日本磁器誕生の地
私が次に向かったのは、佐賀県有田町です。
有田と聞けば有田焼、伊万里と聞けば伊万里焼を想像する方が多いのではないでしょうか。
佐賀県は言わずと知れた陶磁器の町です。
日本の磁器文化はここ有田で生まれました。
有田焼の歴史は日本の磁器の歴史そのものなのです。
町中には窯の煙突がいくつも空高く伸びており、歩けば有田焼商店が数えきれないほど建ち並んでおります。
駅の時計も、バス停も、家の表札から花壇の鉢に至るまで、町中どこもかしこも有田焼一色。
かつては8割以上の町民が有田焼に関わる仕事に従事していたそうです。
現在ではその数も少しずつ減ってきてはいるそうですが、有田焼は現在でも人々の暮らしの至るところで密接に関わっているのです。
有田町は神社がとても多く、中でも陶山神社は有田焼の窯元や商人、有田町の人々を守護する有田焼陶祖の神とされる、有田町のシンボルとなる神社です。
境内を電車が通る景色もとても珍しいですが、鳥居が青の陶磁器製であることが最大の特徴です。
太陽の光を受け白磁、呉須の青が照らされる姿は息をのむ美しさでした。
また桜や紅葉の季節で、違った表情が見られるそうなので、次回訪れる時を楽しみにしたいと思います。