電車にゆられて

ダラダラと文章を書き続ける。これは多分、習作みたいなもので、雑然と頭の中に浮かんだ単語を並べていったものである。

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ある冬の寒い日、男の乗った電車は特急の通過を待って、いよいよ動き出した。

世間はずっと騒がしい。数年前から続く感染症のあれで、ずっとすり減っている。

それでも去年の末は感染者の人数も減り、一瞬回復の兆しも見えたようにも思えた。

電車は動いている。東へと向かっていたつもりが気付けば南へと向かっている。

どこにも繋がってないイヤホン。携帯の電池が切れてもめんどくさいから耳につけてる。

耳鳴りが響く。頭の中で流れてる文章は昔よりずっと、単調だ。今をただただ文章に残すことしかできない。昔はもっとめちゃくちゃだった、と、そんなに昔でもないことを大昔のように懐かしめる今、まだきっと若いんだろうな。

電車は動いている。各駅に停まっていた電車はいつの間にか駅、どんどん飛ばしてるここ、どこだかわからない。酒も飲んでないのに、夜、俺酔わしてる。

別に特段悲しいこともない、一番悲しいことは金がないこと、人は年老いていくこと。若かった親が気付けば高齢者。俺、介護わかんねえ。

人生なんて、人それぞれ、人生にレールはねえどこまでも広い大草原、馬鹿みたいに駆け巡ってる。ゴールなんてわからねえ、自分の快楽に溺れていくだけ。

電車は動いている、気づけば朝だ、ここ、どこだかわかんねえ、気付けば電車で寝てた。

ぬるま湯で生きてんじゃねえ馬鹿野郎って思ってる俺がきっと一番ぬるま湯浸かってんな。言葉にするのは上手くない。恥ずかしい。誰に向けてもいない叫び、でも多くの人に聞いて欲しい、でも、非難の声が怖え。でも、コメントたくさん貰いたい。そう、知らない人に見てほしい。世の中もっと良くなってほしい。その願いだけ、だけど、なんか世の中、ずっと、どんどん、息苦しくなってってんなあ。俺、夢、見てんのかな?俺死ぬ頃、どうなっちゃってんの??そんなことは誰も知らねえ。あ、終点、ああ、また、乗り過ごした。折り返し運転、鉄道会社さんごめんなさい、売れたらちゃんと払います。

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