見出し画像

2月25日 幻想のシナリオフック

本日の日記部分、朝から晩まで働いた。以上。
さて、華金は適当に開いた日本現代怪異辞典からシナリオフックを考えようと思う。
今日紹介する怪異はこちら、『夢と違う』

夢にまつわる怪異。ある女性が夜帰宅途中、後ろからつけてくる男がいた。怖くなって急いで帰ろうとすると、男は直ぐ後ろに立っていて斧を振りかざす。そこで女性は目を覚まし、夢だったと自覚する。それから数日後、女性が仕事から帰る途中、今度は本当に男に後を付けられた。夢を思い出し、母親に電話をして迎えに来て貰うことに頼み、待っている間コンビニで雑誌を立ち読みすることにした。ふと顔をあげると、夢の男がガラス越しに自分を見てこう言う。「夢と違うことするなよ」

日本現代怪異辞典

これは女性目線を想像すると結構恐い。この男が、怪異なのか、人間なのかも分からないのが良い。

【導入】
探索者はとある女性から相談を受ける。彼女は、見知らぬ男にストーカーをされて、最終的に自宅近くのコンビニに逃げ込む寸前で殺される夢を見ると言う。ちょうど非通知の電話に気を取られた瞬間、斧を振り下ろされる。
怖くて眠れないため、夢の中の男をどうにかして欲しい、という突拍子もない依頼だ。
探索者は調査も兼ねて彼女の身辺調査を開始するが、現実世界で怪しい男は見かけない。寝ている様子を確認するため、彼女と同じ部屋に泊まることに。深夜2時を回った頃、彼女が明らかに魘され始め、見かねた探索者が起こそうとすると、自分の背後に誰かの気配を感じる。後ろを振り返ろうとした瞬間、意識が暗転する。
【どこかの世界へ】
どうやら寝てしまっていた探索者は周囲を確認する。彼女がいない。それどころか、彼女がこのホテルに宿泊した事実も無い。おかしいと思い、彼女に電話を掛けるが、音信不通になっている。
不信感を募らせながら、彼女の家を訪れると、探索者を見ず知らずの人間のようにあしらう。
探索者が自宅に戻ろうとすると、あるはずの場所に家が無い。職場に電話をしても、自分のことを知らないと言われる。どうやら、元の世界と違う場所に来てしまった。
【元の世界へ】
今の世界を探索するうちに、探索者はある結論にたどり着く。この世界の現況は彼女であり、何かしらの神話生物の影響で、無意識化で作り出した彼女の夢に取り込まれてしまっている。この事象を解決するためには、この世界の彼女を殺すしか無い。
彼女の夢では”見知らぬ男にストーカーをされ、非通知の電話に気を取られた時に斧で殺される”はずだ。夢と一緒なら…

■シナリオフックのポイント
・「夢と違うことをするなよ」というテーマを、怪異が探索者に対して言うシーンがあると思わせて、探索者がその主体になるという逆転の構図
・何かしらの理由のため、探索者側が加害者になるシナリオ
・今の現実が夢なのか、夢だと思っている今が現実なのか

この辺りを意識して作ると意外性があって面白いのでは無いだろうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?