見出し画像

おじさん小学生の読書メモ17回目

実はかなり読書はしていて、手書きのメモも溜まってきたタイミングで、毎週定期的に何かを発表することを新たに始める運びとなった。

そうしたアウトプット先があると、本を読んで思いついたことをそのまま書き留めるだけの「読書メモ」では役に立たないという問題がある。

ということで、止まっていた「おじさん小学生の読書メモ」をアウトプットのためのメモとして再起動させていきたい

贈与論を再履修

マルセル・モース「贈与論」をもとに、「古典」と呼ばれる書物をグループで読もうという企画である。他にもデュルケーム「宗教生活の基本形態」とかレヴィ=ストロース「野生の思考」とかを、順番に紹介していく。

まず前任者のスライドから、企画全体の方向性を確認する。古典は多様な読み(誤読)を許すものとして、自分たちの生活に当てはめたりして"遊ぶ"。それ以上の目的は、考えないものとする。

そんな読めるのか???

あと一週間で贈与論を読破して、メモをまとめて、関連図書や過去の資料についても言及する。そんなことができる人間だったら研究者の道を選んでいるわけで、そうじゃない僕がどこを現実的な落とし所にするか?ということを考える。

まず、この本がどういう本だったのか?ということについての資料に基づいて、その影響や背景を説明する。前回の開催時には言及されていなかった「資本論」とそこから生じていたムーブメントに対するモースの態度についても言及することができれば、(そのコミュニティにおいて)独自性があると言えるかもしれない。

で、全部は読めない。第1章は読み終わっているので、重要な部分をピックアップする。それは「ハウ」と「ポトラッチ」なので、それもすでに簡単な動画にまとめてあるのであった。それを最初の時間で紹介すればいいのかもな。

「ゴール」を設定するのもいいかもしれない。そういえば、贈与論を読んだ人たちによるレポート集があるんだった。これを提示することで、何が面白いのか。何を面白がるといいのか。ということを一応、明確にすることができるのではないか?

だから具体的な段取りとしては

・前回開催時のスライドと録画をチェックし、贈与論を取り巻く背景と影響をスライドにまとめる(まとめることを前提としたメモを作る)

・贈与論の第1章をサラサラっと読んで、全体の方向性がわかるフレーズを抜粋する

・残りの時間で個人的な興味についての情報を(あくまで自分用に)まとめておく

スライドの構成

・贈与研究所の動画を紹介

・なんでこんな本を読むの?(古典とは何か?)

・どうやって読むの?(古典の楽しみ方)

・これはどういう本なの?(贈与論の背景と影響)

・これを読んでどうするの?(レポート紹介)

・じゃあちょっと読んでみるか!(第1章)

で、これを継続していく

大枠の方向性は決まったので、これをもとに毎日作業をしていくぞ!うお〜!

それ以外の読書についての雑感

別の企画の関係で資本論関連図書を読んでいる。マルクスの意図を誤読した社会主義者たちが暴走してしまったので、元の意図を理解しようという動きが高まっているらしい。共著者エンゲルスの考えによってどうしても歪まざるをえなかった部分についての話は、ドゥルーズ&ガタリについての議論を思い出す。

難しすぎてほぼ挫折していた「スピノザの方法」を、ワクチン接種の待ち時間などでやっと楽しめるようになってきた。いきなりエチカを読解しようとしてもこりゃ無理だったんだな〜と思わされる。

で、ヘーゲル左派とかカントとか、方法序説とか、結局特定の人の主張を追っていくと前提となる別な人の話を理解しておかないと「染みてこない」というのが本当にある。関連性が快楽に結びついているのかもしれない。

それが証拠に、贈与論について言及しているゴドリエはマルクスのガチ勢でもあるので、物に宿る霊性の意味を(化かされずに)見抜いたマルクスを評価する文脈で資本論を引用した箇所については、資本論関連図書を読んだ後の方がグッとくるものがある。

だからやっぱりマーベルユニバース的な楽しみ方が向いているんだろうな(MUC入門してないが)。引き続き人文ユニバースでテンションを上げていきたい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?