのか。



それを特に感じさせられたのが
前回の記事に書いた関東社会人サッカー選手権です。


この記事に書いたように、
僕はこの大会で負けたときに、
そこまで悔しいと思わなかったです。

大事な昇格をかけた試合なのにです。




2021年12月5日には
J3の昇格争いとJ2の降格争いという
激しい戦いが繰り広げられていました。



岩手の選手、熊本の選手の
試合後の表情を見たら、
どれだけこの1戦に懸けているのかがわかります



昇格がかかった場合は
それくらい熱くなるはずなのに
そうではなかった。


自分の中では、サッカーをしているとき、
リハビリをしているときは全力でやっていました。


それでも悔しさがそこまでなかった。



なぜなのかと考えました。







僕の中では、

全力ではやっているけど、懸けてはなかった

からなのかと思っています。


ただ、この懸けるということが
この環境ではとても難しいことだと感じています。


サッカーに懸けている人
その試合に懸けている人


これはやはりプロの選手たちに比べると
どうしても落ちてしまう。

なぜなら僕らは、
人生を懸けているわけではないから


実は、僕らと同じカテゴリーである、
各都道府県1部リーグでも
サッカーを中心に考えている選手はいます。


サッカーでお金がもらえなくても
バイトで生計を立ててサッカーに専念するという選手もいます。



そのような選手がどんな背景があって
その生活を選んでいるのかはわかりませんが、
それほどサッカーに懸けているという部分だけは
間違いなくあると思います。





とはいえ、僕らの目指す形は違います。



【仕事もサッカーも全力で】




サッカーは続けたいけど、
ひとりのビジネスマンとしても成長したい。



このような選手が、
仕事のためにサッカーを諦めるのではなく
続けながら成長していく。


また、この形、この価値観がもっと世の中に広がれば
アスリートの価値のみならず、
サッカーというコンテンツ自体に価値もつき、
サッカー人口増加にも繋がるかもしれない。



やっぱり、良い選手が見たい。


ワクワクする選手が見たい。


その可能性を秘めている選手が
サッカーをやりたいのにやめてしまうのは残念なこと。


そのような選手の集まる場になれたらいいのかなと思います。



僕は、アスリート価値を高めたいと思い、
仕事もサッカーもしています。




そんなことを言っている僕は、
それを体現しなければならない。

それを体現できたときに
自分にも価値が出てきます。


そして発信もし続けて
このような形もあるんだよと知ってもらいたい。



ここが僕の場合の懸けていかなければいけない部分。




それに気付かされたGMの言葉があります。


「自分たちがやってきたことを結果で肯定しよう」






今僕らが挑戦していることには矛盾が多いです。


しかし、それでもやり続けていき、
周りからこの価値観を認めてもらうには
結果を出さなければいけない。



ここが僕の足らなかったところだと感じています。



選手をやっているということに重きを置くのではなく、
この挑戦していることに対して、
結果も追求しないといけない。


結果に貪欲なのか、懸けているのか
という部分が足りず、
昇格ができなかったのかもしれません。



ただ、そこで仕事にマイナスな面を作ってしまったら
このチームで挑戦している意味がありません。


サッカーだけを第一に考えるつもりは全くありません。


草サッカーと違って、もっと結果に貪欲になる。




そのバランスが難しいですが、
自分なりのバランスを見つけられるように、
来シーズンも品川CCで戦います。


来シーズンこそ昇格

ここに貪欲になりたいと思います。



3、サッカーをするか迷っている選手へ


サッカーをやる理由人それぞれです。

僕の理由は今述べた部分ですが、
同じチームの中でも
それぞれ違う背景があり、理由があります。



だからこそ、そこを擦り合わせて
チームとして同じ目標、同じ方向に向かっていくことが
重要なんだと感じさせられました。


それによって結果がついてくるのだと確信しています。


チームの方向性が違うと思ったら
そこに居続けなくてもいいと思う。


チームはたくさんあります。

サッカー選手をするという選択だけでなく
他の選択肢もあります。



その中で1.5キャリアに興味がある人は
ぜひ品川CCで一緒にサッカーができたらと思います。




また、そうではなく
選手としてどんどん上を目指していきたい
という人でもぜひ連絡してください。


まだ始めたばかりですが、
僕はJFA仲介人にも登録しています。

また、自分の経験から
どのような選択をしたほうがいいのかという
助言はできるかなとも思います。



例えば大学生でスポーツをしていて
今後スポーツを続けていくのか、
きっぱりやめるのかで悩んでいる人もいると思います。

プロとしてやっていたけど、
今後について悩んでいる選手もいると思います。


そういった人たちは
SNSを通じてぜひ連絡してきてください。


プロの難しさ
セミプロの難しさ
1.5キャリアの難しさ


それらの経験から
少しは力になれると思います。




選択肢はたくさんあります。

そこを狭めないように
いろいろなことに目を向けることが重要です。

もちろんやめることも選択肢のひとつですが、
品川CCのような形もあることも知ってほしいです。



僕も経験から感じたことは発信しています。



この投稿とかからでも
何か参考にしてもらえたら嬉しいです。




かなり長くなってしまいました。


最後まで読んでくださった方ありがとうございます。

次回はもっと短く書きますね。





品川CC

岡田明久


























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