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論文対策:財務

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0.はじめに

こんにちは!おじゅんです。

論文対策noteも折り返し、2日目午後の財務会計論(以下、「財務」という)です。

財務は短答において全体得点の4割を占める最重要科目でした。この位置付けは論文でも変わらず、最も合否に影響を与えます。

対策がそこまで変わる訳ではないですが、論文式になるに伴う出題形式の変化や強い傾向を持つ出題範囲に対して、本試験を意識した対策を行うと頭1つ抜けることが出来ます。

それではいつも通り、科目概要から。


1.財務会計論とは

「論文対策:管理」でも触れましたが、論文では管理と財務は"会計学"という1つの科目として扱われるため、全体としては300点満点となります。

その中でも財務は、200点という他科目と比べて2倍の配点があり、これが論文財務が最重要といわれる所以です。

ここで高偏差値を叩くことが出来れば、大きなアドバンテージを手に入れられますし、逆に足を引っ張れば合格が遠のきます。


配点の内訳としては、計算と理論が半々くらい。短答は計算が120点、理論が80点であるため、論文では理論の配点がやや増えるということです。

また、結論だけでなくその結論の背景からも出題されるようになります(むしろそちらが主)。


形式は「会計処理それ自体を説明する問題」と「その理由を説明する問題」の概ね2つのパターンに分かれます。どちらも含む場合もあります。

前者は、参考法令基準集(以下、「法規集」という)を使用できる場合もあります。近年は丸写しで回答できる出題もあり、法規集の使い方が財務理論の得点に大きく関わってきます。

また、計算については、論点の偏りが見られます。対策すべき論点は短答よりも減るため、狭く深くアプローチしていく必要があります。


次に、問題形式について。

管理(会計学午前)が第1問、第2問となっていることから、財務(会計学午後)は第3問、第4問、第5問の3つの大問から構成されます。


まず第3問。ここでは”個別論点"を問われます。

基本的に出題は2論点で安定。計算は各論点で9〜10の回答箇所があり、残りの配点を理論問題が補います。理論は難解な問題が少なく、高得点勝負になる傾向が強いです。

また、令和4年は概念フレームワークの”穴埋め”とS/Sの計算問題が出題されましたが、令和5年には計算問題2論点の形式に戻りました。イレギュラーへの対策は困難であるため、計算が2論点出題されると構えるのが無難です。

続いて第4問。理論を中心に出題されます。

5年ほど前から計算も少し出題されるようになり、70点のうち10点ほどを計算が占めるように。論文財務の理論はかなり幅広く出題され、いわゆる"埋没問題"の出題も多い傾向があります。

財理はとにかく覚える量が多く、論文を代表する科目といって差し支えありません。ただ、覚えた量によって明確に点数差が出るため、第4問は差がつきやすい構造となっています。


また、近年埋没問題が増加している傾向を鑑みると、第4問での典型問題などを失点してしまうと非常に痛いビハインドを負うことになります。

論証をひたすら覚える対策が一般的ですが、単に論文対策集を眺めるだけでは得点力は伸びません。どのように伸ばしていくかは後述します。

問2と問3がいわゆる埋没問題

最後に第5問。こちらは総合問題となっています。

連結・組織再編を中心に計算が半分以上を占め、理論の分量は年によってかなり異なります。そして、子会社・関連会社の数が3社くらいは当たり前で、7社ほど資料に与えられることもあります

また、組織再編の出題が多いことも特徴の1つ。短答期は対策を怠る人もいますが、論文では令和5年を除いて5年ほど連続で出題されています。


もちろん、相対試験である以上周りの受験生が取ってくるところさえ取れていれば問題ありません。しかし、無対策に近い人は組織再編分野の強化は必至になります。

第5問は受験生の平均得点力が低いため、跳ねれば偏差値でつけられます。また、短答期からの強化が必要になる計算力は、基本的にこの第5問に対してのみです。


各大問の概要については、以上です。

note後半では、第5問に必要な計算力の伸ばし方、初見問題への対策、理論問題の対策(法規集の有効活用)などについて述べていきます。

では、財務会計論の対策へまいりましょう!


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