次の世代に繋ぐこと

藍は「生きている」と表現されるように、藍建ては一回きりではなく、複数ある甕それぞれの発酵液は発酵の進みが異なる為、随時確認しながら毎日調整・管理しています。
その為、染師は365日一日たりとも仕事を休めないのだそうです。

藍秀さんはこの多忙な中で合間をぬって県の仕事や見学、体験、取材を受けているのは、伝わってきたものを更に次の世代に伝えていくことが重要であると考えているからだそうです。
染師を目指す人でも趣味として楽しみたい人でも興味を持ってくれた人には差異なく教えられるだけのことを教えたいと言う藍秀さんの工房には多くの人が訪れます。
そして誰に対しても門戸を開き、工房に上げ、知識や技術を丁寧に伝え続けているのです。
本藍染は自分一人のものではなく、長い歴史の中で現在は自分がその一部として、染師としての役を担っている、だからこそ秘技とせず、正しく次の世代に伝えることが重要であると考えているのではないかと思いました。

私もこのように真摯に向き合って下さる藍秀さんに対し、恥を承知で基本的なこと、疑問に思ったことを全てぶつけ、3日間の取材を終えました。
藍秀さんに伝えていただいたものを私も自分なりの方法で多くの人に伝えていきたいと思います。

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